蒲原平野も6月に入るとさすが夏の雰囲気で、午前4時ころから明るくなり午後7時半ころまで日の長さが続いている。蒸し暑い日々が続き、我が家の畑で栽培しているそら豆が美味しい季節だ。新潟県ではコロナウイルス感染者がここ3週間以上出ていない。ウイルス入院患者も残る一人となっており、経済活動も戻りつつある。私も6月1日に再開されたアクアパークで水中運動を開始したが、まだまだ注意深く行動する必要があると思っている。 さて、蒲原平野の植物を中心とした自然に目を向けてみよう。画像でその状況を紹介したい。
田んぼでは、5月初めに植えられた稲苗が成長し、水を張った水面を覆い、平野部が緑一色になりつつある。下の写真にある弥彦山系と平野部を挟んで反対側にある粟ヶ岳では上部にわずかに積雪が見られるが、雪解けが進んでいる様子を見ることができる。
この2つの写真は、蒲原平野と深い関係のある樋曽山隧道である。この隧道は西蒲区樋曽(旧岩室村樋曽集落)にあり、蒲原平野の稲作栽培にとって重要なものであった。弥彦山系の直下を掘り、平野部の溢れた水を日本海に流す役目を果たして洪水から守るために掘られた隧道である。明治時代から掘られておるにも関わらず、地味で目立たず、一般の人達にはあまり知られていないが、蒲原平野部にとっては重要な施設である。今では樋曽山隧道公園にもなっている。
隧道から少し離れた西蒲区福井地区の五ヶ峠を車で走ってみた。林道(右下)は緑に覆われてきれいであった。ヤマグワの実(上)が赤く熟し始めており、もう少し経つと黒紫色に変化して食べられる。決して美味しくはないが、昔はよく食べたものだ。生糸の原料となる蚕の餌となる栽培のクワに似ており、山に生えることからこの名があるらしい。左下には杉の木に纏わりついて、上へ上へと伸びている蔦が多く見られた。
また、エゴノキ(上)やヤマツツジ(右下)の花も盛りであった。枝先いっぱいに咲くエゴノキの花は、緑のシャンデリアとも称され、独特の美しさがある。花の終わったあとの実を噛むとエゴイまたはエグイ味がすることからこの名がある。
福井地区に二本だけ見られたユリノキ(ハンテンボク)の花(上右と左下)が咲き始めていた。この花はチューリップに似ていることからチューリップツリーとも呼ばれることもある。ユリノキの花がユリに似ていることからこの名があるらしい。また、ハンテンボクの名は、葉の形が着物の半てんに似ていることから。スイカズラ(上左)とノイバラ(下右)の花も盛りであった。スイカズラは昔よくその甘みのある花を吸ったものだ。ノイバラは最近どこでも見かけられる。秋になると赤い実となり、生花などに利用される。
我家の庭には、例年のごとく、ホタルブクロ(上)やニッコウキスゲ(左下)、シロバナシラン(右下)が盛りを迎えている。いつもの風景だ。これが咲くと毎年6月10日に開かれた昔の巻祭りを思い出す。
蒲原平野部と少し話しを離れて、先日訪れた見附にあるイングリッシュガーデンの画像を紹介したい。我が巻から車で40〜50分ほど離れた見附市にあるところで、今が花盛りであった。人工的ではあるが一度は見て損のないところだ。