12月21日は「冬至」でしたね。一年で最も昼が短いので、古代中国ではこの日から陽気が復するとして「一陽来復」とよび、宮中でも民間でも正月と同じくらい盛大な行事を行ったようです。その習慣が今でも残っていて、「冬至粥」や「冬至南瓜」を食べたり、柚子を浮かべて「冬至風呂」に入ったりするのです。
一陽来復雑木林に射す薄日 棚山波朗
なぜそのような習慣があるのかというと、この日は夜の暗闇が長いから運気が下がり、人の魂も弱まると考えられていました。そのためこの冬至を境に、これからは陽も長くなり、明るく良い方向へ向かっていきたいという願いを込めたのです。
ゆず湯には血行促進効果があり、身体を温めて免疫力アップにつながりますから、それに入ると風邪を引かないといわれ、この習慣は、江戸時代ごろの銭湯から始まったようです。ゆずの皮にはビタミンCが豊富に含まれ美肌効果も、更に爽やかな香りでリラックス効果もあり、ストレス解消にも役立つという、一石二鳥どころか三鳥も四鳥もと…、とってもいいものなんですよね。
柚子風呂に浸す五体の蝶番(てふつがひ) 川崎展宏
また、かぼちゃは緑黄色野菜の一種で栄養価が高く、豊富に含まれているβーカロテンは、体内でビタミンAとしてはたらき、粘膜や皮膚の細胞を強くしてくれます。ビタミンEやビタミンCも多くて、高い抗酸化作用により免疫力を高め、食物繊維が豊富なので腸内環境も整えてくれます。
ひときれの冬至南瓜に恙(つつが)あらじ 上村占魚
このように冬場の貴重な栄養源としてはもちろん、風邪を引きやすくなる季節に、免疫力を高める栄養たっぷりのかぼちゃを食べて柚子湯に入るということは、とっても理にかなったものなんですよね。昔はここまで詳しく理解されていたのかどうかは分かりませんけど、先人の知恵というのにはいつでも感心させられます。このような素晴らしい風習はぜひ残していきたいものですね。
ところで、我が家ではこの日は小豆に南瓜と餅を入れて、粥ならぬぜんざいを作って食べました。だって、小豆の赤い色は魔除けの象徴とされ、古来から邪気払いに使われてきました。 それで昔から冬至に小豆粥を食べることで、厄を払い健康を祈るという意味が込められていたんですからね。
考えてみると、今年私は本当にいいことがありませんでしたから、せめて冬至に南瓜と小豆を食べて厄払いをしたいと思ったんですよ。だというのに…最後の最後までよくないというのは一体どうしたことでしょう。
実は、このところ病院通いばかりで、昨日も病院のはしごでした。内科と整形外科の通院はいつものこと、3か月に1回の医大への検査もですが、先月からは歯科治療も始まったんです。それが、更に先週からめまいと吐き気がして、今度は耳鼻科へ。耳は子供のころからの持病でしたから、てっきりメヌエール病がまた出たのかと…この続きはちょっと長くなりますので、また後で書きますからね。よろしく!今から俳句教室へ行ってきます。
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