クサボタン、学名は「Clematis stans Siebold et Zucc.」である。クレマチスの仲間はつる(蔓)性であることが多い。「Clematis」っていう種名自体がギリシャ語の「klema(巻き上げ、つる)」が語源とされ、つるは自らが属する集団を特徴づけるキーワードの一つということになる。
ところがである。つるを持たないクレマチスの仲間も存在するというのだから話はややこしい。ヘンダーソニーやインテグリフォリアなど、木立性などと称する集団がその代表例だが、このクサボタンもつるを持たないクレマチスの一つとされる。
ほらっ、種小名に「stans」とあるが、これは「直立の」という意味があるのだとか。他に寄り掛かることなく、独立独歩のクサボタン、潔いのかしら。
ご覧の通り、淡い紫色の小さな花をたくさんつける。
細長い釣鐘(ベル)状の花は萼片で、大きさは2㎝ほど、先端部を四裂させて下垂する姿は、よく見るカンパネラ系の原種クレマチスの姿に酷似している。そう、そう、ハンショウヅル(半鐘蔓)の姿を彷彿とさせるよね。
周りの草木に絡みはしないが、整枝に失敗するとこのように暴れた姿が露わとなる。そう、どうのように剪定したものか、ノーアイディアなのだよ。
画像トップで「亜低木」と記述したが、筑波大学「BotanyWEB」の「草本と木本-Herb & tree」には、
亜低木(半低木)(undershrub, subshrub, suffruicose plant)
地下や根際で数本の幹に分かれ、主幹が不明瞭で、茎の下半分~根際のみが木化しているもの。草本と木本の中間的な性質をもつ。ヤマブキ (バラ科)、ヤマハギ (マメ科)、コウヤボウキ、ヨモギ (キク科) など
との説明がなされていた。状況によって草本にも、木本にもなるってこと!? 確かに、茎は木質化し、小低木のようだよ。
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