予想通り?決勝はドイツvsアルゼンチンになりましたね。
試合開始前は正直PKまでもつれ込むとは思っていなかったのですが、マラドーナのチームだった86年と90年に続いて3度目の同一顔合わせとなりました。
心配なのはメッシの不調(あえて?)と、ディマリアの怪我の具合でしょうか。
この日の準決勝もPKこそGKロメロが主役でしたが、120分間ではマスチェラーノの懸命のディフェンスが目立ちました。
客観的にみればファイナルは、準決勝を1日早く試合を消化し、かつ楽な試合展開だったドイツの圧倒的有利な状況です。
しかし大勝の後には意外な結果が待っていたりするのが、勝負の世界です。
W杯はアメリカ大陸で開催される大会では南米のチームが優勝、欧州大会では欧州のチームが優勝してきた歴史があります。
その歴史は再び繰り返されるのでしょうか。
それとも新しい時代の扉が開かれるのでしょうか。
4年前のトレンドは「ボールポゼッション」で、最もそれに優れたスペインが優勝しました。
同じ観点で言えば、現在のトレンドはアトレティコやドルトムントに代表される「インテンシティ」(激しさ)。
ペップ・グラディオラがポゼッションフットボールをバイエルンで浸透させ、現在のドイツ代表もよりそのスタイルが顕著になっていますが、もともとドイツサッカーはインテンシティの高いサッカーを展開してきました。
(自分のサッカー感もその影響を強く受けています)
しかし準決勝までのそれをみると、前線から激しい守備をし、縦に速いインテンシティの高いスタイルは、両チームとも展開しておらず、個人的には「う~ん」という感じだったりもします。
(特に試合中数回の鋭い攻撃以外、いわゆる地蔵状態の今大会のメッシのスタイルは、現代サッカーとのギャップを感じます。ペップの監督時代にカンプノウで自分がこの目でみてきた、メッシの切れ味鋭いプレイは実は今も健在で、「本番の決勝まで温存」であれば良いのですけれど)
ただ「次の4年」を考えると、キーワードは「インテンシティの高いサッカーをベースにしたポゼッションとカウンターのミックス」(ポゼッションとカウンターは本来反意語ですが、試合展開や相手によってスイッチを切り替えるそんなイメージです)のような気がしていて、後に振り返るとこの大会がその転換期になるのかもしれません。
(「試合する側」にとって真逆のスタイルを使いこなすのは、かなり大変ですけれど。苦笑)
成熟の時を迎えたドイツか。
それともこの1試合に選手生命のすべてをかける天才メッシを擁するアルゼンチンか。
果たして運命の女神が微笑むのはどちらのチームでしょうか。
決勝戦は日本時間7月14日のAM4時です。