4月11日の吟行会で、「其中庵」のことを書きましたが、そこでとても嬉しいことがあったのです。
それが「オゴオリザクラ」との再会なのです。
この桜は、「八重咲きで、花弁は15枚前後、おしべは50本前後、普通は八重咲きのものには、めしべが不完全で結実しないものが多いが、このサクラのめしべは健全で少ないながら結実する。
植物分類学的には種の段階ではヤマザクラ、品種の段階ではヤエノヤマザクラ、栽培段階では今日まで記載されたものには該当するものがなく、小郡以外にない貴重な品種なので、昭和57年、小郡町(現在山口市)の天然記念物に指定された。」との説明板があります。
そう言えば、確か昔花びらを数えてみたっけ。
その原木は、山口市小郡下郷柳井田の泉福寺墓地内に現在もありますが、2年前の台風で折れてしまったらしい。
これはもう、30年以上前になるかもしれませんが、県下の桜を見て回ったことがあるんです。
と言っても、桜との出会いは難しいですよね。見頃に行かなければ、その見事さは分らないのですから。
働いている身には、1年に1本がいいところ、毎年見に行っても早かったり遅かったりでダメだし…。
昔は、仕事を辞めたらキャンピングカーを買って、日本全国の桜を見て回ろう!と…それが旦那の夢でしたが。
今はもうそんな夢どこに吹き飛んでいったのやら…いやもうきっと忘れてしまっているのかも。
さてそういうわけで、まずは近いところから行こうと、この「オゴオリザクラ」を見に来たのでした。
ちょっと道が分りにくい、でも地域の方に教えて貰って見つけました。
それはそれは見事な樹形、立派な桜でした。樹齢は、今で150年、だから当時も100年以上…。
ところが、残念なことに満開ではなかったのです。まあ3分咲きといったところだったかしら。
「これが満開になったらすごいよね。必ずまた見に来ましょうよ。」と言いながら帰りました。
次に見に来たのはそれから、何年か後でした。以前は離れた場所からでも見えていたのに、何とあの巨大な木が見えないのです。やっと探して行くと、老朽のため手足をもぎ取られ、あちらこちらには養生の跡、でも根幹だけは以前のままの大きさで残っていました。
しかし、哀れで見る影もありませんでした。傍には小さなひこばえが植えてありましたが。
それからは、忙しいのと体調を崩したのとで、桜を見る余裕などなくなり、「オゴオリザクラ」とはすっかり縁が切れてしまいました。
それが今回のこの其中庵の庭や休憩所で、「オゴオリザクラ」が満開ではありませんか。
エエ~ッ、こんなに大きくなって…あれから何年ぶり?。とても懐かしく愛おしくなりました。
結局満開を知らないままでしたので、こんなにも可憐で優しい色だったのかとしげしげと眺めてしまいました。
其中庵の裏庭には3本並んでいますので、それはそれは見事でしたよ。(下・休憩所の駐車場より其中庵)
聞けば、これは平成元年、小郡町が地域の住民とともに独自に保護・育成に励み、山桜に接木して増やしていったものですって。
今ではその遺伝子を引き継ぐ「オゴオリザクラ」が約80本近くになったらしい。それが結構どれも大きいんですよ。
そう言えば、昔来たときも其中庵に桜の木はあったような…ああ、それに接木したんだなあと…。
隣県の広島で2年前から俳誌『夕凪』会員として、支部の句会に出席しています。
勝手にリンクさせていただき、とても参考になり実になる記事があるので、先頭の記事から ひとつ一つ拝見させていただいております。
どうぞ宜しくお願いします。
訪問有り難うございます。
「夕凪」の名前は私も知っています。
広島には仲間もたくさんいますし、
何かあれば良く行きますので、こちらこそよろしく。