超空洞からの贈り物

様々なニュースや日常のレビューをメインに暗黒物質並に見つけ難い事を観測する、知識・興味・ムダ提供型共用ネタ帳です。

タカラトミー、人工知能を搭載した「マイクロペット-i」発売

2009年06月19日 07時19分20秒 | Weblog
 株式会社タカラトミーは、人工知能を搭載した小型ペットロボット「マイクロペット-i(アイ)」を7月4日より発売する。価格は1,680円。

 2002年に発売された「マイクロペット」にセンサーを搭載し、物を追いかけたり、障害物を避けるといった自律的な動きができるようになった。イヌやネコ、クマなどをモチーフに、全9種類を用意。「ローズヒップ」「プリン」「オレオ」「カスタード」「ホイップ」「ショコラ」「ミルク」「モカ」「セサミ」と、スイーツの名前にちなんだネーミングがされている。

 マイクロペット-iの機能は4種類。「おあそび」モードは動く物を認識し、追跡しながら歩くモード。「おさんぽ」モードは、自分の目の前の障害物を避けながら自由に歩くモード。「うた」モードは、内蔵されてた2曲からランダムに歌を歌うモード。「つうしん」モードは「マイクロペット-i」同士で赤外線通信を行い、内蔵曲を合唱するモード。歌う曲はペットの組み合わせで異なるという。

 本体サイズは58×48×45mm(幅×奥行き×高さ)、重量は32.5g。バッテリはLR44×2個(付属)。製品には「おあそび」モード用の専用ボールや「おさんぽ」モード用のプレート(パッケージと中台紙を切り取る)などが付属する。

セイコーエプソンが有機ELテレビの大型化・量産化の技術確立

2009年06月19日 07時19分03秒 | Weblog
セイコーエプソンが、有機ELテレビの大型化と大量生産に適した製造技術を確立したと発表した。有機ELパネルの製造にあたり、同社のインクジェットを利用してガラス基板に有機材料を塗布する技術で、従来の製造方式よりも工程を減らせるほか大型の設備も必要なく、低コストで生産できるとしている。

 有機ELパネルの大型化には、製造技術の開発や有機材料の長寿命化が課題。製造技術は、真空の設備の中で有機材料を蒸発させて基板に吹きつける方式のほか、有機材料をインク化して基板に塗布する方式がある。真空蒸留の方式は工程数や設備の面でパネルの大型化は困難とされているが、セイコーエプソンはインクジェット技術を使って有機材料を均一に塗布できることを立証した。14インチパネルで実現したが大型パネルにも応用可能という。

 一方で、大型の有機ELテレビの商品化に有機材料の寿命は1万時間以上が必要とされ、材料メーカーの技術革新が待たれる。セイコーエプソンでは、材料開発は2010年頃に実現するとみており、2012年頃には同社の製造技術を使った大型の有機ELテレビの大量生産が可能と見通している。

 有機ELパネルは、ソニーとサムスン電子傘下のサムスンモバイルディスプレーが製品化している。ソニーは11インチテレビを販売し、サムスンは携帯電話用のパネル事業を展開しているが、いずれも製造方法は真空蒸留の方式で、中小型パネルの生産にとどまっている。

侵入したPCへのアクセス権を売買する市場が台頭

2009年06月19日 07時18分46秒 | Weblog
疑うことを知らない PC ユーザーのシステムにアクセスするのはかつてなく簡単になっている。金さえあれば何でもできそうなほどに。

セキュリティ企業 Finjan が最近発表したレポートによると、ユーザーのデータを盗んだり、スパムを送信したりするなどの悪意あるタスクを実行する目的で、ハッキング済み PC へのアクセス権を売買する高度なプラットフォームが台頭しているという。

Finjan の CTO (最高技術責任者) Yuval Ben-Itzhak 氏は、取材に対して次のように語った。「犯罪者たちはハッカーにとって必要なものを何でも提供する eBay のようなものを作り上げてしまった。一般の人は、自分の PC がコントロールされていて、自分の知らないところで売買されているなどとは思ってもいない」

Finjan は「Golden Cash」と呼ばれるプラットフォームとボットネットを詳しく検討した。犯罪者たちはここで感染した PC へのアクセス権を売買していたが、Ben-Itzhak 氏によると、その中には家庭で使われている PC だけでなく、政府機関や企業の PC も含まれていたという。

ある犯罪者がどこかの PC にスケアウェア (偽のセキュリティソフト) をインストールし、ユーザーのクレジットカード情報を盗み、この PC へのアクセス権を別の犯罪者に販売する。買った犯罪者はマルウェアを仕込み、Eメールのアカウントを盗んだり、この PC のユーザーが銀行口座にログインするまで待って口座情報を盗んだりする。

その後さらにこの PC へのアクセス権を、スパム送信をもくろむ別の人物に転売する、ということもあり得る。

Finjan が調査した市場では、犯罪目的のため実に多様なものが売買されていたという。レポートによると、感染した PC は1000台単位で売買されていた。ハッキングのためのツールキットや、ユーザーをおびき寄せて感染させるための Web サイトも売られていた。

なかには正当なサイトの FTP のクリデンシャル (認証情報) を集めるツールキットもあり、レポートによると10万を超えるサイトの安全性が損なわれたという。

価格は、極東 (香港、台湾、日本、中国) の PC 1000台あたり5ドルから、オーストラリアの PC 1000台あたり100ドルまでさまざまだった。

事態をより深刻にしているのは、取引を円滑に進めるために設計された本物の Eコマース市場と同じように、このプラットフォームが非常に使いやすいということだ。

トヨタ、700psのセリカで出走

2009年06月19日 07時17分37秒 | Weblog
英国トヨタは17日、7月3 - 5日に英国で開催される「グッドウッドフェスティバルオブスピード」に参加すると発表した。最大出力700psの『セリカ』がハイライトだ。

トヨタは2002年から、グッドウッドフェスティバルオブスピードにエントリー。今年はグッドウット名物の全長1.87kmのヒルクライムに、4台のレーシングカーを出走させる。

注目は英国のFENSPORT社がチューニングした『セリカGT4-X』だ。FENSPORT社はTRDの英国代理店も手がけており、トヨタ車を改造して数多くのレースに参戦している。

同社のセリカGT4-Xは、3S-GTE型2.0リットル直4ターボを徹底チューン。大容量ターボチャージャーやHKS製『スープラ』用インタークーラーなどを装着するなどして、最大出力は驚異の700psを絞り出す。0 - 400m加速は10.27秒。2006年4月に生産を終了したセリカだが、まだまだチューニングのベース車としては高いポテンシャルを秘めているようだ。

このセリカ以外にも、今年のニュルブルクリンク24時間耐久に参戦したレクサス『LF-A』と『IS-F』が、ヒルクライムに挑戦。F1ドライバーのティモ・グロック選手はF1マシン『TF108』をデモ走行させる。

展示車も充実のラインナップだ。元F1ドライバーのアラン・プロスト氏が、氷上レース「アンドロストロフィー」で使用した『オーリス』のレーシングカーをディスプレイ。『アイゴ』をリアエンジン化した『アイゴ・クレイジー』や歴代『セリカWRC』マシン、新型『プリウス』や『iQ』のカットモデルも展示し、スポーツとエコの両面でアピールする方針だ。

12万年前の極小微生物の蘇生に成功

2009年06月19日 07時17分18秒 | Weblog
 12万年もの間氷河の中に閉じ込められていた極小微生物が蘇生したという研究成果が発表された。氷の存在する惑星は地球以外にもあるが、そこで同じように氷に閉じ込められた生物が発見された場合、今回のように蘇生させることができるかもしれない。

 今回蘇生が確認された紫褐色のバクテリア(学名:Herminiimonas glaciei)は、グリーンランドの氷河の下、深さ約3キロの位置で発見された。研究チームがこの古代のバクテリアを培養液に浸して徐々に水温を上げたところ、それから1年ほど経過した頃にペトリ皿の中で増殖が始まったという。

 アメリカのペンシルバニア州立大学に在籍する今回の研究を率いたジェニファー・ラブランドカーチェ氏は次のように解説する。「過去にはチベットで採取された75万年前のバクテリアが蘇生したこともあり、“Herminiimonas glaciei”が復活を果たした最古のバクテリアということではない。しかし、古代の“超極小バクテリア”が蘇生し、その特徴が細部まで明らかにされたのは今回が初めてのことだ」。

 バクテリアの標準サイズよりさらに小さい超極小バクテリアは、人間が誰しも持っている腸内細菌の1種、大腸菌の10分の1から50分の1の大きさしかない。

 超極小バクテリアの生存能力がほかの微生物より優れているのは、この小ささが関係しているのかもしれない。例えば次のような仮説が立てられている。グリーンランドの氷河には普通のバクテリアが生活できないほど低栄養の環境があり、この超極小バクテリアはその中で命を繋いできたのではないか、という説だ。

 ラブランドカーチェ氏は次のように話す。「木星の衛星エウロパにある凍った海や火星の極冠など、ほかの惑星の氷の中から生物が見つかるとしたら、この超極小バクテリアのような生物かもしれない。実際にそれらの惑星に生命が存在していたとしたら、いつの日かその痕跡が氷の中から発見され、今回のように培養することもできるかもしれない」。

探査機を月面に衝突、水発見なるか?

2009年06月19日 07時16分35秒 | Weblog
 新たな月探査機の打ち上げが目前に迫っている。NASAは18日(日本時間19日)、新型の月探査機を載せたロケットをケネディ宇宙センターから打ち上げる。

 今回打ち上げられる月探査機は2機。1機はルナー・リコナイサンス・オービタ(Lunar Reconnaissance Orbiter:LRO)という月周回探査機で、1年以上をかけて月表面の地形を記録する。今回はこれまで十分な調査が行われていなかった月の両極付近についても記録されることになっている。

 もう1機はそのLROに結合されているエルクロス(Lunar Crater Observation and Sensing Satellite:LCROSS)という月クレーター観測機で、乗用車ほどの大きさがある。月の南極付近にある影の濃いクレーター内に突入後、衝突によって飛散した月表面の物質を分析して、氷の有無を調査する。クレーターへは10月に突入する予定で、衝突によってできる穴の大きさは深さ約4.5メートル、直径約30メートルに達すると予想されている。

 LROには、高精度の気温計測器や月表面の放射能を測定する機器、将来のミッションで予定されている月面着陸に適した地点を特定する機器などが搭載されている。

 NASAゴダード宇宙飛行センターでLROプロジェクトに関わっているリッチ・ボンドラーク氏は、「今後1年をかけて、月の表面全体を網羅した高解像度の地図を作成する」と話す。

 今回は特に、月の両極付近が詳しく調査される。両極周辺にあるクレーター内部は、常に太陽光が当たらない「永久影」と呼ばれる部分があるため、地表付近でも水分が氷の形で存在する可能性がある。もし両極付近に氷が存在すれば人類の長期滞在が可能となり、基地を建設する最有力候補地ともなる。

 NASAゴダード宇宙飛行センターでLROプロジェクトの責任者を務めるクレイグ・トゥーリー氏は、「月の両極周辺については、詳しいことはほとんどわかっていない」と話す。そこで今回、月の両極付近に突入して氷の有無を調査するのがLCROSSである。

 月に水が存在する可能性が初めて指摘されたのは1990年代、アメリカ海軍研究所の「クレメンタイン」プロジェクトが月の両極付近で水素を発見した頃にさかのぼる。ただ、その時のデータからは、発見された水素が水に由来するものなのか、炭化水素など水以外の化合物に由来するものなのかを断定するには至らなかった。その後も探査機を月へ突入させて水の有無を調査するミッションが3度行われたが、いずれのミッションでも水の存在を示す証拠は得られなかった。

 LCROSSミッションでは、月の両極付近にあるクレーター内部で調査が行われるが、このような調査は今回が初めてである。

 LROは打ち上げから4日後に、月の周回軌道に到達する。それから数カ月をかけてLCROSSの最適な衝突地点と突入軌道を算出する。10月初旬には、LCROSSがロケット(LCROSS本体と同程度の大きさ)を月に向けて発射することになっている。その発射と同時にLCROSSもLROから切り離され、ロケットは時速9000キロで月面に衝突する。

 この衝突によって月の地表から跳ね飛ばされる物質は220トンに及び、衝突地点から半径50キロの範囲に渡って飛散するとみられる。分離されたLCROSSは、搭載する機器を通じてロケットが衝突する様子を監視し、飛散物質の成分に関するデータを地球に送信する。そのデータを見れば、水が含まれているかどうかがわかるというわけだ。そしてロケット衝突から4分後には、今度はLCROSS自身が飛散物質の中を通過しながら月への突入軌道に入る。

 LCROSSの衝突時には、月面に舞い上がる粉塵を観測するため、世界中の望遠鏡が衝突地点に向けられることだろう。小型望遠鏡で観測する場合は、北半球のうちハワイ以東、テキサス州あるいはミシシッピ州以西の範囲が絶好の観測地点になるという。NASAも衝突の瞬間をオンラインで生中継する予定だ。

オウムのように木の実を食べる恐竜

2009年06月19日 07時16分14秒 | Weblog
 強靭なアゴを持った新種の恐竜がゴビ砂漠で発見された。この恐竜は鳥、正確に言えばオウムのように硬い木の実を砕いて食べていたという。

 最新の研究によると、この恐竜は体長0.9メートルで、白亜紀に生息していた。現生のオウムはクチバシで木の実を割ることができるが、この恐竜もオウムに似た箱型の頭骨とクチバシのようなアゴを備えている。

 1億1000万年前の頭骨とともに、50個に及ぶ胃石の“山”も見つかった。研究チームによると、この恐竜が硬くて繊維質の多い木の実や種をかみ砕いていたことを示すものだという。一部の動物は自ら小石を飲み込み、その石で消化器に入ってきた食物をすりつぶす。この石を胃石という。

 この恐竜は、「ゴビ砂漠のオウム恐竜」という意味の学名「プシッタコサウルス・ゴビエンシス」(Psittacosaurus gobiensis)と名付けられた。この恐竜が新種と認められれば、知られている限りでは世界初の木の実を食べる恐竜となる。

 研究を率いたシカゴ大学の古生物学者ポール・セレノ氏によると、恐竜がどのようなものを食べていたかがわかることは非常に珍しいという。「食べていたものを知ることで、この恐竜の根本的な謎が少し解けた。なぜこのような外見なのか、その答えに一歩近づいた」。

 セレノ氏はナショナル ジオグラフィック協会付き探検家でもある(ナショナルジオグラフィック ニュースはナショナル ジオグラフィック協会の傘下にある)。

 セレノ氏によると、モンゴルのゴビ砂漠で2001年に発見されたこの頭骨にはかつて、非常に硬く横に広く張り出した頬骨に大きな筋肉が付いており、噛む力が発達していたという。この恐竜はオウムのようにアゴを縦横どちらにも動かすことができたため、丈夫な植物も植木ばさみのように“刈り取る”ことができた。

 アメリカ、首都ワシントンにある国立自然史博物館の古生物学者ハンス・ディーター・スーズ氏によると、プシッタコサウルスと総称されるこうした恐竜が強力なアゴと大量の胃石の両方を持っていることは、科学者の間で謎だったという。

 胃石を用いる動物は通常、強力なクチバシを必要としない傾向がある。例えば、ニワトリはちっぽけなクチバシしか持っておらず、かみ砕けなかった食物を砂嚢(さのう)の中の砂や砂利ですりつぶす。

「新たに発見された恐竜が非常に硬いものを食べていたというセレノ氏の主張はとても説得力があり、私から見れば理にかなっている」と、スーズ氏は話す。

 科学者たちによると、プシッタコサウルスのいくつかの種は中央アジアで繁栄を遂げていた。ここから大量の化石が見つかっているという。プシッタコサウルスには、複雑な形をしたツノや、ヤマアラシのような尾のトゲなど、奇妙な特徴を持つ種が多くいた。

 研究を率いたセレノ氏によると、プシッタコサウルスが繁栄できたのは特殊な食事のおかげかもしれないという。周囲の環境をうまく利用する動物は豊富な資源を持つことになり、その結果、いくつもの種に枝分かれする可能性が高まると、自然史博物館のスーズ氏は補足する。プシッタコサウルスの場合では、ほかの動物がほとんど食べられないものを食べていた。

 今回の研究は、「これらの生き物がなぜこれほど多様であるかという理由を見事に説明している」とスーズ氏は称賛した。

エクアドルの新種、コノハギス

2009年06月19日 07時15分26秒 | Weblog
 木の葉に擬態する新種のコノハギス(キリギリスの仲間)。「新たに発見されたこのキリギリスが、コノハギスの系統樹を揺さぶっている」と、エクアドルで調査を行った生物学者オルガー・ブローン氏は2009年6月16日に語った。

「これまでに確認されているコノハギスの仲間は、たんに色が違うだけですべて同種に属するが、今回発見されたこの種はまったく別物のようだ。新種として扱うべきだろう」。

エクアドルの新種、子を背負うカエル

2009年06月19日 07時15分05秒 | Weblog
 オタマジャクシを背負っているこのカエルは、医療分野での可能性が期待されるヤドクガエルの仲間。エクアドル南東部の人里離れたナガリンツア山岳地帯で、環境保護のための探検の中で発見された、新種とみられる12種のうちの1つだ。非営利団体コンサベーション・インターナショナル(CI)が2009年6月16日に発表した。

新しい恐竜化石が示す鳥類の祖先

2009年06月19日 07時14分30秒 | Weblog
 中国で最近発見された化石から、恐竜の前脚が鳥の羽に進化した過程について手掛かりが得られるかもしれない。化石を元にしたイラストによると、この恐竜は首が長くダチョウに似た姿をしている。

 研究チームによると、化石は1億5900万年前の獣脚類の恐竜で、リムサウルス・イネクストリカビリス(Limusaurus inextricabilis)と名付けられた。獣脚類は2本足で歩行し、現在の鳥の祖先と考えられている。

「リムサウルスは有名なティラノサウルス・レックスを含む獣脚類の1種だが、草食で全長は1.7メートルぐらいの小型恐竜だ」と、ワシントンD.C.にあるジョージ・ワシントン大学の生物学者である共同研究者のジェームズ・クラーク氏は語った。問題の前脚は比較的短く、ツメがない。

「頭部は歯を持たないクチバシのようになっているが、それほど鋭くはなかったと考えられる。原始的な羽が体を覆っていたと推定されるが、その証拠はまだない」と同氏は述べた。この研究は、ナショナル ジオグラフィック協会の一部支援の下で行われた。

 今回の調査で重要視されている点は、リムサウルスの前脚の指にある。その構造は、獣脚類が現在の鳥に進化する過程を明らかにしている。

 獣脚類恐竜の前脚と、鳥の羽の骨格部分にはどちらも3本の指があり、5本指の共通の祖先から進化したとみられる。しかし、恐竜には人でいう親指(第1指)、人差し指、中指が残り、鳥には、人差し指から薬指までの3本が残ったと考えられている。これは見過ごせない大きな違いであり、長い間の謎だった。「ほかのすべての証拠は鳥の祖先は恐竜だと指し示しているのに、この構造の違いはまったく矛盾していた」と同氏は語った。

 しかし、リムサウルスの手には4本の指があり、恐竜と鳥類の両方の手の特徴を合わせ持つ。恐竜の特徴である第1指はぎりぎりまで退化しているが、その代わり第2指は発達して大きくなっている。「鳥が持たない第1指が退化しているので、鳥への進化の移行期と考えて良いだろう」と同氏は述べた。

 今回の研究成果に対し、スミソニアン国立自然史博物館の古生物学者ハンス・ディーター・ジュース氏は次のようにコメントしている。「この発見は、鳥類は恐竜から進化したとする恐竜起源説を補強することになると思う。リムサウルスは、恐竜の前脚と鳥類の羽の構造の違いを合理的に説明できる重要な発見だ。両者はつながりがあると考えて間違いないだろう」。