鏡神社 その1の続き。
鏡神社の境内には、『源氏物語』<玉鬘>で詠まれた和歌の碑があります。
御霊木。
よーく見ると・・・
妊婦さんの胸と大きなお腹のように見えてきませんか。
子宝・安産を願う方のお参りも多い神社です。
「子宝・安産御守り」
「玉鬘縁守り」
『源氏物語』に登場する姫君、玉鬘にちなむ御守りです。 梅苑の白梅や紅梅も綺麗でした。
最後までご覧くださいましてありがとうございます。
※鏡神社ではご朱印もいただきました。
私のささやかな日常。
佐賀県唐津市にある鏡神社を参拝しました。
鏡神社は『源氏物語』<玉鬘>や『紫式部集』に
「松浦(まつら)なる鏡の神」として
歌に詠まれている由緒ある神社です。 当方のwebサイト『花橘亭~源氏物語を楽しむ~』内、
「源氏物物語ゆかりの地をめぐる 松浦なる鏡の神 鏡神社」もご覧くださいませ。
鳥居
御神水「寶水」
神功皇后の陣痛を治めたことから
子宝・安産・長寿の霊水として信仰されています。
御神水「力水」
一家に寶をもたらすために男性を
鼓舞する力を有しているのだそうです。
「子育て狛犬」
虎の姿をしていて、足もとには
2頭の子虎がいます。
鏡神社 一ノ宮
御祭神:息長足姫命(神功皇后)
鏡神社 二ノ宮
御祭神:大宰少弐藤原広嗣朝臣公 鏡神社 その2へ続く。
私のささやかな日常。雑感。
紫式部の歌集『紫式部集』には、
筑紫の肥前へ下った女友達との贈答歌が数首、掲載されています。
紫式部の歌
「あひ見むと思ふ心は松浦なる 鏡の神や空に見るらむ」
(訳: あなたに会いたいと思う私の心は、
あなたが住む肥前にある松浦の鏡の神様も
空からご覧になっていることでしょう。)
この紫式部が詠んだ歌は、
もっと一般に知られたらいいのに~と思っています。
越前国(現在の福井県北部)にいた頃の紫式部が
肥前国(現在の佐賀県・長崎県)にいる女友達へ贈った歌です。
『松浦なる鏡の神』とは、佐賀県唐津市にある鏡神社のこと。
現在でも福井県から九州の佐賀県・長崎県までの移動は大変ですから、
平安時代の距離はもっと遠くに感じられたのでは・・・。

画像補正はほぼしていないのに、この青い空の清々しさ



来週末、佐賀県唐津市の鏡神社と神社に隣接する古代の森会館へ行ってきます。
またこんな青空に会えるといいなぁ。 佐賀県唐津市で「花と源氏物語・玉鬘の生涯」展が開催されます。
唐津市内 5ヶ所の会場で行われる おひな様めぐりのイベント
『唐津のひいな遊び~まつらの姫達の宴~』は
2月22日(土)~3月9日(日)まで開催。
会場のひとつである 古代の森会館では
「花と源氏物語・玉鬘の生涯」と題した展示も行われます。
2月6日(木)太宰府でのこと。
福岡県太宰府市、九州国立博物館で開催中の
特別展「国宝 大神社展」の感想 その2です。
※感想その1はコチラ。
■第4章 祭りのにぎわい
そして、圧倒的な存在感を誇る御神輿(おみこし)
奈良・手向山八幡宮の「錦貼神輿(にしきばりしんよ)」。
想像していた以上に大きな御神輿でした。
鎌倉時代 14世紀のもの。
三方からじっくり見ることができてよかったです。
東京・サントリー美術館所蔵
伝・土佐光茂筆 「日吉山王祇園祭礼図屏風」。
写真はありませんが、
広島・厳島神社の舞楽衣装や
「舞楽面 納曾利(なそり)」も
展示されていました。
音声ガイドでは、東京楽所による演奏で
「納曾利(なそり)」を聞くこともでき、
雅な気分になれました♪
滋賀・御上神社の
「馬形口取人形(うまがたくちとりにんぎょう)」
素朴な味わいがあって可愛いと思ってしまいました。
平安時代 12世紀のものです。
大阪・住吉大社の「面盾(めんたて)」。
鎌倉時代 12~14世紀のもの。
どこかエキゾチックな雰囲気も感じられます。
■第5章 伝世の名品
↑クリックで拡大します。
京都・北野天満宮の国宝
「北野天神縁起絵巻 第巻六」
鎌倉時代 13世紀のもの。
内裏 清涼殿での落雷の場面が描かれています。
逃げ惑う人々、ぎょろっとした目つきの雷神・・・。
雷神さまの目に愛嬌があると思ってしまうのは私だけかしら。
コミカルな印象を受けます。
この絵を描いた絵師はどんな思いで描いたのでしょう。
↑クリックで拡大します。
福岡・太宰府天満宮の国宝
「毛抜形太刀(けぬきがたのたち) 伝菅公遺品」
平安時代 10~11世紀のもの。
美しいです!!
毛抜形太刀とは、柄の中央部に
毛抜きの形の透かしがあることからこの名があるのだとか。
写真はありませんが、
広島・厳島神社の国宝
「平家納経 願文(がんもん)」に感動しました。
一昨年、NHK大河ドラマ「平清盛」にハマって
「平家納経」を平家一門で書く場面に見入っていたので
実物を見られてよかったです。
福岡・宮地嶽神社の国宝
「金銅製壺鐙(つぼあぶみ)」。
古墳時代 7世紀のもの。
宮地嶽神社 奥の宮三番社である不動神社は
横穴式石室古墳の中に「お不動様」を祀った神社です。
この古墳は「地下の正倉院」とも呼ばれ
様々なものが発掘されているのだとか。
■第6章 神々の姿
展示室の様子です。
神像ファン必見のコーナー。
最終章では、
岡山・高野神社の「随身立像」(平安時代)がお出迎え。
その奥には、
今回の特別展のポスターやチラシで登場している女神さまがおわすのでした。
和歌山・熊野速玉大社の国宝
「熊野夫須美大神坐像(くまのふすみのおおかみざぞう)」。
平安時代 9世紀のもの。
平安初期の女性の髪型や服装を知るヒントが含まれていると思われます。
*余談。*
そういえば、九博へ行く前に訪ねた観世音寺には
兜跋毘沙門天立像がいらっしゃるのですが、
この毘沙門天の足もとには女神さまがいます。
女神さまもこのような髪型をしていらっしゃいました。
次は、京都・松尾大社の神像へ。
「女神坐像(じょしんざぞう)」=市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)
「男神坐像(だんしんざぞう)」=大山咋神(おおやまぐいのかみ)
「男神坐像(だんしんざぞう)」=御子神
それぞれ平安時代 9世紀のもの。
私は、10年以上前に京都の松尾大社を訪ねて
御神像三体を拝観したことがありましたが
まさか、九州でお目にかかれる日が来るとは思いもよりませんでした。
京都・大将軍八神社の
「童子形坐像(どうじぎょうざぞう)」。
平安時代 12世紀のもの。
大将軍八神社の方徳殿(収蔵庫)で
神像を拝観したことがあります。
武装した男神像や束帯姿の男神像のイメージが強かったので
この「童子形坐像」の愛らしさに惹かれました。
以上、九州国立博物館の特別展「国宝 大神社展」で
印象に残ったことを書きだしてみました。
この特別展は、3月9日(日)までの開催です。
途中、展示替えがありますのでご注意くださいね。
※九州国立博物館 公式サイト
⇒ http://www.kyuhaku.jp/
⇒ http://www.kyuhaku.jp/exhibition/exhibition_s34.html
※特別展公式サイト
⇒ http://daijinja.jp/ 当ブログは、九州国立博物館の第29回「ぶろぐるぽ」にエントリーしています。
展示写真は、九州国立博物館より提供いただきました。
最後までお付き合いくださいましてありがとうございました。
2月6日(木)太宰府でのこと。
福岡県太宰府市、九州国立博物館で開催中の
特別展「国宝 大神社展」の感想です。
※当ブログは、九州国立博物館の第29回「ぶろぐるぽ」にエントリーしています。
展示写真は、九州国立博物館より提供いただきました。
特別展の会場に入って最初にあるのが、
おみくじをひく時に見かけるような箱なのでした。
箱の中の、おみくじのような紙にはそれぞれ
展覧会での「まめちしき」が書かれています。
私がひいたのは、『神の乗り物 神輿(みこし)』でした。
紙には、神輿に関する「まめちしき」が印刷されていました。ふむふむ。
展示室内で神輿を探してみようと思います。
入口には、各地の神社や神さまゆかりの地の写真が展示されています。
それらは、薄い布越しで見るようになっていました。
照明との関係もあってはっきり見えるような見えないような??
ちょっともどかしいけれども、幻想的な演出でした。
・・・そして、第1章へ
■第1章 祀りのはじまり
展示室の様子です。
奈良・大神神社の子持勾玉、
福岡・宗像大社の滑石製子持勾玉の形に注目。
それぞれ離れた場所からみつかったものですが、よく似ていました。
福岡・宗像大社 沖ノ島祭祀遺跡で出土したものです。
意匠が美しいと思いました。
沖ノ島は、玄界灘に浮かぶ島で
島内23ヵ所の祭祀遺跡から膨大な出土品が確認されていて
それらは国宝に指定されています。
そのことから「海の正倉院」とも呼ばれているのでした。
同じく、
宗像大社 沖ノ島祭祀遺跡で出土した
金銅製雛機(ひなばた)です。
奈良~平安時代 8~9世紀頃のもの。
とても小さいのに布を織ることができるなんてすごいです。
同様の機織は伊勢神宮にも伝えられているそうです。
■第2章 古神宝
神奈川・鶴岡八幡宮の
国宝「沃懸地杏葉螺鈿太刀(いかけじぎょうようらでんのたち)」。
源頼朝佩用(はいよう)の太刀とも伝承されています。
鎌倉時代 13世紀のもの。
↑クリックで拡大します。
愛知・熱田神宮の「彩絵檜扇(さいえひおうぎ)」。
室町時代 15世紀のものです。
↑クリックで拡大します。
愛知・熱田神宮の
「表着(うわぎ) 萌黄地小葵桐竹鳳凰模様二陪織物(もえぎじこあおいきりたけほうおうもようふたえおりもの)」
室町時代 15世紀のもの。
室町幕府八代将軍の足利義政が奉納したものと伝わります。
小葵(こあおい)の地紋の上に
桐竹鳳凰の模様が織り出された表着(うわぎ)です。
状態もよく素敵でした。
個人的に印象に残ったのは、同じく愛知・熱田神宮の
「裳(も) 白地三重襷模様羅(しろじみえだすきもようら)」です。
古式の頒幅(あがちの)という短い生地が左右についていました。
裳(も)が時代によってどう変化していったのか興味津々です。
装束ファンの方へ。
熱田神宮のご神宝である装束の展示は2月9日(日)まで。
2月11日(火)からの展示では
和歌山・熊野速玉大社のご神宝の装束が展示されます。
■第3章 神社の風景
布越しに御神輿が見える演出が心憎いです。
大阪・誉田八幡宮の「誉田宗廟縁起絵巻 中巻」。
室町時代のもの。
誉田八幡宮は、応神天皇陵の南に鎮座する神社です。
八幡神として崇められるようになった応神天皇とは
どんな人物だったのか興味が惹かれます。
応神天皇陵と誉田八幡宮にもいつか訪ねてみたいです。
いろいろな神社の曼荼羅や縁起絵も展示されていました。
中でも、福岡・志賀海神社の「志賀海神社縁起絵巻」は物語性があって印象的でした。 感想レポートは、その2へ続きます。