今日の午前中は、明日の文化祭の俳句展示の準備で出掛けました。会員10名と私で、合計22句を短冊や色紙に書き、それを短冊掛けや色紙掛けに飾ると、みな立派に見えます。明日の15時に撤去ですので、その時写真を撮ってきますね。
午後はいつもの〝俳句入門教室〟です。展示準備が終った後、余り時間がなくて、家に帰らずそのまま行きました。
今日の兼題は〝後の月〟、そう、十三夜です。11月1日がそうで、私も写真を載せていますが、きれいな月でしたね。
今回も面白い話がでました。次の〈夫婦酒心ゆるます後の月〉の句です。採った男性の弁「夫婦酒が羨ましかったから…」と。「ええっ!もしかしてKさんも独り者…」「そうですよ。」…その句を採り上げる前に〈淋しさを語りかけたや後の月〉という句があって、「淋しさをとあるからこれは一人暮らしの人かしら…」と言うと、作者が手を挙げ「は~い、独居老人です。だから月が主人のように見えて…語りかけたかったんです」と。すると〈一人居は月見るときも一人なり〉と読んだ作者がすかさず「私は御免蒙りたいわ!もう夫はいらない、一人が一番…」と、最高齢の独居老人です。みんな大笑い!しかし、ナント独居の多いこと。そう言えば〈コロコロとちちろ鳴く夜の一人かな〉という句もありましたね。ここで一つ注意ですよ!「一人」の意味には ①一個の人。②自分だけで、仲間や相手がないさま。③独身。④人手を借りずにする様。⑤(打消しの語を伴って、副詞的に)ただ単に。(広辞苑)とあります。またこれには注がついていて、①のように、人数に重点がある場合に「一人」を使い、それ以外は「独り」を使うと。だから簡単な言葉でも、よくよく考えて使わないといけませんね。
先程の句、作者本人も「流行歌みたいで、どうかとは思ったのですが…」というので、「そう言えばそんな題の演歌があったよねぇ~」などと、話尽きずに今日も盛り上がりました。でもここまで言うのはどうかしら?俳句は川柳じゃあないからある程度品格が必要ですよと言うと、みな納得。でもいつもは喧嘩ばかりしていて一緒にお酒など飲まないんですが、この時は本当に飲んだんですと、作者が弁解するので、次のように添削しました。〈久方に夫と酌みたり後の月〉これぐらいならきっとお月さまも許してくれるでしょう。
この虫はきっと「馬追」でしょう。初秋の季語で、バッタ目ウマオイ科の昆虫。鳴声から「すいっちょ」ともよばれ、またその声が馬を追うときの馬子の舌打ちに似ているのでこの名がついたと。しかし、今日はもう冬、馬追は初秋だから、ここは「冬の虫」と言うべき。晩秋なら「残る虫」とか「すがれ虫」とかいいますがね。帰るとき車のボンネットの上で日向ぼっこをしてじっとしていました。