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一階大広間のラジエーターレジスター(暖房器用カバー)。ラジエーターレジスターとモザイクは、宮内省内匠寮の大賀隆がデザインしたらしい。
大客間はザ・アール・デコなので、カバーも「まさに」って感じ
大食堂のラジエーターのカバーは魚と貝
どこだったか忘れた〜
2階広間は青海波、和洋折衷〜
室内から見える庭はこんなかんじ
和洋折衷といえば、お庭には西洋庭園と日本庭園があり、日本庭園には、武者小路千家の中川砂村が設計した茶室「光華」がある。茶席は小間、広間、立礼席の三席からなる、天井が高く全体に開放的な感じのする茶室。
広い茶室
庭の上の方から見た全体像
帰ろっか〜と西洋庭園を左手に見つつ出口に向かう。この時期の緑は本当に気持ちがいい。新緑が目にも鮮やかな木々。隣の自然教育園は武蔵野の雑木林をそのまま残したって感じだけど、人が作った庭も時間が経つと最初からここにあったかのような風情になるなぁなんて思った。
これ、ワシントンから里帰りした桜だそうである
ということで、庭園美術館散歩は以上とあいなりました。ここの持ち主だった人について一言。
朝香宮鳩彦氏は旧陸軍軍人で陸軍大将にまでなった人。南京事件で捕虜の殺害命令に関わっていたのではないかと疑われており、第二次世界大戦終盤には主戦論者だった。GHQの命令で皇籍離脱・公職追放の末路を辿った。とはいえ自宅は外務大臣・首相公邸として貸していたし、しばらく迎賓館としても貸していたのでお金には困ってなかった、むしろ熱海の別荘でゴルフ三昧だったというし、軽井沢に建てた別邸はプリンスホテル第1号となり、一時期は事実上の軽井沢御用邸となった。息子の朝香誠彦氏は藝大卒(チェロ専攻)で、大手レコード会社を退職後、庭園美術館の館長特別顧問。
この美術館に足を運ぶとき、外国の文化をここまで理解でき吸収できる人が、中国人を虐殺したかもしれない、日本人を玉砕させよと主張したんだ、ってことをどう咀嚼すべきなのか、今までだって全く無視ってわけにはいかなかった。とはいえ深く考えたりせず、単なる違和感程度だった、文化の理解は戦争の前で無力なのか、って。今回は、国際交流が進み相互依存度が高まれば戦争はなくなる、と思われていたことが全否定されたロシアのウクライナ侵攻の後だったこともあり、考えがまとまらない。
今回のロシアのウクライナ戦争を見ていると、ロシア国内での熱狂はない(ように見える)。むしろ周辺でウクライナを支えている国々の方が自国の領土や国民が危機にさらされない部外者としての戦争を使って、加担して国際的地位を向上させたり、国内の穏健派を黙らせたり、今まで禁止されていた・自制してきたことをやって既成事実化したり、国内の産業に利益をもたらしたり、協力しない国を炙り出して困らせたり、熱狂が戦場の外にある気がするのが気持ち悪くてしかたない。
そして早い段階で派兵はないと言い切ってロシアの背中を押した感のあるバイデン大統領、その閣僚のひとり、オースティン国防長官が「ロシアの弱体化を望む」などと発言を始めた。もうわけわかんない。ウクライナの国境を戦争前(できればクリミア併合前)に戻すことが、今回の支援の目的であるべき。戦争を支援している感だけでも、こうやって人を熱狂させていくのか、と思うと人間ってつくづく凶暴な生き物だと思う。
日本はドローンを送った。当然軍事転用されることは織り込み済み。ウクライナ戦争が泥沼化したら、世界の代理戦争の場所としてウクライナはさらに破壊されるんだろうか。そして、日本が国是としてきた武器輸出三原則も、なし崩しにされるのだろうか。だからこそ、戦争って始まっちゃったら悲惨だ、戦争にならない努力こそが全てだと思う。韓国の新大統領の就任式に、岸田首相は出席しないと決めた。これは正解なのか?
憲法記念日に、すべての国会議員が暗記できるほど憲法を読んで、何か発言したり何か決定するときには、憲法に照らして正解かどうか考えることを求めたいと思うkebaです。もう、学ばないアホに政治を任せてられる余裕、日本にはありませんから〜
日本の歴史と文化を省みてもそうだし。
以前の職場の同僚に性格がほとんどサイコパスな人がいましたが、同時に美的センスという面では優れた人でした。
美は善悪の基準では計れないものだとつくづく思います。
よく真善美と言いますが、美的素養だけでなく真と善が揃ってこそ尊いのかもしれません。
ウクライナのことでは色々と考え込む今日このごろです。
全く別ものだってことはよくわかりました。
ロシアだって素晴らしい芸術を開花させた国なのにね。
ステキなのよね~
私も文化の分野で理解できれば、戦争にはすすまないと信じていたかったけど、そうはいかないんだなと認識しちゃったところです。
なんだか寂しいですよね。
階段もあるけどエレベーターもついていて、都立の施設として
バリアフリー頑張ってるなぁという印象ありました。
入口脇にフレンチレストランができてたのには驚きましたよ。
ロシアほどの芸術の力を持っている国が、軍事力に訴えるって悲しかったです。