ちわきの俳句の部屋

メカ音痴おばさんの一念発起のブログです。
人生の後半を俳句にどっぷりと浸かって、…今がある。

〝笑う門には福来る〟と〝蕗の薹〟?

2022年02月10日 | 俳句

 今日はもう昨日のような青空は見えません。全国的には大雪の情報が出ていますが…こちらでは、曇りで時々は日も差して最高気温も10度とまあまあなんですよ。

 昨日は前のブログに書いた通り、お婆ちゃんの一年ぶり地域活動への復帰の日。有り難いことに雲一つ無いいいお天気になって…。体操は10時からですが、シルバーカーを押してゆっくり歩いて行きますので、30分前には出発。私たちなら10分も掛からないところですが、101歳には…歩いて行くだけでスゴいことなんです。

 それでどうだったと聞くと、〝うん、みんな喜んでくれて…誕生会は私一人だったので、これをもらったの〟と。ちらし寿司とシホンケーキ、それにプレゼントはカワイイ京菓子を2袋。ちらし寿司は私たちの分も買ってきてくれていましたので、ケーキと一緒に食べてしまいました。それで…写真は無し、ゴメンナサイ!

 夜は、主人が作ってくれたカレーで、後はサラダとなますを作って食べました。テレビのオリンピックを見ながら…〝私は注射の跡が痒いけど、お婆ちゃんは痒くない?〟と聞くと、〝痒くも何ともないよ!〟ワアッ、それじゃあ〝注射したときもチクッともせんかったでしょ?もしかしたら無感覚症候群?〟〝何言ってるんね!針刺すときはチクッとしたよ〟だって。みんな大笑い!

 笑うことはとってもいいことですよ。免疫力を高めますので、皆さんも大いに笑いましょう。さて、この前の句会でも…笑えるような句がありました。

 兼題は〝蕗の薹〟、初春の季語です。説明しなくても皆さまご存じでしょう。でも誰に聞いてもまだ姿は見ていないと。そう、今年は立春になって寒い日が続いていますので、出るのが少し遅いのでしょうか。我家はどこにもまだ出る気配がないみたい。それで、写真はお借りしました。スミマセン!

蕗の薹とは - コトバンク

 2月16日の誕生花/フキノトウ,ふきのとう(蕗の薹) 

  白紙に包みし土産蕗の薹    高浜虚子

 〝蕗の薹〟の萌黄色が鮮やか…紙を開いた途端にあの独特な匂いまで感じられますね。きっと句会の誰かから土産にと貰ったんでしょう。それも句会に使う紙か半紙かに包んで貰って…。歳時記を見ていると、これによく似た句がまた…

  包み紙しつとり濡らし蕗の薹  能村登四郎

 これも恐らく誰かに貰ったのか…でなければ蕗の薹を採りに行って、見つけたのを紙に包んだのか。虚子の句では視覚的で、過程よりも瞬時の感興でしょうか。登四郎の句は、〈しつとり〉がポイント、時間の経過を感じます。

 ちょっと昔ですから着物姿かも。そうなら袂か懐に入れていた包み紙が蕗の薹の水分を吸ってしっとり…何だかとても実感が籠っていますね。

 さて、句会の句はというと…〈葉の下で身を屈め居り蕗の薹〉でした。

 この句を採った人の弁、〝蕗の薹を採ろうとして地面に屈みこんでいる人の姿がよく見えて…〟と。〝じゃ、この葉の下というのは蕗の葉のこと?〟〝ハイ…〟みんな???〝蕗の薹が出る頃は蕗の葉はまだですよね〟と言うと、作者が〝去年の古い葉です〟と。でも、〝これではまるでこそ泥のような感じよ〟と言えば大笑。私が、〝これは見立ての句で、蕗の薹が葉の下に身を屈めて今にも出そうなところを詠んだのでは?〟と作者に聞くと、〝わあ、その通りです!〟と嬉しそうな声。

 そうなんですよね。作者のFさんは、俳句を始めてまだ1年にもならない初心者。だから擬人法を使って詠むことが多いのですね。初心者にはいつも言っています。季語を何かに見立てて詠まないようにと。特に擬人法には要注意よと!

 そこで〈庭隅の古き葉陰に蕗の薹〉と直しましたら、〝その通りです〟と作者に感謝されました。

 できれば初心者は先ずは身についていない技巧などを凝らさずに素直に詠むように努めましょう。もちろんこれはベテランの人にもいえることですよ。

 それでは、また…ガンバリましょう!

 


コメント (4)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 〝101歳と暮らす日記〟なんて... | トップ | 〝バレンタインの日〝が満5歳? »
最新の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
おばあちゃま (mio)
2022-02-10 23:34:27
私は、自分より年上の方の人生ストーリーを聞くのが好きです。且つ大先輩でもあるので、尊敬しております。

でも、周りには90歳の方はいらっしゃらないです。せいぜい85歳迄かな。

でも、皆さまのお話は「涙あり、苦労あり、いざこざあり」と、お一人お一人が小説一冊になるような波乱万丈の人生を送ってこられた方ばかりです。

でも101歳で、ご自分の足で歩いて行かれて、受け答えもちゃんとなさるなんて、それだけでも、凄い事ですよ。

そして、若者みたいに、ちょっとした事で大騒ぎしない肝の座ったおばあちゃま、少々痛くても、「痛い痛いと騒ぐのはみっともない」と思ってらっしゃるのかしら?

「小説にする時期が来た!」んじゃないでしょうか?
返信する
Unknown (ちわき)
2022-02-11 01:40:03
mioさん、こんばんは!
周りに90歳の方がいらっしゃらないとは…mioさんは若者の街?に住んでいらっしゃるのかしら。
こちらはスゴイですよ。そもそも俳句には高齢な方が多いので、90歳になられた方も当然いらっしゃいます。
大体皆さん始めたら長く続けられますし、また長く続けられるのも俳句ですから。
今90歳に近い人で、毎月1回は登山、2回は俳句、毎週卓球や囲碁…後は読書と執筆。それでも空いた時間は畑仕事と…まあ、本当に感心しますよ。
その奥様も登山にテニスに俳句と…
いつも立派な大根や野菜など、諸々を貰って、私もいい思いをさせてもらっています。その方の俳句にも〈目標は白寿と決めて…〉というのがありましたね。
また、87歳で俳句をしたいと入門された方も…これは女性ですが、今はもう90歳になられましたものね。
あちらでもこちらでも私は人生勉強させて貰ってますよ。
お婆ちゃんはもちろん言わずもがな…その波瀾万丈は語りきれませんね。
度々いろんな話を聞かせて貰っているけど、私の方がどんどん忘れて…覚えきれない!
本当に〝事実(実話)は小説よりも奇なり〟ですよ。
私の母の人生も涙なしには聞けなくて…私がいつか書いてあげるね…なんて言ってたんですが、99歳で亡くなりました。その時母との話を録音しておくんだったと思ったけど…
でも、お婆ちゃんはどうかしら…やっぱり私は嫁ですもの…ね!
返信する
嫁姑 (mio)
2022-02-11 22:05:36
私は会社から20分位離れた府営住宅で、姑は工場の真上に住んでいたので、お昼ご飯だけ一緒に食べていました。

そして、毎回問わず語りに話してくれた話は、それはそれは、びっくりする事ばかりでしたよ。

嫁入りの時、相手の顔は見なかったとか、満州に自分より一足先に船で、嫁入り道具一式送ったら、敵に撃沈されて、次の船で体一つで嫁いだとか。

引き上げの時も赤んぼ連れだったので、大変だったと、戦時中を生きた人達は、逞しいです。

おばあちゃまの話、小説にする前に、是非録音を。

私も姑の話を録音しとけば良かったなあ。
返信する
Unknown (ちわき)
2022-02-12 09:22:27
mioさん、お早うございます。
コメントありがとさんッ!
昨夜はPC…見る余裕無しでダウン。テレビで金メダルも観なくてはいけないし…ね。
実は今日の午後と夜の部の句会があり、その添削に追われていました。
お宅のお姑さんも負けてはいませんね。
スゴイ話ばかりで…うちのお婆ちゃんは、戦艦大和の、お爺ちゃんとの出会いの話から、終戦後すぐの台風で実家の家族の殆どが鉄砲水にやられて生き埋めに…その後の後始末の話…その時一人だけ生き残った叔父さん(義母の弟)の話…まあ、聞いてたらいくら時間があっても足りません。
当時の女性は大なり小なりこのような目に逢いながら、戦後を生き延びて来たんでしょうからね。
本当に頭が下がります。だから、少々のことでは音を上げませんし、腹も坐っているのでしょう。
私なども病気をいろいろしてきて…ある意味腹は据わっているつもりなんですけど、お婆ちゃんには叶いませんよ。
さすが101歳です。詰まっているものが違いますもの!
返信する

コメントを投稿

俳句」カテゴリの最新記事