蒲原平野も下旬に入った。4月に入ってから新潟県のコロナウイルス感染者が増加傾向にあり、連日30人前後で、つい先日は50名に届くところまで来た。我が西蒲区でもポツリ、ポツリと出ている。私も家に引きこもる日々が続いているが、健康的には大きな問題はなく、淡々と過ごしている。先日久しぶりに田んぼ道を歩いてみたので、平野部の様子を紹介したい。
4月20日にはほとんどの田んぼが耕耘されており、22日では一部水が入った。下旬までには水が入り代掻き作業が行われて田植えの準備が完了だ。
あぜ道では、カラスノエンドウ(上)とクローバー(下)が道端を覆っている。カラスノエンドウは紫色の花を咲かせておるが、これは直ぐに鞘状となる。子供の頃には学校の帰りに、この鞘から実を除去して草笛を作ったものだ。この雑草名の由来は、鞘に入っている実が熟すと黒くなることから「烏野豌豆」という名がついたと言われる。もう一つ蒲原平野お馴染みのクローバーは、白い花が咲き始めた。クローバーの名の由来は、葉の形がギリシャ神話に出てくるヘラクレスが持っていた3つのコブのある棍棒に似ていたことから名付けられた。また、クローバーは別名シロツメクサとも言われる。この名の由来は江戸時代にガラスをオランダから運ぶ際に壊れることを防ぐために枯れたクローバーを詰め物として用いたことから、白い花の咲くツメクサ(詰草)という名がついたと言われる。子供の頃、これも学校帰りに、花を編んで首飾りにしたり、幸運を求めて四葉のクローバーを探したものだ。
高速道路の法面では、ユキヤナギとレンギョウの群生(上)が見られる。この頃見られるいつもの風景だ。しかし、まだまだ昨年の秋からの名残である枯れたススキ(下)の群生が目立つ。
巻バイパス法面では、枯れたススキの他にイタドリ(上)とスギナが目立っていた。イタドリは蒲原ではスカンポとかスイバ等とも言われ、昔はこれでよく遊んだものだ。また、若い茎は茹でて食べたこともある。イタドリの由来は、これを痛いところに貼り、痛みをとったことから「痛み取り」が語源である。蒲原では多く見られる雑草のスギナは、法面だけでなく、あぜ道や畑、家の周りにも生える厄介な雑草だ。スギナは春に出るツクシの葉っぱの部分にあたるもので、地下茎でつながっているので除去が難しい。名の由来は、葉っぱが杉に似ていて、春にツクシが食用されることから「杉の菜」からきていると言われる。