先場所の大阪場所は「荒れる大阪場所」と昔から言われて来た。
事実、入幕1場所目の尊富士が優勝と3賞を総なめするという快挙を成し遂げた。
残念ながら尊富士、今場所は先場所の14日目に痛めた足首の治療のため全休になったが、この優勝直後の全休というのも極めて珍しいことだ。
その尊富士の全休を含めて、この5月場所も大波乱の展開である。何しろ12日が終わって2敗力士がいなくなり、3敗に4人、4敗に7人。
こうなるとどの力士が優勝するかが星取表からは全く分からなくなった。優勝成績が11勝4敗何てこともありである。面白いと言えば、とても面白い場所だ。
今日13日目の取組後には、3敗が二人(琴桜と大の里)、4敗力士が三人(豊昇龍、阿炎、大栄翔)の5人に絞られた。
千秋楽まで残すところ2日なら3人程度に絞られるのが普通だから、5人でも多いくらいだ。
モンゴル出身の横綱・照ノ富士と大関・霧島と貴景勝の上位陣3人が早い段階で休場してしまったのが混線に輪を掛けたに違いない。
このうち照ノ富士と霧島はモンゴル出身で、星取表を見るといつもモンゴル出身者が上位を占めているのが気になっていた、というよりも日本人力士の不甲斐なさが目に付いて仕方がなかった。
しかし先場所の尊富士にしろ今場所の大の里にしろ、日本人力士の新たな勢力が浮上して来た。大袈裟な言い方かもしれないが、ようやくモンゴル勢に一矢報いることができるかと期待感は大きい。
ところで星取表を見るといつも「まさよ」と読んでしまう日本人力士が元大関の「正代(しょうだい)」だ。
本名のようだが、珍しい姓である。
もっとも幕下には「生田目(なまため)」なる本名の力士がいるから、それには多分敵うまい。
普通、十両以上の関取になると「四股名」に変わるものだが、正代は大関になっても本名のままだった。
だが上には上がいる。横綱になった「輪島」である。けっして重量級ではなかったが、相撲巧者で、がっぷり組んで闘うタイプだった。あの時代はまだ大相撲は四つに組んで何ぼの時代だったのが懐かしい。
十両に陥落してしまったが、元関脇「遠藤」も関取らしい四股名に改名していない。遠藤という余りにもアマチュアっぽい名をいつかはそれなりの四股名に変えるのだろうと思っていたのだが、ついに変えることはなかった。
本名のままの力士はまだ思い出せる。出島、板井などが思い出される。板井は「痛い!」を連想させられるので、変えて欲しかったのだが、この人もそうしなかった 。
上の星取表で正代の4枚上に元関脇「明生(めいせい)」がいる。この人は鹿児島県の奄美大島の出身だが、この四股名、実は本名は本名でも名前である。
姓は「川畑」で、奄美には一文字姓が多いのだが、二文字姓では川畑はポピュラーな方である。
大相撲で本名の名の方を四股名にしたケースが他にあるのかどうかは知らないが、稀だろう。野球の「イチロー」に倣ったのだろうか(😎 )。
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