珈琲一杯分の話

2018年2月26日スタートのただのボヤキカフェです。
毒とユーモアを楽しんで頂ければ幸いでございます。

ネットにまつわるあれこれ22

2018-10-19 | ネットにまつわるあれこれ
ネット上の人物なんて、どこの誰かも、設定が事実かも、どこまで本心かもわからない。

でもそれを読んで「号泣しすぎて倒れた」とか、会社で仕事中に「ウィヤアアアーーーー!」とシャウトしたとか、書く人もいる。

自分の信じたくないことや、とうてい信じられないことを真に受けて舞い上がる人に
「おまえ、見たんかい?」
しごく冷静に言う人が
自分が信じたいことなら、まるで見たように信じ込むのである。

ところで人って、自分や身内の一大事ならいざ知らず、会ったこともない他人がブログでつぶやいた言葉程度に 号泣して倒れたり、仕事中に叫ぶなんてあり得るんだろうか?

実際見てないしね。
個人的には、このくらいで読んでちょうどいいと思っている。

そもそもが、ネットの匿名しか知らない人間をとことん信じるなど、褒められたことでも何でもないと思う。
距離感がおかしいだけではないかな?
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娘との会話8

2018-10-19 | 娘と夫の話
娘がたまに「学校行きたくない」と訴える日がある。
授業で苦手な課題がある日である。
友達の少ない彼女は、困っても助けてくれる子がいないので、本人には切実なんだと思う。
私が取り合わないと
「ねえ、パパはいつも私に『やりたいことをやりなさい』って言ってるでしょ。私がやりたいことは学校に行かないことなの。なぜダメなの?」
と食い下がってくる。

「行きたくないなら行かなくていいんじゃな…」と夫が言いかけたところを、遮って
「あのね、好きにするってことは同時に責任を持つってことなの。
サボった分、必ず「ツケ」ってもんがくる。
そのシンドイものを、アンタは引受る覚悟があって言ってんの?
何を舐め腐ったことを言ってんだか」
と一喝したら、歯を食いしばって登校した。

ふふふ、こういう日のために私は、彼女の赤ん坊、幼児期の日々をズタボロになりながら献身したのだ。
逆らえるもんならやってみろ、とニヤニヤする。


私も中学の時、やりたくない課題なんて山ほどあった。
家庭科の授業でテーブルセンター(ランチョンマットですね)に、微塵も興味のない「刺繍をしなさい」という課題を出された時は、どうしようかと思った。
皆が、カラフルな刺繍糸を並べて布一面に複雑なステッチを施している中、全くやる気が起きずに期日に提出できなかった私は、できた作品を職員室まで持っていかねばならなかった。

先生は校内一厳しいといわれる女の先生で、不出来なら容赦なくやり直しをされると聞いた。
私が40センチ四方もある布の中央に、茶色一色でほんの3センチくらい、20針ほど塗りつぶしたギザギザの「しみ」のような模様を見せたら、先生は固まったままジッとそれを見た。
それからゆっくり私を見つめて
「海さん、これは何ですか?」
と静かに訊いた。
私は先生をまっすぐ見て
「キツネです」
ときっぱり答えた。
「キツネ…」
先生は怒りも笑いもしなかった。
そして作品と私をただ黙ってしばらく凝視して、
「はい、結構です。帰ってよし」
と、それだけ言った。

永遠とも思えた10分くらいが終わって、職員室を出てから私は「やったねー」とガッツポーズをした。
親友にその話をしたら涙を流して爆笑されたが。

しかし私は逃げなかったぞ。
ピノコよ。自由と責任は表裏一体なことを覚えておけ~
v('▽^*)♪
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