遠く離れた宇宙で不思議なガスの“塊”が光を放っていたが、6月24日に公開されたNASAのX線天文衛星チャンドラの画像によってその謎が解明された。
水素ガスの“巨大な宝庫”ともいえるこれらの塊は約10年前、遠く離れた若い銀河の調査中に発見された。ガスの塊の明るい輝きは可視光で観測できるが、輝きの原動力として働く巨大なエネルギー源は解明されていなかった。
今回、チャンドラ衛星の新しい画像から新たな証拠が発見され、中心に超大質量ブラックホールを持つ近くの銀河が成長するにつれて、このガスの塊に熱が供給されていることが判明した。この写真は動画からカットされた1枚の静止画像。天の川銀河のような渦巻銀河にあるブラックホールから送り出された熱パルスが、周囲のガスを明るく照らす様子を示している。
科学者によると、重力で引き寄せられた星間ガスが冷却、凝縮して新しい星が形成されるのに従い、銀河は成長する。だが、やがて周囲のガスに蓄積された熱が誘因となって、銀河の成長スピードは徐々に遅くなるという。
共同研究者でイギリスにあるダラム大学のブレット・レメール氏は、「ガスの塊の内側にある銀河とブラックホールは十分に成長すると、重力で引き寄せていたガスが押し戻され、銀河の急激な成長はそこで止まるのだ。私たちはその証拠を発見した」と声明で述べている。「巨大銀河は必然的にこのような局面を迎える。そうでなければ、星の数が増えすぎて、とんでもなく巨大になっていただろう」。
水素ガスの“巨大な宝庫”ともいえるこれらの塊は約10年前、遠く離れた若い銀河の調査中に発見された。ガスの塊の明るい輝きは可視光で観測できるが、輝きの原動力として働く巨大なエネルギー源は解明されていなかった。
今回、チャンドラ衛星の新しい画像から新たな証拠が発見され、中心に超大質量ブラックホールを持つ近くの銀河が成長するにつれて、このガスの塊に熱が供給されていることが判明した。この写真は動画からカットされた1枚の静止画像。天の川銀河のような渦巻銀河にあるブラックホールから送り出された熱パルスが、周囲のガスを明るく照らす様子を示している。
科学者によると、重力で引き寄せられた星間ガスが冷却、凝縮して新しい星が形成されるのに従い、銀河は成長する。だが、やがて周囲のガスに蓄積された熱が誘因となって、銀河の成長スピードは徐々に遅くなるという。
共同研究者でイギリスにあるダラム大学のブレット・レメール氏は、「ガスの塊の内側にある銀河とブラックホールは十分に成長すると、重力で引き寄せていたガスが押し戻され、銀河の急激な成長はそこで止まるのだ。私たちはその証拠を発見した」と声明で述べている。「巨大銀河は必然的にこのような局面を迎える。そうでなければ、星の数が増えすぎて、とんでもなく巨大になっていただろう」。