鈴木真砂女句集『人悲します恋をして』を読む。
心に残る句を引用させて頂きます。
漢字にはルビが振ってありますが、読みにくいものだけにしました。
羅(うすもの)や人悲します恋をして
こほろぎや眼は見はれども闇は闇
羅や細腰(ほそごし)にして不逞(ふてい)なり
大輪(たいりん)の菊の首の座刎(は)ねたしや
蛍火や女の道をふみはづし
死ぬことのいやでなき日よ青き踏む
白桃(はくとう)に人刺すごとく刃を入れて
子を生みしことも遠しや菊膾(きくなます)
黴(かび)の宿いくとせ恋の宿として
別るれば二世(にせ)も他人や青葉木菟(あおばずく)
戸障子の梅雨湿(じめ)りして夫(つま)の忌よ
夏帯や泣かぬ女となりて老(お)ゆ
海鳴りは離れきくもの葱の花
人宥(ゆる)す齢を涼しと思ひけり
今生(こんじょう)のいまが倖せ衣被(きぬかつぎ)
使ひよき針三ノ三花の雨
心に残る句を引用させて頂きます。
漢字にはルビが振ってありますが、読みにくいものだけにしました。
羅(うすもの)や人悲します恋をして
こほろぎや眼は見はれども闇は闇
羅や細腰(ほそごし)にして不逞(ふてい)なり
大輪(たいりん)の菊の首の座刎(は)ねたしや
蛍火や女の道をふみはづし
死ぬことのいやでなき日よ青き踏む
白桃(はくとう)に人刺すごとく刃を入れて
子を生みしことも遠しや菊膾(きくなます)
黴(かび)の宿いくとせ恋の宿として
別るれば二世(にせ)も他人や青葉木菟(あおばずく)
戸障子の梅雨湿(じめ)りして夫(つま)の忌よ
夏帯や泣かぬ女となりて老(お)ゆ
海鳴りは離れきくもの葱の花
人宥(ゆる)す齢を涼しと思ひけり
今生(こんじょう)のいまが倖せ衣被(きぬかつぎ)
使ひよき針三ノ三花の雨