晴れのち平安

源氏物語を中心に平安な日々♪
※文章や写真の無断転載は禁止!

【平安あれこれ】晴明神社~ご祭神は陰陽師・安倍晴明~

2024年06月21日 | 平安あれこれ

平安時代好きブロガー なぎ です。

 

2024年5月のこと。

京都市上京区にある晴明神社を参拝しました。

ご祭神は、安倍晴明公。

平安時代中期の陰陽師であり、藤原道長と親交を持っていました。

 

安倍晴明は、小説や漫画、ドラマ、映画でも知られ、最近では大河ドラマ『光る君へ』にも登場していますよね!

 

【晴明神社 一の鳥居】

扁額は神社の名称ではなく社紋である「晴明桔梗」。この社紋は「五芒星」とも呼ばれます。

 

【説明板と旧・一條戻り橋】

令和5年に「源氏物語ゆかりの地説明板 No,46  晴明神社」が設置されました。

陰陽道は平安時代中期の貴族層にとって日常に根差したものであり、『源氏物語』にも複数の場面で登場する、といったことが説明板に書かれています。

 

【説明板。クリックで拡大します。】

 

【旧・一條戻橋】

先代の一條戻橋で使われていた欄干の親柱が境内に移されており、「一條戻橋」を境内に再現。

 

橋のたもとには式神が!

式神とは、陰陽師が使う精霊で、人の目には見えないのだとか。

 

【二の鳥居】

 

【本殿】

安倍晴明公が祀られています。

ご神木は樹齢推定300年の楠。青々と繁っているのが空に映えます。

 

【安倍晴明公像】

晴明神社が所蔵する安倍晴明公の肖像画を元に作成されたのだとか。

 

【厄除桃】

桃は魔除け・厄除けの果物として知られています。

自身の厄や、まがまがしいものをこの桃に撫で付ければ、清々しい気持ちになることができるとのこと。

撫でまくってきました。(`・ω・´)シャキーン

 

 

晴明神社でおみくじをひいたところ、「大吉」でした!

幸先よさそうです

 

朝の晴明神社はご参拝の方も少なく、とても清々しい気持ちになったのでした。

 


晴明神社

 https://www.seimeijinja.jp/

 京都市上京区晴明町806(堀川通一条上ル)


 

 

 

 

 


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琵琶湖ホテルのカフェ ベルラーゴでモクテル「十五夜 ~紫式部~」とケーキ「玉鬘」

2024年06月21日 | 平安あれこれ

平安時代好きブロガー なぎ です。

 

2024年5月のこと。

「ミシガンクルーズ」を楽しんだ後、琵琶湖ホテル「カフェ ベルラーゴ」にてひとやすみ。

 

源氏物語モクテルのひとつ、シグネチャーモクテル「十五夜 ~紫式部~」と<期間限定>季節のおすすめケーキ 源氏物語【玉鬘~たまかずら~】をいただきました。

 

「十五夜~紫式部~」金平糖つきが嬉しい。】

 

琵琶湖ホテル 公式ホームページ源氏物語モクテル(ノンアルコールモクテル)のページによると

❝石山寺を詣でた紫式部が、琵琶湖に映る月に心を動かされて記した“今宵は十五夜なりけり”という一節が起筆とされる「源氏物語」へのオマージュ。❞ 

❝洋梨とアドベリーの芳醇な甘さをトニックウォーターとレモンの香りがすっきりと包み込みます。❞

とのこと。

 

このモクテルは「脂燭(しそく=こよりに油をしみこませた灯火のこと)」のかさねのカラーで表現されています。

脂燭色(しそくいろ)のかさねは、表は紫、裏は紅…。

月明りが感じられる仄暗い部屋[紫色]に別添えのアドベリージュース[紅色]を注ぐのでした。

グラスに添えられたレモンが月でしょうか。爽やかでおいしかったです

 

「十五夜~紫式部~」販売期間:2024年3月1日(金)~2025年2月28日(金)

 

 

【<期間限定>季節のおすすめケーキ 源氏物語【玉鬘~たまかずら~】】

 

同じく琵琶湖ホテル公式ホームページ<期間限定>季節のおすすめケーキのページによると

源氏物語【玉鬘~たまかずら~】は

❝朝宮抹茶とアーモンドのクラム生地に、紫蘇の香りをまとわせた軽い食感のムースショコラ。
煎り胡麻の風味を添えて。❞

とのこと。

抹茶とショコラと胡麻の組み合わせが絶妙でとてもおいしかったです!!

 

源氏物語【玉鬘~たまかずら~】販売期間:2024年5月1日(水)~7月31日(水)

 

 

違う時期(季節)のモクテルやケーキも気になりますね。

 

 


琵琶湖ホテル カフェ ベルラーゴ

 https://www.keihanhotels-resorts.co.jp/biwakohotel/restaurant/cafe-bellago/

 滋賀県大津市浜町2-40  2階ロビーフロア


 

 

 

 


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【平安あれこれ】大河ドラマ「光る君へ」に登場した さわ のこと

2024年06月17日 | 平安あれこれ

平安時代好きブロガー なぎ です。

 

大河ドラマ「光る君へ」第24回 忘れえぬ人[2024年6月16日放送]において、まひろ(紫式部)の友達・さわ が肥前国[佐賀県・長崎県]で亡くなったことが手紙で知らされました。

声と手紙だけで登場したさわ(野村麻純さん)の声が切なかったです。

 

肥前にいるさわが越前にいるまひろへ詠んだ歌。

 

 ゆきめぐりあふをまつらの鏡には

  誰をかけつついのるとかしる

 

[なぎ超訳:行きめぐり、またあなたに会えることを待つという、松浦に鎮座する鏡の神さまには私が誰のことを心にかけつつ祈っているとご存知でしょうか。(まひろ様との再会を祈っています)

 

これは家集『紫式部集』に収められている歌で、「あふをまつ」に「松浦(まつら)」の「松」が掛けられています。

歌に出てくる松浦(まつら)の鏡とは、佐賀県唐津市鏡(かつての肥前国松浦郡)にある鏡神社のこと。

 

さわは、まひろに再会したいと松浦の鏡の神に祈っていたのがうかがえます。

けれども京へ帰ることさえ叶わず肥前国で亡くなってしまいました。

 

実際に、紫式部には肥前国に下った友達がいたこと・その友達と思われる人物が京に戻らないまま亡くなり親族によって知らされたことが『紫式部集』の詞書や歌からわかっています。

 

【鏡神社 一ノ宮】

 

「光る君へ」では登場しませんでしたが、『紫式部集』によると紫式部は先にこんな歌を詠んでいます。

 

 あひみむと思ふ心はまつらなる

  鏡の神や空に見るらむ

 

[訳:あなたにお会いしたいと思う私の心は、あなたが住む肥前の松浦の鏡の神さまが空から見てくださっていることでしょう。

 

この歌への返歌が、初めにご紹介したさわ(紫式部の友達)の歌なのでした。

共通して出てくるのが「松浦なる 鏡の神」「松浦の 鏡」と詠まれた鏡神社です。

 

紫式部は越前国に住み、紫式部の友達は肥前国に住んでいました。

彼女たちはそれぞれ遠く離れて暮らしていても松浦にある鏡の神を介して再会を願った。

手紙のやりとりにはかなりの日数を要したことでしょう。

ふたりが交わした歌は『紫式部集』を通じて1000年以上残り、この度NHK大河ドラマ「光る君へ」で友達が詠んだ再会を願う歌は世に出ました。

すごいことだと思うのです!

 

当時、国司になった父親や夫の赴任のため京を離れた多くの人々もまた、見知らぬ土地への興味はあれど、京へ無事に帰りたい・友達や親戚に再会したい…いろいろな思いがあったでしょうね。

帰京できた人もいれば、京から離れた地で病気や疫病にかかって亡くなった人もいました。

 

 

『紫式部集』は紫式部が晩年になってからまとめた家集だといわれています。(少なくとも前半はそうだろうと。)

 

さわのモデルとなった、父親が肥前守になったことにより肥前へ下った女性は、紫式部の友達だったからこそ『紫式部集』に歌が残されたと言えますが

ただ、紫式部の友達だったというだけでなく

紫式部にとって晩年を迎えるまで彼女との交流が思い出深く、また大事に思い続けた歌のひとつだったからこそ『紫式部集』に入れる歌として撰んだのではないのでしょうか。

それにより彼女の存在は現在まで知られることになりました。

 

平安京で生まれ名前が残ることもなく肥前で亡くなったひとりの女性が、こうして大河ドラマで脚色されつつも「さわ」という名前を与えられ登場したことに、どこか救いを感じます。

(あの世で彼女は、実際の私はあんなじゃないわ!と怒っているかもしませんが)

 

可愛く芯の強いさわを野村麻純さんが素敵に演じてくださってよかった…

 

NHK大河ドラマ「光る君へ」公式ホームページ

 > (24)忘れえぬ人

 > 【「光る君へ」人物紹介】さわ ◆ 野村 麻純

 

 

光る君へ「かなふみ」で作成しました。

背景画像は、「光る君へ」第24回 忘れえぬ人 より

さわが書いた歌「ゆきめぐり…」が書かれた紙を手にするまひろの場面

 

 


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琵琶湖の南を周遊「ミシガンクルーズ」 ~紫式部も見た山並みと空と~

2024年06月15日 | 平安あれこれ

平安時代好きブロガー なぎ です。

 

2024年5月のこと。

滋賀県といえば…そう!琵琶湖

琵琶湖とそこから見える景色、湖上を吹く風を感じたい…

ということで、大津市歴史博物館を訪ねたあとは、大津港から出て南湖を周遊する外輪船「ミシガン」に乗りました。

かねてより「ミシガン」に乗るのに憧れていたので、ようやく叶いました。

(内装もとっても素敵でした!)

 

【大津港に停泊している「ミシガン」】

 


 

996年、紫式部は父の任国である越前[現在の福井県北東部]へ向かう際、琵琶湖の「打出浜(うちではま・うちでのはま・うちいでのはま)」から船に乗ったといわれています。

また、平安時代の貴族は石山詣をする際、「打出浜」から舟に乗り瀬田川を下って石山寺へ向かったとか。

 

『枕草子』193段では

 

 浜は うど浜 なが浜 ふきあげの浜 うちいでの浜 もろよせの浜 千さとの浜、ひろう思ひやらる。

 

と、「打出浜」が挙げられています。

 

【本文は角川ソフィア文庫『新訂 枕草子 下 現代語訳付き』(清少納言 著/河添房江・津島知明 訳注/KADOKAWA)より引用】


 

現在の打出浜は埋め立て地を中心としていますが、古代の「打出浜」はもっと南側にあったのだとか。

そんな「打出浜」からほど近い大津港からミシガンは出航します。

 

大津の街並みは時代とともに姿を変えても、琵琶湖から見える山の稜線はあまり変わっていないはず。

 

【船上からの景色。湖面と山並みと。紫式部もこの稜線を眺めたのでしょうか】

 

【4階ミシガンスカイデッキにて。思っていたより風が強くてびっくり】

 

【遠くに琵琶湖大橋が!(ズーム撮影)】

琵琶湖の最も狭い部分には琵琶湖大橋は架かっていて、この橋より北側部分を北湖、南側部分を南湖と呼ぶのだそう。

 

【写真右奥は比叡山でしょうか】

 

【矢印のあたりが唐崎神社ではないかと】

 

【唐崎神社あたりをズーム撮影】

写真がぼけていて判然としませんが、湖岸あたりに松の木が赤い柵に囲まれているのが見えます。

唐崎は「辛崎」「韓崎」「可楽崎」などとも記された近江国の歌枕。

「厄」や「穢れ」を祓い清める「七瀬祓(ななせのはらえ)」のうちの一ヶ所。

 

『源氏物語』少女巻において、五節の舞姫のひとりだった近江守・良清の娘は辛崎の祓(からさきのはらえ)をしています。

 

【トリックアートのフォトスポット。琵琶湖が浮いて見えます!】

 

【写真中央に見えるのは「近江富士」として親しまれている三上山かしら?】

 

【びわ湖ソーダとミシガンポテト】

 

【近江大橋(ズーム撮影)】

 

【写真中央に見えるのが滋賀県立琵琶湖文化館。現在の打出浜あたり。】

 

 

船内では、ミシガンパーサーのみなさまによる観光案内やライブも楽しかったです!

 

 

機会をつくってまた「ミシガンクルーズ」に乗りたいですね。

びわ湖にある4つの島を1日で全制覇するという「ぐるっとびわ湖島めぐり」にも憧れます!

 

 

【参考】

鈴木一雄 監修/針本正行 編『源氏物語の鑑賞と基礎知識 No,27 少女』至文堂 2003年

秋山虔・室伏信助 編『源氏物語必携事典』角川書店 1998年

 

 


琵琶湖汽船

 https://www.biwakokisen.co.jp/

 滋賀県大津市浜大津5-1-1


 

 

 

 


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大津市歴史博物館 特集展示「源氏物語と大津」

2024年06月14日 | 平安あれこれ

平安時代好きブロガー なぎ です。

 

2024年5月のこと。

大津市歴史博物館に併設されているCafe Restaurant Inti で「紫式部スペシャルランチ」をいただいた後、博物館で開催中の特集展示「源氏物語と大津」を鑑賞。

 

【エントランスロビーの様子。大河ドラマ「光る君へ」のパネル紹介も。】

 

1階 常設展示室[有料エリア]の中に特集展示「源氏物語と大津」があります。

紫式部の人物像や『源氏物語』、その執筆場所と伝わる石山寺、大津市内の紫式部や源氏物語ゆかりの地などの展示を楽しみました。

紫式部を描いた絵や『源氏絵』の数々に惹かれます。

 

そして、融神社蔵の源融(みなもとのとおる)像の懸仏(かけぼとけ)や大きな獅子・狛犬も展示されていてうっとり。

ずいぶん前に京都定期観光バスで源融(みなもとのとおる)を祀る融神社をお参りに行ったことがあったのですが、もううろ覚えです。木々に囲まれた厳かな神社でした。

源融は平安前期に実在した人物で、『源氏物語』の主人公・光源氏のモデルのひとりと言われています。

 

【特集展示「源氏物語と大津」図録。500円。『源氏物語』各帖のあらすじも掲載。】

 

大津市内には紫式部や源氏物語ゆかりの地が複数あります。

今回の展示に関連する場所として図録に紹介されていたのは以下の14ヶ所。

  1. 融神社
  2. 満月寺
  3. 比叡山延暦寺
  4. 唐崎神社
  5. 園城寺(三井寺)
  6. 打出浜
  7. 長安寺
  8. 関蝉丸神社 上社
  9. 関蝉丸神社 下社
  10. 逢坂関(推定地)
  11. 月心寺
  12. 石山寺
  13. 岩間山正法寺(岩間寺)
  14. 近江国府跡

 

博物館を訪ねた前日に京阪「大谷」駅近くにある逢坂の関記念公園と逢坂山関址碑を訪ねていましたが、図録で紹介されている逢坂関(推定地)は現在の逢坂一丁目とのこと。このあたりも歩いてみたいものです。

 

2階 企画展示室で開催されていた 企画展示「紫式部と祈りの世界」も見てから、エントランスロビー[無料エリア]を楽しみました。

 

【再現された「源氏之間」】

エントランスロビーには、紫式部が『源氏物語』執筆のために参籠したとされる石山寺本堂の「源氏之間」が再現!

 

【「源氏之間」の中には紙や筆、硯が置かれた文机も。畳は繧繝縁。】

靴を脱いで「源氏之間」の中に入り、写真撮影を楽しめるフォトスポットになっているのでした。

 

「源氏之間」の文机の上には、紫式部が『源氏物語』を執筆する時に使用したと伝わる硯のレプリカが!!

右上に牛が彫られており、左上には鯉が彫られています。

これは牛(うし)=薄い、鯉(こい)=濃い と磨った墨の濃淡を使い分けるためなのだとか。

 

【「源氏之間」にてまじめに(?)筆をとるわたくし。撮影:友人】

 

エントランスには「源氏之間」のほか

平安時代の豆知識コーナー、『源氏物語』デジタル絵巻、デジタルコンテンツ「四季之間」といったコーナーも。

 

【体験用の衣裳】

博物館見学と合わせて「源氏之間」で模擬十二単を着装する「紫式部・平安貴族なりきり体験」が日時限定で開催中だそうです。

申し込み・問い合わせは、びわ湖大津観光協会へ。

びわ湖大津トラベルガイド大津市歴史博物館【源氏物語と大津】紫式部・平安貴族なりきり体験 

 

 

特集展示「源氏物語と大津」は、2024年 1月10日(水)~2025年 2月 2日(日)までの開催。

展示品は6期に分けて展示替えが行われます。

 

詳しくは公式ホームページをどうぞ!

 


大津市歴史博物館

 https://www.rekihaku.otsu.shiga.jp/index.html

 滋賀県大津市御陵町2-2


 

 

 

 

 


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