三月朔日、所沢市にある多聞院を訪れた(赤字の「多聞院」をクリックすると、Wikipediaの「多聞院 (所沢市)」のページが表示される)。 この多聞院であるが、牡丹の寺として名を馳せる。 春は春で、各種の山野草を愛でることもできる。 もちろん、三月も始まったばかりであるし、今年は押し並べて花の咲き具合も遅いような気がしていた。 まだ、何も咲いていないのではと思いながらも、農産物直売所に行きがてら寄ってみることとしたのだが・・・。 多聞院・毘沙門堂を覆う武田菱をあしらった幔幕、戦国武将の武田氏との縁の深さを感じさせる。 この多聞院の創建には、川越藩主時代の柳沢吉保が深く関わっているというが、詳細は、上記Wikipediaの解説に譲りたいと思う。 実際、身代わり寅が数限りになく奉納された毘沙門堂には、吉保が所持していたと伝わる信玄の守り本尊「黄金の毘沙門天像」が本尊として奉られているという。 ![]() 📷2022年3月1日:毘沙門天の化身と言われる虎、その虎を模した「身代わり寅」に災いをたくして奉納すると厄を払ってくれるという。
狭山台二丁目の交差点から県道126号線に入り南下、10分ほど走ると左手にローソン所沢下富駿河台店見えてくる。その交差点を左折して多門院通りを東進し5分ほど走ると左手に多聞院前の交差点がある。道路を挟んで右手に比較的大きな駐車場があるが、空いているようなら左側の院内駐車場に停めてもいいだろう。 院内駐車場前の木立の下に、フクジュソウが満開となっている。どうだろう、やはり季節は緩慢な動きを見せているのかな。 ![]() 📷2022年3月1日:そこかしこにフクジュソウの集いを見ることが出来た。何を語らっているのだろう。
おや、ナルキッスス・バルボコディウムだ。 原種系の水仙で、ペチコートスイセンなどとも呼ばれ、変種や亜種など多くの仲間がいることで知られている。 ![]() 📷2022年3月1日:ナルキッスス・バルボコディウムの仲間が咲いていた。
黄色の小さな花が印象的なオニシバリ(鬼縛り)が咲いていた。珍妙な名前だが沈丁花の仲間で、初夏の頃、真っ赤な実をつけることで知られる。この実は有毒だ。気をつけよう。 さて、その名の謂われだが、樹皮の強靭さから来ているようなのだ。そう、鬼を縛っても切られることがないほど丈夫だっていうんだけど、誰か鬼を縛ったことでもあるのだろうか。 (クリックするとクローズアップ画像が表示される。{戻る}ボタンをクリックすると前の画面に復帰する) 📷2022年3月1日:オニシバリとはなんとも珍妙な名前だが、とても愛らしい花をつける。
小川を模した水場には、山葵が小さな花を付けていた。 ![]() 📷2022年3月1日:可憐な純白の小さな花が印象的。特徴のある四弁花は、アブラナ科の仲間であることの象徴でもある。
いま、キバナセツブンソウやフクジュソウが咲いているこのエリアが、多聞院の山野草園のメイン・ステージと言っても過言ではない。 もうしばらくすると、シラネアオイやクマガイソウ、ヒトリシズカやエンレイソウなど、数々の山野草が訪れる人々の目を楽しませてくれる。 ![]() 📷2022年3月1日:小さいけれど、それだけにコケティッシュな雰囲気が漂うキバナセツブンソウ。
![]() 📷2022年3月1日:フクジュソウの一群が、今の季節を物語っているようだ。
まず、無理だろうね。我が家の住人も、やっと地表に頭を出した程度。まだまだ早かろうとね。 ところがである。たった一群だったけど、咲いていたのだよ。ユキワリソウが・・・。 (クリックするとクローズアップ画像が表示される。{戻る}ボタンをクリックすると前の画面に復帰する) 📷2022年3月1日:落ち葉が敷き詰められた灌木の下、ここには路地咲きのユキワリソウが咲き乱れるのが・・・。
最後に、毘沙門堂の前立ちでもある狛虎(狛寅)をご覧に入れておこう。 そう、通常、寺院などには狛犬が鎮座している。ここでは、毘沙門堂ということで毘沙門天の使いである虎がその役割を課されているのだ。 もう一体は「鬼の悟り」と名付けられた石像。よくよく見ると、なかなかけったいな姿勢をしている。難行苦行の末に開いた鬼の悟りとは、一体何だったのだろうか? (クリックするとクローズアップ画像が表示される。{戻る}ボタンをクリックすると前の画面に復帰する)
|
最新の画像[もっと見る]
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます