「蒴果はわずかに扁圧し、」(三河の植物観察)とある通り、花のなかのあるものは蒴果へと変容する。
若草色の葉、同じように爽やかな花の色、そして、結ばれた蒴果さえ生命力に溢れた色味を帯びている。
それにしても、何故その学名が「Stemona japonica」なのだろうか。原産国は中国だというのに。
利休草が蒴果を育む頃、アカバナオケラのちょこんと覗いていた花冠が、白から薄桃色へと変化してくる。時とともにその色を深め、アザミのような赤紫色を呈する。
そう、いつもであれば秋を感じられる頃となるはずなのに・・・。
こんな雑草が生えているのだよ。猫の額には。
なかなか見ることができなくなったと思うタカサブロウ、もう数年前に、珍しかったし、寄って見るとなかなか得難い表情をしていたから連れてきたんだ。
情にほだされちゃいけないね。やはり、絶えることなく脈々と代を重ねている。いけてんじゃん、という思いは変わらない。だけど、気を許しちゃいけない草本の一つかもしれないよ。
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