鴨着く島

大隅の風土と歴史を紹介していきます

出来レースだった総裁選

2020-09-15 09:36:18 | 日本の時事風景
昨日は自民党の菅氏一強の出来レース(総裁選)の中継を見ていたが、民放からNHKにチャンネルを変えたら、画面の下に各都道府県ごとの党員票がテロップで表示されていた。

地方の党員票は党員全部の投票ではなく、各支部長などの役員票が都道府県の規模によらず3票与えられており、その3票の決め方が都道府県によってまちまちなのが気になった。

決め方で一番多かったのが党員投票の獲得数に応じて各候補に割り振る比例案分の「ドント方式」だったと思うが、「総取り方式」も少なからず(数えたわけではないが10都道府県は)あった。

その総取りでは菅氏が圧倒的に強く、石破氏と岸田氏がそれぞれ地元の鳥取と広島で総取りの3票を獲得した以外、残り8都道府県の24票はすべて菅氏に入っていた。

それでも石破氏はドント方式の県では2票ないし1票は確実に獲得していた。だが地方での獲得数は42票と菅氏の半分にも届かなかった。

しかしもし地方の党員投票数が本来のやり方であったなら、石破氏の得票数は3倍の120から140票は下らなかったと思われる。

まあ、これをもってしても衆参両議員得票で選挙前に既に8割を固めていた菅氏に及ぶべくもないが、地方では人気の石破氏の得票を極力減らしたい現政権サイドの思惑(石破外し)通りの結果となった。

今朝の新聞による確定得票数は、菅氏377票(議員288票・地方89票)、岸田氏89票(議員79票・地方10)、石破氏68票(議員26票・地方42票)だった。

岸田氏は地方は地元広島くらいでしか人気はなく、国会議員票でも菅氏の3割弱の得票に甘んじてしまった。来年9月の正規の総裁選も出馬するはずだが、再び石破氏が出馬するとなると地方票の少なさが最大の不安材料だろう。

菅さんの夢を貫き通した成り上がり人生は驚嘆に値する。47歳で初めて国会議員になり、非主流派に属したこともあったが、ほぼ無派閥に近いながら25年足らずで自民党総裁(=総理大臣)の座を射止めたわけで、あの今太閤と言われた叩き上げの田中角栄に並ぶ快挙には違いない。

今後の政界運営にどう取り組んでいくのか、政策的には安倍内閣の継承で終わるのか。また、折しも野党の立憲民主党と国民民主党とが合流して新「立憲民主党」が立ち上がったが、これとの付き合い方も大変だ。

自分的には、結局、菅さんが中心になって支えた安倍前政権のコピーで行くだろうと思う。言うならば「菅・安倍ミックス」、「スガ・アベミックス」要するに「スガベミックス」政権だろう。