鈴虫が咲き始める頃に咲き出すという。この辺り、藪はあるが、ついぞ鈴虫の音色など耳にしたことはない。
スズムシバナ、いっとき葉焼けが酷くダメかなと思った。それでもと思い、さらに日が当たらぬ遮光ネットの奥深くに移動させた。
葉焼けの痕はいかんともしがたいが、それでも、たった一輪だが先駆けて咲いてくれた。なんとも愛らしい花ではないか。鈴虫とは、比ぶべくもない!?
それは、突然のことのように思えた。変化朝顔だ、タマノカンザシだなどとうつつを抜かしていたら、目立たぬところで密かにその思いを育てていたやつがいた。シマタニワタリノキがそれだ。
そう、オールド・ファッションのその姿は、いかにも昭和の臭いが漂うけれど、それが植物だということになると話は変わる。この人工衛星みたいなモノが花だって? なんとも珍妙な姿だこと。球形の頭状花序(花の集合体)を持ち、その小さな花びらは5裂している。人工衛星のシンボルともいえる(?)つんつんと飛び出した細長いトゲトゲ、あるよね、実は、これが花柱ということになるようだ。
なんとまぁ、驚きのパフォーマンスを秘めた花、それがシマタニワタリノキの花なのであった。
昨日の宵も、タマノカンザシとの逢瀬を重ねた。そう、あの白鶴花とである。
何があったかって? 深くは訊ねない、それが大人の作法ってやつだ。
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