超空洞からの贈り物

様々なニュースや日常のレビューをメインに暗黒物質並に見つけ難い事を観測する、知識・興味・ムダ提供型共用ネタ帳です。

3Dテレビ・Blu-rayを来年発売へ パナソニックとソニー

2009年06月06日 09時37分09秒 | Weblog
パナソニックが2010年をめどに、立体(3D)映像対応の薄型テレビやブルーレイ・ディスク(BD)レコーダーなどを世界で販売することが3日、明らかになった。ソニーも投入時期は未定ながら、同時期に発売するもよう。今秋に薄型テレビやレコーダーで再生する3D映像ソフトなどの国際規格が制定される見通しなど、商品投入の環境が整うためだ。3D映像をめぐっては、すでに一部の映画館で楽しめるなど、映像制作を含め技術的に確立しており、これがいよいよ茶の間に移行。併せてパナソニック、ソニーといったAV(映像・音響)機器に強いメーカーによる3D商戦の幕が開くことになる。

○今秋に規格統一

 3Dソフトの規格統一は、技術標準化のために業界が設けた「ブルーレイ・ディスク・アソシエーション(BDA)」によって進められており、まず普及が進むBDと対応機器の国際的な標準規格を今秋をめどに制定する。この作業にはソニーやパナソニックのほか、韓国のサムスン電子、米国のアップル、デル、ウォルト・ディズニー、ワーナー・ブラザースなどソフト制作会社を含めた19社が参画している。

 業界が3Dの規格統一を急ぐ背景には、3D映画の観客動員数が好調で、映画館の3D対応が相次いでいることがある。世界の3D映画対応スクリーン数は、2009年の約2500から来年には4000以上になると予想している。こうした映画の3D化の流れのなかで、まず家庭で再生するソフトも3D仕様で統一すれば、それに合ったプレーヤーの商品化も容易になり、液晶テレビも含めた莫大な3D関連市場が形成されるとのヨミだ。

 この動きをにらみ、パナソニックやソニー、サムスンなどは今年初めに米国で開かれた世界最大の家電見本市「CES」(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー)に3D対応の薄型テレビやブルーレイ・ディスクレコーダーなどを参考出品し、3D商戦への対応を急いでいる。

 このなかで先陣を切る形で、10年に商品投入を表明したのがパナソニック。当面、3D対応のプラズマテレビ、ブルーレイ・ディスクレコーダーの3製品を発売するとともに、3D映像ソフトを制作するうえで不可欠な「オーサリング技術」を映像制作会社などに提供するとしている。

○関心を高められるか?

 これに対しソニーは「(3D機器の)事業化は正式決定していない」としているが、「ソニーも対抗する形で同時期に商品投入する」(大手電機メーカー)との見方が大勢だ。というのもソニーは、3Dの映画撮影用カメラや映写装置などデジタルシネマシステムで先行し、川上から川下まで一貫戦略で攻勢をかける方針を明確にしている。このためソニーの場合も、液晶テレビやレコーダーを中心に家庭向け3D商戦に早期に参入するのは確実とみられる。

 家電各社は、消費を刺激する大型商品の投入に迫られている。現段階でこの最有力候補が3D機器だが、関連業界が足並みをそろえてどう関心を高めていくかなど、課題も多い。

NASAの火星探査衛星「MRO」がダウン、セーフモードに移行

2009年06月06日 09時36分27秒 | Weblog
NASAの火星探査衛星「Mars Reconnaissance Orbiter(マーズ・リコネッサンス・オービター)」がダウンし、緊急避難モードの一種となる「Safe Mode(セーフ・モード)」に移行していたことがNASAの発表により明らかとなった。

 MROの運用を担当しているNASAのジェット推進研究所では太陽宇宙線か銀河宇宙線のどちらかの高エネルギーの宇宙線の照射を受けて、電子機器が機能不全に陥ったことが、衛星がセーフ・モードに移行した原因ではないかとみている。

 ただし、衛星本体はセーフ・モードの元で正常に機能を続けており、JPLでは来週中にも再び正常なモードに移行させるとしている。

 MROがセーフ・モードに移行したのは2006年3月の火星軌道到達以降、今回で7度目、今年に入ってからは2度目。

超大質量ブラックホールをX線観測

2009年06月06日 09時36分09秒 | Weblog
 銀河の中心にある超大質量ブラックホールの想像図(2009年5月27日公開)。銀河「1H0707-495」の中心部にあるこのブラックホールは、部分的にガスやちりの雲で覆われているため観測は困難と考えてられてきた。しかし欧州宇宙機関(ESA)のXMMニュートンX線観測衛星の高感度望遠鏡によって、銀河の最深部の謎が解き明かされようとしている。

 XMMニュートン観測衛星は1999年に打ち上げられ、48時間周期で地球を回っている。銀河1H0707-495の観測は2008年1月から続けられていた。

宇宙を覆う「メガ」ニュートリノ

2009年06月06日 09時33分35秒 | Weblog
 最も古いニュートリノは、何千もの銀河より大きな空間を包含しているかもしれないことが、新しいシミュレーションにより示唆された。

 既に知られているように、ニュートリノは核反応または放射性崩壊によって生成される。量子力学では、ニュートリノのような素粒子の“サイズ”は、存在可能な位置の範囲によってあいまいに定義される。素粒子は、原子などの何かと相互作用するときにのみ検出することができ、その範囲は相互作用時に時空内の1つの点に崩壊する。

 最近生成されたニュートリノについては、存在しうる範囲は極めて小さい。しかし、宇宙の誕生以来、約137億年間にわたって“残存”するニュートリノは、宇宙の膨張によって引き伸ばされ、存在可能範囲も拡張を続けてきたという。

 研究の共著者であるカリフォルニア大学サンディエゴ校の天体物理学者ジョージ・フラー氏によると、「個々のニュートリノの範囲は100億光年ほどにまで拡大しているかもしれない。これは、観測可能な宇宙の最大サイズにほぼ匹敵する」という。

 ニュートリノは電荷を持たず、その質量は小さすぎるために正確に計測することができない。これは、光速に近い速度で進むニュートリノが、ほとんど邪魔されずに通常の物質を通過できることを意味する。

 地球に影響を及ぼすニュートリノの大半は太陽から来る。平均的な人間の体を、1秒間に何十億もの太陽ニュートリノが通過している。

 フラー氏と彼の学生チャド・キシモト氏は、ニュートリノの質量を計算しようしていたときに、宇宙の膨張に伴って、時空構造が原始のニュートリノを引っ張り、素粒子の範囲を膨大な大きさに拡張していったことに気づいた。

 このような広大な範囲は、ニュートリノが宇宙のほとんどの物質を通過した後でも、そのまま存在している可能性がある。

 まだ解決できない問題は、重力(例えば銀河全体からの引力)が、巨大な“メガ”ニュートリノを単一の位置まで崩壊させうるかどうかだという。

「量子力学は、最小の目盛りで宇宙を記述することを目的としてきた。そしていま私たちは、量子力学で宇宙で最大の目盛りにどうやって取り組むかを論じている。これは、いままで探求されていなかった物理学の未知の分野だ」とキシモト氏は言う。

 今回の研究には参加していないカリフォルニア大学バークレー校の物理学者エイドリアン・リー氏は、「重力はまだ我々の理解が及ばない真のフロンティアだ。このようなニュートリノは、重力についての理解を掘り下げる道を拓いてくれる可能性がある」と話している。

 しかし、こうした疑問に答えるには、結局のところ今回の研究で予測されたメガニュートリノを検出しなければならない。

 メガニュートリノは宇宙空間では極めてありふれた存在のはずだが、いまのところ残存ニュートリノのエネルギーは、太陽が生成するニュートリノのエネルギーの100億分の1ほどしかない。「これは、少なくとも地球上に建設できる設備では、残存ニュートリノを直接検出することがほとんど不可能ということだ」とフラー氏は言う。

 しかし、これほど多くの残存ニュートリノが存在するという事実は同時に、残存ニュートリノがある程度の引力を発揮しているだろうということも意味する。「宇宙全体としての振る舞い方に影響を与えるのに十分な程度には」と、同氏は付け加えた。

 たとえば、暗黒物質はこれまで直接には観測されていないが、天体物理学者は衝突する銀河に対する影響に基づいて暗黒物質が存在する証拠を見つけている。「だから、宇宙の構造体の膨張を観測していけば、残存ニュートリノをその重力によって間接的に見つけることができるかもしれない」とフラーは話した。

サルデーニャ島の死者の微笑みの謎

2009年06月06日 09時31分32秒 | Weblog
3000年ほど前、イタリアのサルデーニャ島に植民地を築いたフェニキア人たちの社会では、死者の顔に浮かぶ微笑みは必ずしも平穏な最期を意味しなかった。海の商人と呼ばれたフェニキア人の笑みに隠されたおぞましい真実が先日、科学者たちによって解明された。死者に微笑みをもたらしたのは、ある植物の毒性成分だったのである。ドクゼリというその植物には“しわ取り”効果もあり、笑いじわを消す美容効果も期待できるという。


 紀元前8世紀頃、古代ギリシャの詩人ホメロスは顔を歪めさせる薬を使ったサルデーニャ島の儀式殺人について記録しており、現在もその文書は残されているが、その中で「嘲笑」や「引きつり笑い」を意味する英語“sardonic grin”に相当する言葉が新語として使われている。「sardonic」の語源はサルデーニャ島を表す「Sardinia」だ。

 新しい研究によると、当時、同島に住む体の不自由な高齢者や犯罪者たちは、引きつり笑いを起こす薬草を飲まされて中毒を引き起こした後、高所から突き落とされたり殴打されたりして殺されていたという。

 薬草の正体は何世紀も前から謎とされてきたが、今回ジョバンニ・アペンディーノ氏率いる研究チームは、ドクゼリという植物の成分に引きつり笑いを引き起こす化合物が含まれていることを発見した。

 セロリのような茎に白い花が咲くこの植物は、現在はイタリア領となっているサルデーニャ島の池や川の畔に自生している。

 10年ほど前、サルデーニャ島の羊飼いがドクゼリを食べて自殺するという事件が起こった。このとき発見された死体の顔はニヤリと笑っており、それが人目を引いたという。

 同島にあるカッリャリ大学に在籍し、今回の研究にも参加している植物学者のマウロ・バレロ氏は、この事件をきっかけとして、ここ数十年間に島内で起こったドクゼリ関連の死亡事件を残らず調査した。バレロ氏を始めとする研究チームのメンバーは、ドクゼリに含まれる毒素の分子構造を詳しく調べ、それが人体にどのように影響するのかを突き止めた。

 イタリアにある東ピエモンテ大学在籍の有機化学者、前出のアペンディーノ氏は次のように解説する。「発見された化合物は強い毒性を持っており、引き起こされる顔面の神経麻痺などの症状は、古代の記録に残されている死者の引きつり笑いとよく似ている。ドクゼリが神経毒を持っていることは当時から知られており、薬草として儀式殺人に使われた可能性が最も高い」。

 同氏は続けて、「サルデーニャ・バターカップとも呼ばれるキンポウゲ科の多年草ヘアリー・バターカップも候補の1つだが、古代の文書に記されているような湿地には自生せず、毒の特性も異なる。また、ドクゼリは地中海沿岸地域ではサルデーニャ島にしか自生していないため、その点でも儀式に使われていた可能性が最も高い」と話した。

 ドクゼリは香りが良く、根も甘い味がするため、特に危険な植物である。アペンディーノ氏は、「通常、毒のある植物は苦みが強いなど、人間が嫌う性質を持っているものだ。しかしドクゼリは葉の形状が食用のセリとよく似ているため、有毒植物であるにもかかわらず容易に口に入れてしまうのだろう」と説明する。

「ただしこの危険な薬草も、今後は化粧水として有効に使うことができるかもしれない。この植物は美容にも応用できるからだ。筋肉を弛緩させる効果があるので、顔に塗ればしわをとることができる」と同氏は語った。

ケニアの野生動物を脅かす中国の採石場

2009年06月06日 09時31分14秒 | Weblog
ケニア南部、遠くにキリマンジャロ山を望むアンボセリ(Amboseli)国立公園は国内有数の景勝地として知られるが、現在、採石場が新たに建設され、爆薬を用いた掘削が進められている。自然保護団体は、ゾウをはじめとする野生生物の移動ルートを脅かすものだと懸念を表明している。

自然保護団体によると、今年5月にケニア最高裁が掘削作業を一時停止する命令を発したが、現在も作業は継続されているという。採石場があるのは面積約1200ヘクタールのオスプク(Osupuku)管理区域で、採掘された石はエマリ(Emali)とロイトクトク(Oloitoktok)を結ぶ新しい道路の建設材料となる。

 この管理区域はキマナ(Kimana)地区の土地保有者と非営利団体アフリカ野生生物基金(AWF)の合意の下、2008年に設置された。この地はアンボセリ国立公園とチュールヒルズ(Chyulu Hills)国立公園、ツァボ(Tsavo)国立公園をつなぐ野生生物の移動ルートにあたり、それを保護するのが管理区域設置の目的だ。

 AWFのフィエスタ・ワリンワ氏は、「道路建設に反対している訳ではないが、建設材料を採掘する場所が問題だ」と話す。

 採石場を運営しているのは中国国営の中国水利水電建設集団公司(シノ・ハイドロ社)で、今年初頭に、「事業地を変更する」と表明していた。シノ・ハイドロ社のアシスタント・プロジェクト・マネジャーのマイケル・チャン氏は、「自然保護団体やメディアの懸念を考慮し、現在、代わりとなる採石現場を探しているところだ」と話す。

 しかし、自然保護団体はこれを「空約束だ」と断じている。「わざわざ裁判所に訴え出たのは、シノ・ハイドロ社が別の場所に移動する姿勢を見せなかったからだ。“探している”という同社の主張は口先だけのもので、単なる時間稼ぎにすぎない」と、AWFのワリンワ氏は話す。「現在、あらゆるつてを利用して同地での採石をやめさせようと試みている」。

 このまま採石場で操業が続くと何が起こるのだろうか。シノ・ハイドロ社は採石のために爆薬と重機を用いて巨大な穴を掘っていく。自然保護団体によると、この穴は野生生物に危険をもたらすだけでなく、周辺地域に住む人間の生活をも脅かすことになるという。

 ワリンワ氏は、「いたる所に採掘穴が増える一方で、保護区を行き来する野生生物は確実にいなくなる」と話す。例えば、動物が移動中に穴に落ちるかもしれないし、採石に伴う騒音により、野生生物が保護区に近寄らなくなることもあり得る。「そして、各国立公園にまたがる生態系が断絶されることになる」。

 ゾウの保護活動を行っている非営利団体、アンボセリ・トラスト・フォー・エレファンツ(ATE)のソイラ・セイアレル氏は次のように話す。「採石作業が完了しても、採石場や作業員の簡易宿泊施設は放置される。ゾウの移動ルートは恒久的に変わってしまうだろう。ゾウは毎日通る道と季節ごとに通る道が決まっている。そこが遮断されれば新たなルートを開拓せざるを得ず、人間の居住地を通過するようになる可能性も十分にある。そのような事態に住民が耐えられなくなるのは時間の問題だ。人間とゾウの争いが起き、どちらも苦しむことになる」。

 さらに、AWFのワリンワ氏は経済面への影響も無視できないと指摘する。「採石場は観光収入にも大きなダメージを与えるだろう。野生生物がいるからこそ観光客は保護区を訪れるのだ。このままでは、保護区の観光向け施設は閉鎖され、スタッフは解雇か賃金カットを余儀なくされる。特に、野生生物調査員として雇われた若者たちが犠牲となるだろう。保護しモニタリングする対象がいなくなってしまうのだから」。

 一方、シノ・ハイドロ社のチャン氏は次のように話す。「アンボセリ国立公園の採石場は強固な道路を建設するのに最適な石を産出する。この石を使えば数年は補修の必要がなくなる。シノ・ハイドロ社が使用する爆薬と起爆装置も合法的なものであり、ケニア環境・天然資源大臣の認可を受けている。また、ケニア政府から爆薬監視の担当員も派遣されている」。

 野生生物への影響については、「爆薬が動物に影響を与えることは私たちも理解している。だから、爆薬は日中にしか使わない。野生生物が移動ルートを通るのは夜間から早朝までに限られているし、採石場や宿泊施設が野生生物の移動を妨げるとも考えていない」、と述べている。

ガンマ線を放出する銀河を新たに発見

2009年06月06日 09時28分45秒 | Weblog
活動銀河の中心にある超大質量のブラックホールから、光速に近い速度で双方向に噴き出すジェット(素粒子の噴流)の想像図。

巨大銀河が高いエネルギーを持つ電磁波「ガンマ線」を大量に放射する様子を、日米欧の研究機関が参加する国際天文衛星「フェルミ」が観測した。この銀河については過去に別の天文衛星がガンマ線を放射していない状態を観測。新旧の観測結果の比較により、ガンマ線放射前後の銀河の変化を世界で初めてとらえることができた。

成果は、米航空宇宙局(NASA)のホームページで公開。研究チームの片岡淳早稲田大准教授は「ガンマ線は、銀河中心のブラックホールが周囲の物質を引き寄せるときに発生する。今後の変化を調べて、銀河の性質や構造を明らかにしたい」と話している。

この巨大銀河は、地球から2・3億光年離れたペルセウス銀河団の中心にある「NGC1275」。フェルミは2008年8月-12月の観測で、強いガンマ線放射を確認した。

1991年-2000年に別の天文衛星が観測した際にはガンマ線放射は見つかっておらず、研究チームは2000年から08年までの間に、放射を導く何らかの現象があったと結論付けた。

フェルミは、日米欧が共同で08年6月に打ち上げた。広島大が開発を担当した高感度のガンマ線検出器の搭載などが特徴。今回はNGC1275以外でも、これまで放射が確認されていなかった銀河からの微弱なガンマ線検出に成功した。

こういった発見により、宇宙での高エネルギーガンマ線のさまざまな発生源が解明されるだろう。

ミネラルの宝庫、アタカマ砂漠の乾燥池

2009年06月06日 09時27分07秒 | Weblog
国際宇宙ステーション(ISS)から宇宙飛行士が撮影した天日乾燥池。複数の色鮮やかな長方形の池が、チリ、アタカマ砂漠の乾燥地帯の中でもひときわ異彩を放っている。

 この乾燥池には、付近のヨウ素処理工場から流出したミネラル豊富な廃液が集約される。太陽熱で廃液の水分が蒸発し、後に残る窒素結晶は、肥料や医薬品、火薬、ガラス、セラミックの素材となる。


綺麗だと思うんだけど…
本当に凄く違和感がある。

バイオ後発薬、開発加速へ あすか製薬など10年にも治験

2009年06月06日 09時26分15秒 | Weblog
遺伝子組み換え技術などを使って開発したバイオ医薬品の後発薬開発が日本でも本格化する。あすか製薬と日本ケミカルリサーチは2010年にも国内で不妊治療に使うバイオ後発薬の臨床試験(治験)を始める。独サンドは成長ホルモン製剤の後発薬の承認を厚生労働省に申請中。バイオ医薬品は、副作用が少ないなどの利点がありがん治療などに使われている。同分野で新薬より3割程度安くなる後発薬が登場すれば患者の選択肢が大きく広がることになる。

後発薬は特許が切れたバイオ医薬品とよく似た製法を用いて、開発費用を抑える。欧州ではバイオ後発薬の承認制度が整っており、独サンドなどが製品化している。米国も開発指針を含めて法整備を進めている。日本でも厚労省が3月にバイオ後発薬の開発指針をまとめ、これを受けて製薬会社が商品化に動き出した。


バイオ後発薬について…ちょっと考察。

後発医薬品は通常先発品と不純物パターンは異なるがICH不純物ガイドラインに準じた基準で安全性評価が可能であると考えられるが、多くのバイオ医薬品においては、不純物の生物作用も種特異性を示す可能性が高いので、安全性に関する最終的な確認はやっぱり臨床試験データを待ってみないとなんとも言えない。

製剤の安定性評価から、加速試験データからの安定性・予測性は極めて限定的だと考えられ、実時間・実保存条件による長期安定性評価をすることが基本。

製造の一定性評価から、基本原則は化学合成医薬品(従来の医薬品)と変わるところはないが、製造に「生物」を用いるので一定性の確保には独自の視点が必要。また通常は有効成分は不安定だと考えられる。

これらを踏まえて、バイオ医薬後発品の評価は、品質特性の比較に加えて、非臨床・臨床試験を組み合わせて評価しないとダメだと思う。

欧州では、化成品後発品とは別のカテゴリー「Biosimilar」として規制有り。
アメリカでも、法整備される。WHOでもガイドラインを作成中…。