晴れのち平安

源氏物語を中心に平安な日々♪
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【鑑賞】 九州国立博物館 特別展「尾張徳川家の至宝」に行ってきました!(3回目) ※後期展示

2013年11月14日 | 太宰府
 私のささやなか日常。

11月中旬、
太宰府天満宮の参道で昼食をとってから
九州国立博物館へ行きました。

特別展「尾張徳川家の至宝」展は今回で3回目の鑑賞となります。
第1回目の感想はコチラ第2回目の感想はコチラ
展示替え後の、後期展示を見るのは今回が初めて。


まず、
特別展が行われている3階へ向かう前に
コートや手荷物は1階にあるコインロッカー(100円/返却式)に
預けると便利です。


今回は「尾張徳川家の至宝」展において
印象的だったいくつかの展示品について
ご紹介したいと思います。

※このブログ記事に掲載している写真は、九州国立博物館より提供いただいたものです。
当ブログは、九州国立博物館の第28回「ぶろぐるぽ」に参加しています。
(「ぶろぐるぽ」へのエントリーの仕方はこちらをどうぞ。)


■第一章<尚武>


徳川家康所用 「熊毛植黒糸威具足」

何度見ても迫力があります。
正面から・右から・左から・・・と
じっくり見られるのが嬉しいですね。

家康ってあまり背の高い人ではなかったのかも?
想像がふくらみます。




■第二章<清雅>

後期展示のみ公開。
能装束「紅・水色段秋草文唐織」がとても綺麗でした。
夕暮れせまる頃の秋草がそれぞれに可憐で美しく
いつまでも見ていたくなるような気持ちになりました。




香木や香合も展示されており、中でも
源頼政・太田道灌・東福門院和子所用
「香木 伽羅 銘 蘭奢侍(らんじゃたい)」
見ることができて嬉しかったです。
(写真の右下に展示されています。)
どんな香りがするのでしょうね。



「香にまつわるエトセトラ」
↑画像をクリックされると大きなサイズでご覧いただけます。



 余談。

香木を見てみたい・触ってみたいという方は
九州国立博物館4階 文化交流展示室 8 遣唐使とシルクロードにも
お立ち寄りくださいませ。
一部の香木を実際に手で触れることができます。




■第三章<教養>

後期展示のみ公開。
「琵琶 銘 禹門(うもん)」
優美な姿の4弦の琵琶で見惚れました。
撥があたる撥面には岩上から激しく流れ落ちる
瀑布が描かれています。
これは、「登龍門」伝説にちなむのだとか。


 余談。

太宰府天満宮の本殿に「登龍門」伝説にちなむ欄間があるのをご存知ですか?
鯉の背に乗り登龍門へと向かう菅原道真公の姿が彫刻されています。
天満宮参拝の折にはチェックしてみてくださいませ。




「葵・浮線菊紋散唐草蒔絵碁盤」

後述する国宝「源氏物語絵巻」<竹河(二)>は
囲碁をしている場面です。
囲碁が長らく愛され、婚礼調度品となったのも素敵ですね。




後期展示の「三十六歌仙図額」もよかったです。
36人の絵が並んでいるわけではありませんでしたが圧巻でした。



後期展示のみ公開。
重要美術品「厳島・松島図屏風」での
それぞれの景色にも惹かれました。
厳島神社は何度か訪ねたことがあるので
親しみを覚えます♪




「百人一首かるた 附 籬に菊蒔絵箱」

蒔絵箱がとっても綺麗です。
札に書かれた流麗な文字を読みつつ
百人一首のうち好きな和歌を探す
楽しみがありました。



「源氏物語 持明院基輔筆 附 南天蒔絵源氏箪笥」
藤原定家の青表紙本系統に属する『源氏物語』の写本です。
箪笥には 難を転ずる に通じて 南天 が描かれています。



■至宝


「日本一のお嫁入り道具 初音の調度」
↑クリックで拡大してご覧になれます。

会場内では、こうしたパネルでの紹介が多く、
鑑賞の手助けとなりました。ありがたいです。




国宝「初音の調度」より
後期展示では「初音薪絵鏡台」を鑑賞。

『源氏物語』<初音>の帖での新春の六条院の様子を
人物を描かずにして表現されています。
意匠の中には
“年月を松にひかれてふる人に 今日鶯の初音きかせよ”
の歌の文字が散りばめられています。
それらの文字を探すおもしろさもあります。


また、後期展示では「胡蝶蒔絵挟箱」も必見です。
『源氏物語』<胡蝶>の帖にちなみ
龍島鷁首の舟や大太鼓などが描かれる
意匠なので大変華やかでした。
ショーケースのいろいろな角度から見ることができてよかったです。




「純金台子皆具」
千代姫の婚礼調度品のひとつだそうです。
まばゆいほどにゴージャス!!




そ・し・て・・・

今回の特別展において、
最も楽しみにしていた国宝「源氏物語絵巻」<竹河(二)>
見ることができて感無量でした。

前期展示での国宝「源氏物語絵巻」<横笛>同様に
詳しい解説とともに鑑賞できるよう
展示スペースが大きくとってあり工夫されています。

光源氏の養女である玉鬘。
その玉鬘の娘である大君(おおいぎみ)と中の君(なかのきみ)が
桜の所有権を賭けて囲碁をしている場面です。
美人の大君の顔が御簾で隠れていて見えないのが心憎い演出です。

桜の花びらも一枚一枚丁寧に描かれているのですよね。
じっくり見ることができて本当によかったです。

国宝「源氏物語絵巻」<竹河(二)>のホンモノの展示は
11月24日(日)までですのでご注意くださいませ。


特別展「尾張徳川家の至宝」そのものの会期は
12月8日(日)までです。

 ※公式サイト
 ⇒ http://tokugawa-shihou.jp/



 余談。

太宰府を訪れたからには、
「源氏物語」に登場する玉鬘ゆかりの観世音寺も訪ねてみませんか?
「源氏物語」<玉鬘>の帖に“清水の御寺、観世音寺”とその名が登場する寺です。

玉鬘が筑紫の太宰府に滞在中は、
言わずもがな観世音寺を参詣していただろうと
私は想像しています。

当方のwebサイト『花橘亭~源氏物語を楽しむ~』内、
「源氏物語ゆかりの地をめぐる 遥かなる筑紫 太宰府」
合わせてご覧いただけると嬉しいです。




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