鳥!連続写真!掲載中!

近くの多摩川に飛来する野鳥の連続写真を中心に、日頃感じた出来事を気ままな随想でご紹介し、読者双方との情報を共有したい。

ツグミ

2017年02月10日 00時00分01秒 | 紹介

  ツグミは渡り鳥で、冬場を我が国で過ごすが、春先には中国等へ戻る。体長は24cmと鳩より小さいが、ヒヨドリぐらいである。多摩川にも飛来して結構長いが、食欲も旺盛で、昆虫類から木の実まで幅広い。真っ赤になったピラカンサの実を丸裸にしてしまう。群れでいることも多いが、1羽で行動する個体もいる。一応なわばりらしきものを持っているようで、ヒヨドリや同種のツグミが縄張り内に入ると追い出しにかかり、時には争いとなる。

 

  地上を歩き回っては立ち止まり、胸を張る。どこか威厳に満ちているが、ツグミの種類は多く、よく知られているジョウビタキ、コマドリ、コルリ、ルリビタキ、ノビタキ、ヒヨドリ等がいて、ツグミと付く野鳥には、トラツグミ、クロツグミ、ウタツグミ、ノハラツグミ、ハチジョウツグミなどがいる。

 

  今回撮影したツグミは、ハチジョウツグミのようで、そうでもない、しかしツグミよりは全体に黒みが少ない個体であった。カメラマン仲間では昨年も見かけていて、野鳥に詳しい方に聞いてみても、正確にはハチジョウツグミではないとのことで、よくわからないで過ぎている。昨年の個体とは同種ではないと思うが、昨年見つけた場所とほぼ近いので、同属と思われる。野鳥は成長するに従って羽色を変えるものが多いが、実際にはもうしばらく様子を見ることが賢明のようである。ハチジョウツグミは赤みが強く、煉瓦色である。

 

  変異によっても種類が多いようで、亜種ハチジョウツグミもいるようなので、交雑種であれば様々な色に変化するのかもしれない。ツグミののど元は白色であるが、今回見かけたツグミは黄色い色をしていた。いずれにしても、野鳥には図鑑に載っていない種もあるので、観察を続けたい。

 

  ツグミではないが、先頃、撮影したベニマシコの雌に標識用の足環がはめてあった。カメラマンによると、山科鳥類研究所が定期的に個体数を調査するため、足環をつけるようで、足環には番号が刻印されていて、撮影した場所や時間を報告すると調査に協力できるようである。どのような追跡調査をしているのかがわからなければ意味がないように思うが、カメラマンの中にもよく知らない方も多い。何らかの情報が入ればまたご披露したい。


魚屋の店じまい

2017年02月08日 00時00分01秒 | 緑陰随想

 海外から来日する研修員のお世話をしていた時によく聞かれた話に、我が国は魚の匂いがすると言われた。海外へ行くと飛行場に降り立った時に、その国の独特な匂いがし、我が国と異なると感じることはあるが、場所だけではなく、日本人の体臭も同様とのことであった。日本人同士ではそのようなことは話題にすらならないが、何処か匂いに染まる世界がある。魚を焼くと煙が出る。さんまを焼いていれば季節を感じるし、空腹であると焼き魚が食べたくなる。食文化の違いなのかもしれないが、自然に体臭となる可能性は高い。とはいえ、欧米化したのであろう。最近はそのようなことを聞かれることはなくなった。

 

 実は魚を一匹丸ごと売っていた魚屋が居住地には一軒のなくなっている。スーパーマーケットへ行けば鮮魚売り場があり、切り身や刺身が手に入るので、生活には困ることはないが、メバルやカレイ等の煮つけを食べたくなっても、スーパーではめったに一匹で販売していることが無くなっている。小骨が多い魚であると高齢者も子供も敬遠するし、食べるにしても背骨をきれいに外し、残骸をできるだけ残さないようにするのも苦手な大人が多くなっているようである。

 

 出刃包丁や、刺身包丁を家庭で持っている方も少なくなっている。丸ごと一匹を魚屋で買ってきても、三枚におろすことや、頭や鎌の部分、身の付いた中骨等を澄まし汁やあら煮にすることもないようである。惣菜売場へ行けば焼き魚やあら煮を購入することはできるが、家庭ではほとんどしなくなったせいか、魚屋が無くなるのはさもありなんと思う次第である。

 

 内陸は別とし、海に囲まれた地方へ行けば、今でも地元でとれた魚類を購入できる。しかし、高級魚は都会の魚市場や、築地へ行ってしまうため、地方でも高級魚を購入することは難しくなった。刺身や、焼き魚はどこの居酒屋にでもあるので、酒飲みは魚を口にすることは変わらないのかもしれないが、家庭での食文化の変化は徐々に浸透しているようで、鮮魚の消費が家庭から去れば、鮮魚の水揚げも減るし、漁師も減少する。

 

 加工が楽で、廃棄物が出ない食品にシフトすれば、当然、魚介類が食卓へ上る頻度も少なくなるし、食生活の中身も変わってしまう。一番心配なことは、身近であったイワシやアジ、サバが、区別もされずに、同じ魚として食べられる世界である。豚肉、鶏肉、牛肉の料理が主となり、欧米化の傾向は進むが、魚料理を家庭では食べられなくなってしまうのも極めて寂しい時代の変遷である。


雪虫

2017年02月07日 00時00分01秒 | 紹介

 北海道や東北では雪が降る前には雪虫が飛ぶという。白くて綿毛に包まれていて、粉雪と見間違うこともあるため、北海度や東北に赴任していたこともあるが、実際に見たことはない。「~津軽は雪ん子舞い飛ぶころよー」と望郷じょんがらで、細川たかしが歌っている。雪虫の名前は数あるが、この雪ん子も雪虫のことである。津軽弁では子(こ)をつける場合が多い。馬っこ、あねっこなどである。雪についても子をつけて読んでいるのかと思っていた。

 

 関東も南岸低気圧が発生し、北上すると大雪をもたらすと言われている。本当のところ雪虫などいないのではないかと疑ってかかっていたが、どうもいるらしい。アブラムシの仲間だそうで、越冬するための産卵が目的で、一週間ぐらいで死んでしまう。オスは口を持たないそうで、子孫繁栄用である。メスも産卵後は死んでしまう。白い綿毛のような蝋物質を身にまとう。アブラムシの種類の中には羽が生える種類もあるようだ。何か哀れっぽい虫であるが、人間には降雪の前触れを知らせてくれる。気象関係の用語の中では虫を指す言葉は雪虫以外にないのも興味をそそる。古くからあるとすれば、雪国の人の観察力を称賛したい。

 

 気温が低くなると様々な自然現象も発生する。ダイヤモンドダスト、ケアラシ、アスファルト道路が凍り付くアイスバーン(一種の蜃気楼だそうである)、ヤマセなども冷気が南下する現象まさに身体が凍り付くシバレる世界である。関東で生活していると、たまには氷点下の気温が下がることもあるが、池に氷が張るのも数日に過ぎない。今年の雪国での降雪は例年になく多いようで、高速道路の通行止めも多くなっている。雪の降らない関東での運転では予想もつかない地吹雪に見舞われることもある。

 

 盛岡で単身生活をしていたころ、冬場には毎日、就寝する前に水道の水抜きが欠かせなかった。台所、トイレ、浴室の3か所である。バルブを開いて空気を入れ、水を地中に埋まった水道管まで落とすのである。これを怠ると蛇口周りの水道管内の水が凍り、体積を増やすので、パッキンを破壊し、日中融けた水が止まらなくなる場合がある。日中は仕事をしているので、気が付かなければ部屋が水浸しとなってしまう。雪国には雪国の気候に応じた生活がある。春を待ち望む気持ちは都会に比べて大きいようである。雪虫の言葉を考えながら、厳しい冬の生活を思い出した。


民主主義の危うさ

2017年02月06日 00時00分01秒 | 緑陰随想

 選挙制度は我が国が取り入れている議員を選ぶための国民一人一人が持つ投票によって、多数決で決まる制度である。これによる選ばれた候補者が投票量の多い順で当選者が決まって行く。政治家は将来の方向を一応示しはするが、いざ当選すると、将来の不確かさをも信託を受けたと、また、自分勝手な、推測不可能な決定をも信託されていると誤解する指導的立場にある者が多いことにあきれてしまう。歯止めとして、在任期間において、一定年数が決められ、場合によっては不信任決議によってその職が解かれるという歯止めはあるが、将来の予測は不可能なため、途中での判断だけでは、直ぐに首を挿げ替えるわけにはいかない。

 

 民主主義とはいえ、必ずしも全権委任しているのではないという投票者の意図はあっても、選挙結果によって、簡単には職を解くことが難しい。また、代議員たる各派閥の議員構成によっても異なるため、独裁政治や、過激な主義主張が大手を振って通るのが政治の世界である。つまり、選ばれた候補者も、単なる一市民に過ぎず、権力を得たからといって、自由奔放に政策を進めることはできない。

 

 指導的立場にあるといっても、万能ではないからであり、過去との一貫性においても、人間の記憶の限界があり、正確にすべての条文や統計データを暗記しているわけではない。つまり、過去の事例については裏方がちゃんと調べるし、議会での質問に対する答えは、事前に質問書を提出し、その答弁書によって、答える議会となってしまっている。まるで、学芸会のような、台本のセリフを棒読みする答弁となっている。茶番劇という言葉がぴったりとあてはまる。

 

 今回、アメリカの大統領となったトランプ氏、東京都知事の小池百合子氏等、華々しいデビューの割合には、含蓄の乏しい、クリエイティブからかけ離れた、前任者の悪口を政策に挙げているのは薄っぺらの人気投票のようである。どちらも走り出したハネムーン期間であるので、少々は目をつぶっても、いずれ、本性を見破られ、自滅する姿が浮かぶ。

 

 選挙に投票した人間の質の低下というのか、多数決の原則は、烏合の衆化した世界では、正しい方向へ向かうとの確約があるわけではなく、場合によっては極めて危険な選択になりうる。少数意見をどれだけくみ取ることができるか、参議院的な歯止めも必要である。数の力が制する結末は、軍国化に向けて歩んだ我が国の手痛い教訓を残した歴史を忘れてしまったごときである。


義歯用歯ブラシ

2017年02月05日 00時00分01秒 | 紹介

 歯ブラシや電動歯ブラシはお世話になっているが、義歯用歯ブラシがあることは今まで知らなかった。義歯を入れてからかれこれ10年はなるというのにである。義歯専用の洗浄剤は使っているし、義歯の清掃は歯を磨く都度、義歯を取り外して洗浄していたため、あまり必要性を感じなかったのかもしれない。しかしながら、義歯を普通の歯ブラシで洗うと金具やへこみ部分は洗いにくかったことも感じてはいたが、そんなもんだと勝手に思い込んでいたのかもしれない。

 

 今回歯科技工士が、歯の洗浄と歯石取りを行ってくれた。義歯の変色が気になっていたため、その理由を聞いてみたところ、磨き方が悪かったようである。そこで紹介されたのが義歯用歯ブラシである。メーカーは有名なS社製で、500円程度である。歯ブラシの上下(表と裏側)を使い、平面用には繊維の密集している幅広の部分を、先端を鋭角にし、細部にも入りやすい剛毛の突起部専用に使う部分に分かれている。

 

 使用においては朝晩2回となっているが、原則は食後には歯磨きと同様にこのブラシで義歯も洗うということであろう。夕食後は義歯を外すので、発泡性の義歯洗浄液につけることになる。こうして工程を見るともっともな義歯専用ブラシの位置づけとなる。義歯専用歯ブラシの使用後は、流水で洗い、風通しの良い場所で乾燥させて保存する。通常の歯ブラシも同様で、使用後の措置を誤ると雑菌の繁殖の原因ともなり、増殖した雑菌で歯を磨いても意味をなさないばかりが、かえって雑菌を口に移すことに繋がる。

 

 細菌等微生物は目に見えないため、清潔であるかどうかの判断は科学的にも難しいことで、定期的に殺菌剤液に浸ける等の措置が必要であるし、効果が薄い歯ブラシは新品に変え替える等消耗品との意識が必要であろう。虫歯の家族内感染も同じ歯ブラシを使いまわすなど考えられないことが原因となる場合もあるので、適切な使い方が望まれる。

 

 この商品は歯科医院専売と包装紙に書かれてあった。メーカーの販売戦略なのかもしれないが、多くの義歯を使い方にとっては一般に宣伝されていなければ、便利な商品であっても消費が限定的になると思われるが、歯科医でもないので何とも申し上げられないが、快適な義歯の洗浄には効果的と思われる。


恵方巻の完成

2017年02月04日 00時00分01秒 | グルメ

 3日前からスーパーマーケット等で購入した具材がすべてそろった。マグロの短冊切と卵焼きは予約していたものが昨日手に入り、海苔も自宅から歩いて5分のところにある海苔の問屋があるので、そこで購入した。住宅地に問屋があることも不思議であるが、小売りも手掛けている。午前9時から仕込みを行い、炊飯窯が5合炊きであるので、昨年同様2回に分けて炊飯を行った。ガス釜での炊飯は時間的にも早く、満足いくご飯が炊き上がる。これといった故障もなく、保温などの機能はないが、シンプルで、優れモノの器具の一つである。

 

 1升の酢飯から作った巻きずしは、特大3、太巻き9、細巻き10本である。時間は2時前には終わったので、5時間弱であった。特大は海苔を縦向きに使い、のの字巻きをしたので、海苔の半分にシャリを加えて、二重にして巻くので、太さも太くなる。切り口が丁度、のの字になるので、この名がある。太巻きは普通の巻き方で、長手方向に海苔一枚をす巻きの上に乗せ、シャリを敷き詰め、巻くものである。細巻きは海苔の半分を使う。納豆4、かんぴょう2、キュウリ2、鉄火2本である。どんぶりに約1杯分のシャリが残った。

 

 手酢を使うと海苔の上にシャリを載せ広げる際にシャリが手につかなくなる。手酢は酢と水を半々にしたもので、使うとよいと思う。すし職人は、毎日寿司を握る際にも使っている。比較したことはないが、永年水仕事をしていると一般の人より、手のひらの保湿成分が多くなっているのかもしれない。

 

 千葉県には古くから家庭で「祭り寿司」を作る。創作寿司の部類に入るかもしれないが、色を付けた米(赤飯や雑穀を使う)を海苔で巻き、イメージに合わせて配置して、太巻きを作る。切り口はまるで金太郎あめのような模様が出現する。これも伝統の継承が難しいようである。

 

 作った恵方巻は近所の知人や友人に配る。調布市に住む娘夫婦や孫にも、配達である。毎年のこととはいえ、寒い台所での立ち作業は、結構、身に応える。この日を待っていてくれるのはうれしいことであるが、いつまで続くかも頭をよぎる。節分の行事に恵方巻が加わり、新たな消費を起こしている。とにかく春先は寿司がうまい。


恵方巻の準備

2017年02月02日 00時00分01秒 | グルメ

 干しシイタケとかんぴょうの下ごしらえについて準備を始めた。まずはかんぴょうから始めよう。かんぴょうはユウガオの実の果肉部分を薄く切り取って乾燥したもので、アクが出るため薄茶色をしているが、最近は漂白され、真っ白な商品も登場している。20~30gで小分けして売られている。通常、下ごしらえは説明書を見ればよいのであるが、水にしばらく浸けて(10~15分)、塩を加えて塩もみする。粘りを感じるまでよく手もみし、水にさらして塩分を抜く。かんぴょうを水煮すると2~3倍ほどの分量になるため、鍋に多めの水を注ぎ、かんぴょうを入れて中火で15~20分加熱する。若干固め(指先で切れるぐらい)に茹でるとよい。

 

 冷水にさらし,熱を取り、味付けを行う。水カップ1に対し、醬油大匙3、砂糖大匙2、みりん少々を加え煮立てる。かんぴょう2袋であれば2倍すればよい。中に冷水にさらしたかんぴょうの水分を絞り、中火で調味料が無くなるぐらいまで煮詰めて完成である。冷えたのち、海苔の長さ(20cm)に切り、下準備を終える。

 

 干しシイタケの味付けは甘みを強く出す甘露煮である。干しシイタケは水に戻すが、ヘタ(石鎚)は取らない。時間がない場合にはぬるめの湯に砂糖を少量入れると早く戻る。シイタケのだし汁を使って、水煮を行い、アクを掬い取る。十分柔らかくなれば、取り出し、ヘタを取り除き、薄く包丁で切る。砂糖を戻し汁に加え、中火で3~5時間煮る。途中水分量が減れば、水を適量加え、焦げ付かせないように注意する。砂糖は干しシイタケ20gに対し70gが目安である。醤油は最後に色を付けるために入れるが、分量は10g程度である。みりんを加える場合は、照りが必要な場合で、シイタケを丸ごと使う場合に少量加える。すし店では、柔らかさを求めるためにかんぴょうの細切りと一緒に煮込むこともあるが、恵方巻の場合には、そこまでする必要はないであろう。

 

 恵方巻に巻き込む具材はそれぞれの家庭で異なるが、我が家では、出来合いの卵焼き、マグロの短冊、かにかまぼこ、セリ、さくらデンブ、キュウリぐらいであろうか。豪華さを出すために、イクラ、トビッ子、茹でたむきエビを使うこともある。家庭それぞれの味を楽しめばよいと思うが、色合いや、それぞれの具材の味を楽しめる。恵方となる方角に向き、無言で頬張りつくのは神事とはいえ、いかがなものであろうか。