水平線から顔を見せたお日様。
「昨日のような、風が吹きません様に」
心の中で、手を合わせてお願いする。
朝間詰めは、イカ狙いに浅場のポイントを攻める。
肥田木さんが、エギを操る。
しかし、潮が動いていない。
流速が0.0と、表示される事がある。
朝間詰めに、大潮の満潮の潮止まりに成るが、その時間まではまだ余裕がある。
ポイントを変えてみるが、潮が動かない
「動かない潮」は、昨年からの苦戦の現況。
「一旦、イカを置いて気持ちを変えましょうか」
沖目のポイントに、移動する。
最初のポイントのベイト反応は、まずまずと言った処。
肥田木さんのラインを見ていると、下潮が上っているように感じる。
上潮は下り潮が流れているが、泥濁りの潮になっている。
「余り、良い感じの潮ではないな…」
そんな印象を、持ってしまう潮だ。
潮が気になる一方で、風も気になっていた。
朝8時には、北東の風が強く吹き始め、沖からの白波が立ち始めている。
仲間に連絡すると「波が出てきたし、風も強くなってきた」と、気候条件の悪化を気にしている。
北東の風の、ウネリの間隔が狭く、時折、船が大きく揺れる。
近くにいる漁船を見ていても、ウネリによる横揺れが激しい。
風は北東の強風、潮は「上が下りで、下が上りの2枚潮状態」と、大苦戦の状況が揃っている。
良い感じのベイト反応が出てきても、なかなかアタリに繋がらない。
風に押され、下潮に引っ張られて、アタリが取り辛い。
そんな中、肥田木さんにアタリが来る。
上がってきたのは、真鯵。
普段なら「よっしゃ、今からや」と、気合いを込めるのだが…。
しかし、同じポイントに長く留まることが出来ない。
沖に出ていた船が、内場へと避難していく。
私たちも、内場に移動する。
内場のベイト反応も、大きなベイト柱になっているのだが、アタリが出てこない。
ベイトの種類が、変わってしまったのか…。
天候や潮の悪条件が重なる中、粘りを発揮していただいたが、良いアタリに繋がらなかった。
諦めない姿勢に徹して頂いた、肥田木さんの釣り姿勢に感謝だ。