超空洞からの贈り物

様々なニュースや日常のレビューをメインに暗黒物質並に見つけ難い事を観測する、知識・興味・ムダ提供型共用ネタ帳です。

ドイツ最高峰の氷河に防水シート

2009年06月07日 00時08分40秒 | Weblog
 2009年6月3日、ドイツ、ガルミッシュ=パルテンキルヒェン。ツークシュピッツェ山で夏の間の融解を防ぐため氷河に防水シートをかける作業員。

 ツークシュピッツェ山は高さ約3000メートル。ドイツの最高峰でスキー場としても有名だが、同山を含むアルプス山脈の山々ではここ数年氷河が大量に消失しており、地球温暖化の影響が懸念されている。

なんか、本末転倒だと思う。
いや、防水シートをかけるのが悪いってわけじゃなく…
自然を大切にしない人類がね、もっと考えないと。

ウジ虫エキスで傷の治りが早まる

2009年06月07日 00時08分00秒 | Weblog
<刺激の強い画像で申し訳ありません>

 ウジ虫から抽出したエキスが傷の治療に役立てられそうだ。医療用のウジ虫がそのまま、火傷(やけど)や潰瘍のような重篤な傷の治療薬になる可能性がある。ウジ虫のわいている傷口の方が清潔な傷口よりも治りが早いという臨床事実は、戦場で血まみれの傷を診てきた衛生兵らによって何百年も前から指摘されていた。だが、今回の最新研究によって、初めてそのメカニズムが解明されることになった。

 現在、世界中の医療施設では特別に選別されたウジ虫の無菌培養が進められている。ウジ虫のエキスを染み込ませた絆創膏や軟膏が、薬局で売られる日も近いかもしれない。

 ぞっとするような話に聞こえるかもしれないが、この手法が有効であることは疑いのない事実である。とはいえ、ウジ虫が傷の治癒にどのように効くのかという仕組みについては、長いこと議論が続けられてきた。

 その謎が今回明らかにされたのである。傷の治りを早めていたカギは、ウジ虫が壊死した組織を分解して食べるときに分泌する消化液にあった。

 治りの遅い傷には組織が壊死した状態のものが多く、そのような場所はバクテリアが繁殖しやすいため、炎症が起きて治癒がさらに遅れることになる。

 イギリスのノッティンガム大学薬学部で研究を実施したデイビッド・プリチャード氏は次のように語る。「ウジ虫が出す液体は傷口から壊死した組織を除去し、その下にある組織の回復を早めていた。われわれはこの液体から酵素を抽出することに成功した。ウジ虫による治癒メカニズムが明らかになったので、今後より効果的な治療薬の開発が進むだろう」。

 具体的には、ウジ虫の分泌液を染み込ませた絆創膏などが考えられる。しかし同氏によれば、開発される可能性が最も高い治療薬はウジ虫の酵素を成分とするゲル状軟膏だという。この軟膏を傷口に塗布すれば、傷の治りが早くなる可能性がある。

 ウジ虫からできた薬というと不快感を持つ患者もいるかもしれないが、ウジ虫エキスは副作用も少ない良薬になると期待されている。

「ウジ虫に対する拒絶反応はほとんど報告されていない。しかも、われわれが治療薬に使おうとしている酵素は、既に医療用のウジ虫の分泌液を介して傷口の治療に用いられているものだ。この酵素に有害性があるとは思えない」と同氏は説明する。

 もっとも、扱うモノがモノだけに、この研究が成功するまでの道のりには、周囲とのトラブルなどもあったようだ。「研究室のある施設内にハエが大量発生したときには、真っ先に犯人扱いされてしまった。ハエの種別を特定したら、屋根裏のハトの死体が発生源だとわかったんだがね」と、同氏はこれまでの苦労を振り返った。

【長文】人獣共通感染症は撲滅不能なのか?

2009年06月07日 00時07分34秒 | Weblog
5月5日発売のNewsWeekの表紙に、「FEAR&THE FLU」の文字と豚の写真が掲載された。最近、世界中に大流行するかもしれないと大騒ぎになったのが、豚からヒトへ、そしてヒトからヒトへ感染したと言われる今回のインフルエンザである。

インフルエンザウイルスの大きさは、直径約100ナノメートル。非常に小さくて、一般に使われる光学顕微鏡では、個々のウイルスを確認するのは無理である。電子顕微鏡でしか見ることができない。しかもこのウイルスは、とても複雑な構成をしている。

ウイルスの表面には、HA(ヘマグルチニン)とNA(ノイラミニダーゼ)という2種類のタンパク質が、棘(とげ)のよう(スパイク状)にいくつも存在している。このうちHAはH1-H16まで16種類、NAはN1-N9まで9種類が確認されている。この2種類の組み合わせでインフルエンザウイルスの型が分類されている。全部で144通りになるこのすべての組み合わせのウイルスの株が、北海道大学に保管されている。この株の中には、実際にわれわれが分離したものや、海外から譲渡してもらったもの、そして、実験室内でHAとNAの組み合わせを作り変えたもの(遺伝子再集合体)が含まれている。

また、このウイルスは、ゲノムが8分節に分かれている。そのため、異なる型のウイルスが一つの宿主に感染した場合、その中で新しい遺伝子再集合が起こり、複数のウイルスの型が生まれる可能性がある。つまり、変異がとても起こりやすいウイルスなのである。

今回騒動になった豚インフルエンザは、実は以前から豚の間では存在していた。1930年に初めて豚インフルエンザウイルスが分離されている。1918-19年に大流行したスペイン風邪のウイルスが分離されたのは、1933年であるから、それよりも前である。また、豚からヒトの感染は、以前から報告はあり、豚インフルエンザが急に出てきたわけではない。しかし、今回ヒトからヒトへの感染が起こり、世界中に広がったのである。

また、数年前から新聞などで報道されている鳥インフルエンザは、スペイン風邪大流行前の1902年にイタリアで発見され、100年以上前からニワトリの感染症として知られている。それ以降、世界中で単発的に発症していた。このウイルスは感染力が強く、致死率はほぼ100%である。そのため、発症した場合は、感染の見つかった養鶏場のニワトリすべての処分と、建物や周辺の消毒によって、その都度感染は治まっていた。ところが、人間の対策の不十分さが原因でウイルスの一部が残り、1997年に香港でニワトリからヒトへの感染が起こり、死者が出た。その後、渡り鳥を介したり人為的な要因で、鳥インフルエンザは世界中に広がってしまった。現在でも、ヒトへの感染は起こっており、中国、エジプト、ベトナム、インドネシアでは死者も出ている。この4カ国の共通点は、ニワトリにワクチンを使用している点である。幸いなことに、日本ではまだヒトへの感染報告は無い。鳥からヒトへは感染しているが、ヒトからヒトへの感染は報告されていないので、新型インフルエンザとは分類されていない。

インフルエンザウイルスは、もともと野生水禽類(渡り鳥など)が自然宿主となって存在している。自然宿主には不顕性感染のため病原性は示さない。ところが、他の動物に感染を繰り返して変異していくうちに、病原性が強くなっていくのである。現在、インフルエンザウイルスは、ヒト、ニワトリ、アヒル、ガチョウ、豚、馬、アザラシ、クジラなどで感染が確認されている。

よく耳にする細菌とウイルスは、寄生虫や真菌と同じ微生物の一種である。細菌は、栄養分を与えると自ら分裂して増えていく。しかし、ウイルスは、栄養分を与えても自ら増えることはない。増殖するためには宿主細胞に入り込み、その細胞を利用して増殖し、最後には細胞外に放出されていく。それがまた他の宿主に感染していくのである。

ウイルスは、普段は自然宿主の中に存在している。ウイルス自体が生き延びていくためには、増殖能力が高いことと他の宿主にも感染する性質を持っていることは必要であるが、遺伝的に安定であり、自然宿主を獲得することがなによりも重要である。そして、自然宿主以外の宿主に感染した時に急激な変異を起こし、感染を広げていくのである。

病気の中には、インフルエンザと同様に、微生物を病原として動物にもヒトにも感染する病気がある。これを「人獣共通感染症」という。例えば、BSE、SARS、狂犬病、エボラ出血熱など、数多くある。

エボラ出血熱は、アフリカで多く見られる非常に致死率の高い感染症である。このウイルスは、まずマクロファージに感染し、体中に広がっていく。増殖の過程で過剰な炎症反応(サイトカインストーム)が起こり、全身で出血しやすくなり多臓器不全を起こし、死に至らしめる。エボラ出血熱の自然宿主は、コウモリという説もあるが、実はまだ判明していない。

人獣共通感染症は、病原が自然界に存在するため、撲滅することは不可能である。そのため、できるだけ人間社会への侵入を食い止めることや、もし入ってきたらきちんと治療することが大切である。インフルエンザに関しては、ワクチンや抗ウイルス薬などがある。ワクチンは、ヒトの体に取り込むことで免疫力をつけることができる。また、タミフルを代表とする抗ウイルス薬は、インフルエンザウイルスの増殖を阻害することができるため、効果は期待できるものである。

このように、ウイルスの研究は、増殖のしくみ、病原性、予防方法、治療方法、増殖のメカニズム、疫学、自然宿主の発見など、分子レベルから地球規模にわたる幅広い分野で、研究が進められている。

おなかの脂肪から神経細胞 京大、動物実験で成功

2009年06月07日 00時07分17秒 | Weblog
 おなかの脂肪から取り出した幹細胞を脳の中に入れて神経細胞を作り出すことに、京都大学再生医科学研究所の中村達雄准教授らが動物実験で成功した。脂肪の利用は負担が少ないため、将来、脳梗塞(こうそく)や脳腫瘍(しゅよう)の患者への再生医療の足がかりにしたいという。スイスの専門誌に発表する。

 脂肪の中には、体のさまざまな組織の細胞になりうる幹細胞が含まれていることが知られている。幹細胞そのままでは移植に使えないが、幹細胞を取り出してスポンジなどの「足場」にしみこませたものを、傷ついた組織に移植、再生をめざす研究が世界中で進んでいる。

 研究チームの中田顕研修員は、ラットのおなかの脂肪から幹細胞を取り出し、コラーゲンでできた数ミリ角のスポンジにしみこませた。幹細胞を大量にしみこませるために、3日間、幹細胞を培養しながら、スポンジを回転させ続ける工夫をした。このスポンジをラットの脳の中にあけた穴に移植した。

 1カ月後、幹細胞から神経細胞ができたことが確認できた。今後、この神経細胞が回路を作るか、ほかの種類の細胞が増えていないか、長期間、調べる。チームは、脳腫瘍の手術後や脳梗塞などで欠けた部分を補う治療法につなげる一歩にしたいという。

脳神経が復活するってわけではないんだけど…
神経回路が繋がったり、新たに作られることによるメリットは計り知れないものがあると考えられます。