ちわきの俳句の部屋

メカ音痴おばさんの一念発起のブログです。
人生の後半を俳句にどっぷりと浸かって、…今がある。

〝きらら俳句教室〟令和3年度第5回目で~す!

2021年08月22日 | 俳句

 今朝はまた夜中に雨が降ったらしく地面が濡れていました。土日はラジオ体操がないので、1日の始まりが何となくボーッとしてしまうんです。しかし昨日は午前中に〝きらら俳句教室〟、午後は宇部馬酔木句会でしたからのんびりとはしておられませんでした。 

 この日は天気予報通り、朝から曇、でもどうにか雨も降らずに一日持ちました。

 きらら俳句教室ももう5回目。でも今年度はよく雨に見舞われて、先月は全く外に出れずに室内での勉強でした。どうか今日は…と…

 行ってみるといつもお世話をしてくれているレンジャーのIさんがお休み…それで、昨年のレンジャーNさんがピンチヒッターでした。彼の時は殆ど雨が降らなかったし、今日もですからやっぱりIさんは雨女だったんだあ~と。きっとくしゃみしているかも…(笑)

 Nさんはさすが慣れたもの…昨年やった30秒の自己アピールを今からやりましょう!と言い早速スタート。今日は珍しく全員出席でしたので皆さんの特徴がよく分り、みんな打ち解けて和やかな雰囲気になりました。

 その後はすぐに外へ出て吟行へ。久し振りの吟行で皆さんもウキウキと…賑やかに出発です。

 早速〝蘿摩(ががいも)〟の花を見つけ…。〝蘿摩〟は、各地の山野に生える蔓性多年草ですが、〈ががいもの花の匂ひや風の道〉という句がありましたので、〝匂い嗅いでみた?〟と聞くと〝ハイ、いい香りが…〟と。

 そうなんですよ。吟行に行ったら花なら香り、食べられる実なら味を、とにかく体験しましょう。せっかくのチャンスなんですからムダにしないように。

 すると今度は海桐(とべら)の実。未だ弾けていないのに無理矢理割って、その実がオレンジ色でねばねばしているのを、Nさんが体験させるものだから…〈割つてみて納豆めきしとべらの実〉などの句も出てました。(笑)

 次はこのきらら浜で今年から人気のある場所になったという干潟の入り江へ…

 するとNさんが、〝皆さ~ん、ここで静かに見ていて下さい。何が始まるか…〟と言って、水辺をヨーイドンと駈けったんです。すると、ピョン、ピョン、ピョン…と等間隔で魚がジャンプするんですよ。しばらくして今度は反対側からNさんがヨーイドン…魚も反対からピョン、ピョン、ピョンと…。(大笑)

 残念ながらその跳鯊(とびはぜ)の跳んでいるところが撮れませんでした。これはこの前に撮った跳鯊ですが…これでガマンして下さい。

 ホントに楽しい!そうなんです、跳鯊のジャンプ…まるでラインダンスのように…。私は7月の吟行会でここへ来た時に知っていましたが、その時は干潟でしたので、まさかこのように水から飛ぶ姿は思ってもいませんでした。もうビックリです!今回はこれが一番印象深かったようで〈ぴよんぴよんととび鯊踊る浜散歩〉というのが最高点句になりました。

 更に今度は何か虫でも…と探すのですが、まだ残暑が厳しいからか余りいなかったですね。その代りに赤蜻蛉がたくさん…これは〝マイコアカネ〟という赤蜻蛉なんだと、Nさんに教えて貰いました。雄の方が赤くて雌はちょっと薄いから分かりにくい…。でもあの舞妓さんを想像してとても可愛かったですよ…だからパチリと。ああ、やっぱりボケてました。ゴメンナサイ!

 ところが、〝これ夫婦かしら〟と言って撮っていたものだから、それを見ていたんですね。〈(つがい)かもスマホに耐ふる赤とんぼ〉なんて詠んだ人がいたりして…ビックリ!でも楽しそうでしょう、吟行って。

 他にも今まで気がつかなかった珍しいものを見つけました。同じ道を何度も通っているのに、何かしら必ず発見があります。それを見つけて知る度に、とっても得をした気分。また宝ものが増えたみたいで…

 ①米つき飛蝗(ばった) ②殿様飛蝗? ③いたち萩の実 ④かくれみのの実 

 ああ、そうだ。虫瘤(こぶ)の話から秋の季語に〝瓢(ひよん)の笛〟というのがあることを教えたんですが、皆知らないと…。すると最後になってそれを見つけたんです。が、大変なことになって…。

 〝瓢の笛〟というのは、イスノキ(別名ヒョンノキ)に出来た虫癭(ちゅうえい)で、虫が出たあとの虫瘤が空洞となり、その穴の部分に口を当てて吹くとよく鳴るんです。

 それで、大変なことになったというのは…その瓢の笛を見つけたので、Nさんに取って貰いました。すると誰かが吹いてみて…なんて言うものだから本気で吹いちゃったんですよ。そうしたら穴からアリが出るわ出るわ…Nさんはイタイ、イタイといって…カワイソウに散々でした。でも彼もしたたか…転んでもただでは起きない。〝蟻酸ってホントウだ。ものすご~く酸っぱい!〟ですって。さすがはレンジャーさんですね。彼の健闘に

 下の写真の最初のが本当のイスノキの実。しかし、これではなく中癭(虫こぶ)のことを俳句では〝瓢の実〟といって詠むんですよ。そして、それを吹くと〝瓢の笛〟になります。

  瓢の実といふ訝しきものに逢ふ    後藤夜半

  ひよんの笛さびしくなれば吹きにけり 安住敦


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8 コメント

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Unknown (翡翠工房)
2021-08-23 09:47:18
ちわき先生

おはようございます(*^_^*)

去年の秋に歳時記で、瓢の実を
見つけてからどんなものか
見たくて仕方ありません(^^;

虫こぶと言うと3~4センチの
楕円の穴が開いたあれかなと思いましたが
違うようです。

あと秋の季語の竈馬も見たことがなくて
便所コオロギなんて残念な名前も
付いてますが、一度お目にかかりたいです(*´艸`*)
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Unknown (ちわき)
2021-08-23 11:55:41
翡翠さん、こんにちは!
コロナでお仕事の方も大変そうですね。
ご主人の山翡翠さんの職場では感染者が出たとか…
その影響があちらこちらに来て…大阪も感染者が増える一方で、余計大変なんでしょうね。
とにかく気をつけて頑張って下さい。
きっと山翡翠さんも翡翠さんの明るさで救われていると思いますので…
〝瓢の実〟は一番下の写真に黒い穴が開いたむっくりしたもの…あれが虫瘤で、あれをキレイに洗って乾かし、それを吹くと音が出ます。大きさや形は大小いろいろありますが、笛にするのは大体5、6センチぐらいで、穴が吹きやすいように空いているもの。
私はお土産に貰ったのを持っていますが、以前庭にイスノキがありましたので、拾ったものもありました。
結構庭木として植えてあるところもありますから…
とにかくその木を見つけさえすれば必ず付いていますからね。
カマドウマもコオロギに似ていますが、都会で実物を見るのは難しいかも…田舎とかに行ったときに気をつけて探すと出逢うかも…
オカマコオロギとも言うのよ。面白いですよね。
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Unknown (信州人)
2021-08-23 23:20:50
ちわきさま。こんばんは。

〝きらら俳句教室〟とても楽しそうですね。野外はレンジャーさんがおられ、屋内は師匠のご指導とは生徒さんは何と恵まれているのでしょう。
自分の思っていたいたのは、青畳に長机、無駄なく動く高弟の所作、そして主宰を待つという感じでした。
きらら俳句教室は自由で晴耕雨読の理想型?ちと晴耕雨読の使い方が変ですが・・・

きらら,意味がわからずネットで調べましたら、雲母でしょうか。
雲母を調べましたら、「雲母」は、日本の俳誌。飯田蛇笏、およびその息子の飯田龍太が主宰した。
お隣の山梨県の俳人でした。
ああ、師匠の記したやっと秋の風鈴の句に再会しました。
ネットはありがたいです。

今日は休日の野良の反動で、左足を着くと痛いし、右足の親指と人差し指の痺れとは。。。
そんなときに限って忙しい月曜日でありました。
帰って来れば嫁さんも忙しそうで。

赤ペンを走らす妻や虫時雨  信州人
赤ペン、添削業務のことですが意味不明かも。
夜風とか夜は季語に託します。
「や」は「の」とか「へ」と迷いましたが、ここは切れ字で、いたわりの気持ちが出ますでしょうか。
あらためて客観写生は厳しいですねえ。
対象から目をそらして、我慢できずに自分の主観を放って楽をしたくなります。

勝手に師匠としてしまい、申し訳ありません。
信州人と呼んでいただけて、嬉しいです。
「花衣」いよいよ小倉の地へと読み進めます。
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こんにちは (ミルク)
2021-08-24 10:03:09
瓢の実・海桐(とべら)の実・とびはぜ・ががいも
見た事ないものばかりです(^^;

バッタは、菜園にも敷地にもたくさんいます。
種類が色々で、呼び名がわかりません。
画像のバッタ、もっと小さいバッタ、おんぶバッタ等・・・
これから、秋野菜を植えますと、よく食べてくれて(泣)
虫の合唱もうるさいほどに(^^;
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Unknown (ちわき)
2021-08-24 23:50:10
信州人さん、こんばんは!
忙しくって…コメントの返事が遅くなり…ゴメンナサイ!
〝きらら俳句教室〟というのは…
2001年に山口市阿知須きらら浜で開催された地方博覧会で、正式名称は「21世紀未来博覧会」、通称を「きらら博」といって、それが大成功だったのです。その跡地が公園になって、そこに併設されている「きらら浜自然観察公園」…そこで開かれている俳句入門教室ということ。ちなみに山口ではやたらめったら〝きらら〟のつくものが多いんですよ。
でも「雲母」に行き着いて、蛇笏から秋の風鈴へと繋がったのなら…正解ね。
ところで、〈青畳に長机、無駄なく動く高弟の所作、そして主宰を待つという感じ〉…これ、いつの時代のこと?まるで時代劇!
笑ってしまいました(^0^)
まあ一昔の師弟関係とはそうだったのかもね。
日曜日の疲れが月曜日に…この疲れがすぐ次の日に出るのならまだ信州人さんは若いんですよ。
私などは二日目、三日目ですから…(笑)
〈赤ペンを走らす妻や虫時雨〉…
この句はgood!才能アリですね。ここはもちろん「や」が正解。「の」は絶対ダメ、「へ」は…ちょっと厚かましい!( ^_^)
赤ペンで十分わかります。学校の先生とか採点や校正をするような人とか…
その妻へのいたわりは「や」にも出ますが、一番は季語に現れますのでここをよくよく吟味すること。
虫時雨はまあまあ…もっといいのがあるかも。
〈夜風とか夜は季語に託します〉…
なかなかいいところに気が付いてますね。「虫」を使えばその通り…
〝言わずに語る〟から〝言わぬが花〟への俳句へ…頑張って下さいね。
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Unknown (ちわき)
2021-08-25 00:05:57
ミルクさん、こんばんは!
コメントの返事、遅くなってゴメンナサイ!
今日も教室で朝からバタバタしていました。あんまり慌てて…服を…ああ、恥ずかしくって言えません!
生徒さんに言われて…もう、ビックリ!というぐらい慌て者なんです。( ^_^)
ああ、野菜を作っている人にはバッタは天敵なのね。
虫時雨も騒音でしかない?…(>o<)
そうすると俳人は…?
でも、共存という温かい目で見てあげてね。
エエッ、死活問題!それはいけませんね…さて、さて、どうしましょう?
〝あなた立てればこなたが立たぬ〟ですね。
世の中にはそんなことが多いですが、でも頑張りましょう!
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Unknown (信州人)
2021-08-25 22:14:48
ちわき様こんばんは。
お忙しい所、いつもお返事をいただいて、ありがとうございます。
せめて良い句が読めればとおもいますが、なかなか・・・

山梨に飯田蛇笏記念館でもあればと検索しましたが、見当たりませんでした。
芋の露連山影を正しうす  蛇笏
里芋の葉の露、自分も見たことがありますが、山国の凛とした秋の朝を「正しうす」とは・・・自分も背筋を伸ばさねばです。

俳句の「虫」は夜なのですね。
いたわりの季語、夜なべとか夜食でしょうか。
うーん、これは難しい宿題です。
正しうすともいかずですが
赤ペンの妻と秋灯を分かち合ひ 信州人
秋灯を夜なべとか夜食にしようかとおもいましたが、中年夫婦の距離感です。
これでとりあえず、降参です。
 
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Unknown (ちわき)
2021-08-26 18:48:15
信州人さん、こんにちは!
そんなによい句を詠もうなんて思わないで、気楽に出来たときでいいぐらいに思って…肩の力を抜いて詠みましょう。
初心から名句ばかりができれば、それは、もう〝才能アリ〟ではなくて〝天才〟ですよ。
私など傍にも寄れない!エッ、もしかしたら本当に天才かも…(^▽^)
〈山梨に飯田蛇笏記念館でもあればと検索しましたが、見当たりませんでした〉…
飯田蛇笏・龍太の住んでいた家が「山廬(さんろ)」といって今でも保存されています。一部が一般住宅のため非公開なんですが、月に一度か二度公開日が設けられています。
私も近ければ是非行ってみたいところ…ここに来れば、二人の句の背景や気候的な風土など体感できるのではと思います。
蛇笏記念館の代わりに俳人の方はよく見学に行くのだとか。東京の友人は仲間と行ってよかったよと云っていましたので、信州人さんも公開日の時間があえば行ってみられると…〈芋の露連山影を正しうす〉の世界が実感できるかも。
山梨県立文学館には蛇笏・龍太の展示があるようですが、今はコロナで…どうでしょうかね。
〈赤ペンの妻と秋灯を分かち合ひ〉…
これは切れがないですね。俳句に切れがないと散文的になって流れてしまいますので要注意。
ついでに「秋灯」は、普通〝しゅうとう〟か〝あきともし〟と読んで、〝あきひ〟とは読みません。その時は「秋の灯」と「の」が必要。
〈赤ペンの妻へ差し向け秋灯〉とでもすれば、これは電気スタンドです。〈分かち合ひ〉では対等で、思いやっているとは云えないですよ。(^_^)
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