薬剤のオーダーメイドとは 今度は病人の側、病気そのものの状態からみた場合に「陰陽虚実」の六つのパターンがあるのです 渡辺武著『わかりやすい漢方薬』第一章 漢方薬はなぜ効くか 1土と水と空気から生まれた
昌栄薬品です
渡辺武著『わかりやすい漢方薬』第一章 漢方薬はなぜ効くか 1土と水と空気から生まれた
薬剤のオーダーメイドとは
漢方の病理学では、人間の病気はその原因から、気・血・水の七つのパターンに分けられると述べましたが、今度は病人の側、病気そのものの状態からみた場合に「陰陽虚実」の六つのパターンがあるのです。
では、いったい、陰陽虚実とはどういうことをいうのか。
漢方の世界では、よく「調整」とか「中和」という言葉を用います。
心臓がたかぶっている人は、たかぶりを調整する。
血液が結滞している人は、結滞を通常に中和するというように。
だが、この人間の身体の変調を調整するのは薬なのです。
病人の体は複雑で一樣ではありません。
熱の高い人もあれば、低い人もあります。
血圧の高い人もいれば、低い人もいます。
太っている人、痩せている人と、それぞれに違いがあります。
熱の高い人が、体を温める薬を飲んだり、血圧の低い人が、血圧を下げる効力のある薬を飲んだら大変です。
そこで病人の主体と病状から「陰陽虚実」というパターンに分けているのです。
「陽」は熱の高い人、血圧も高く、太っている人、総じて陽的なタイプをいいます。
「陰」はその反対、冷たく、血圧が低くて、痩せている陰気なタイプをいいます。
「虚」は病に対して気力が減退して、抵抗力がない状態でオーバーワークになっていることをいい、「実」はまだ気力も抵抗力も旺盛な状態をいっています。
陰陽と虚実では、比較する状態が違っています。
陰のタイプの人にも虚と実の両方があるし、陽のタイプの人にも、それぞれ虚と実の状態があります。
たとえば、熱が高いけれど気力がある人、熱がないのにへとへとになっている人、前者を陽実証といい、後者を陰虚証といって分けているのです。
だが、陰陽虚実は、大きくいえば、陰病か陽病かという二つに分かれ、熱があるか、ないかということになるのです。
これに病気が身体のどこにあるのか、すなわち病位がわかれば、この陰陽虚実で示す病気の状態とで、全体像がはっきりわかることになるのです。
病位を、漢方では表と裏、そして中に分けています。
中というのは漢方では半表半裏といいます。
表というのは、身体の表面で見える所をいい、裏というのは、口から肛門までの消化器官をいい、半表半裏というのは、中にある心臓など内蔵のことをいいます。
消化器の腸が痛い場合、熱があるかないか、肝臓が悪い場合、炎症を起し、熱があるかないかは、病気を診断する上で重要な問題なのです。
病位がわかれば、それが陰病か陽病かという二つに分けられます。
病位は表・裏・半表半裏の三ヵ所ですから、陰陽と病位で六つの病気のパターンがあるわけです。
陰病で、風邪をひき、熱はないが寒くてぶるぶるしている表の病気は少陰病、夏にかかりやすい、冷えて下痢する裏の場合は太陰病、半表半裏の内臓が冷えて機能が減衰し、余命数日という状態は厥陰病といいます。
陽病では表、風邪をひき、高熱の病を太陽病、裏の熱性下痢の赤痢とか疫痢などは陽明病といい、半表半裏(内臓)の結核などで熱が出ているような病を少陽病といっているのです。
漢方で陰陽虚実とか、病位で表・裏・半表半裏などと細分化しているのは、病気の状態に応じてピタリの投薬効果をあげることにあるのです。
が、昨今、薬もレディメード時代、病名さえ決まれば、どんなタイプの人でも同じ薬を飲まされています。
漢方では、この三陽三陰のパターンに分類することによってオーダーメードの仮縫いつき衣装と同じく、一人一人の患者の病状に応じた投薬ができるようになっています。
これは漢方薬と化学合成した新薬との考え方の、大きく食い違う点なのです。
ゴールド三養茶は発芽ハトムギを主成分として、特殊製法でエキスを抽出顆粒にした理想的な健康飲料です。
簡単にお湯にとけますので、ご家族の健康食として手軽にお飲みいただけます。
ハトムギの成分を十五倍に濃縮した、ゴールド三養茶をお好みの濃さに合わせて美味しくお召し上がり下さい。
税込価格
250g 8,640円
500g 16,200円
分包品1包1g入り60包3,500 円
1包60円