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短歌のまとめ Ⅱ

2021-02-07 09:30:55 | ⑯第一歌集 『ふたりご』・その他
(3)市の広報や市の短歌大会・現代歌人協会主催「全国短歌大会」・その他

①2005年6月16日 広報
鎌首をもたげるごとく茎伸ばしアロエは初の莟(つぼみ)をつけぬ

②2005年8月16日 広報
祭りから帰る幼(をさな)の足取りは太鼓の音になほ踊りゐる

③2005年9月16日 広報
意志をもち歩き初(そ)めたる孫ちひろ
 地球を感じよその足裏(あなうら)に

④2006年1月16日 広報
ぬばたまの黒き鳥なる大鷭(おほばん)の額(ぬか)のみしろく神は創れり

⑤手賀沼短歌
手賀沼の水面(みなも)にひかり転(まろ)びゐて長雨あとの心躍らす

⑥2005年10月 市の短歌大会 池田弓子選
笑顔のみ思ひ出さるる亡き父よ生垣に咲く満天星(はくちやうげ)のごと

⑦2006年10月28日 市の短歌大会 小池光・依田仁美(よしはる)・市長選
蝉の声重なり合ひてギシギシと空を軋(きし)ます終戦記念日

⑧2007年10月28日 市の短歌大会 依田仁美選
吹きゆきし風のゆくへをたどるごとけやき青葉は波打ちてをり

⑨2011年10月22日 市の短歌大会 4位 蒔田さくら子・依田仁美・
 榊原敦子・市長選
火の見えぬファン・ヒーターに暖をとる輪郭のなき冬のいちにち

⑩2008年10月19日 明治神宮総合歌会 佳作
嫁ぎたる子より着信けふもなし初生りトマトを滴らせ食ぶ

⑪2007年9月号 短歌研究 予選通過作品
雀は鵯(ひよ)と交はることのあらざるや鵯の木のあり雀の木あり
                       鵯=ヒヨドリ

⑫2007年9月号 短歌研究 予選通過作品
エニシダは黄(きい)の光をまきちらす二度と還らぬこの一瞬を

⑬2007年11月25日 角川「短歌」 久々湊盈子選(喫茶店)
初めてのデモに終電乗りおくれ深夜喫茶に朝を待ちゐき

⑭2009年3月11日 角川全国短歌大賞 参加作品
冬空を噴き上げゐたる水ふいに止みていつきに我も落ちゆく

(4)現代歌人協会主催「全国短歌大会」

①2006年10月14日 春日真木子選 選者賞
山おほひ送電線をものぼりゆく葛とふ姓を子は嫁してもつ

②2006年10月14日 三枝昂之選 佳作
ラーメンの汁飲み干して汗ぬぐふこの煮干し味三十年ぶり

③2007年10月13日 加藤治郎選 佳作
病もつ前にタイムスリップをしたしと子のいふ七夕の夜

④2008年10月11日 松平盟子選 佳作
クリップに散(ばら)ける紙を留むるごと職退きし夫は気を使ひをり
                     退=ひ、夫=つま

⑤2009年10月3日 坂井修一選 佳作
白米がバターライスになつたやう付け睫毛ながき姪の笑顔は

⑥2009年10月3日 花山多佳子選 佳作
「すしのこ」の匂ひがするとをみなごの髪を娘は拭きてまたかぐ

⑦2010年9月23日 沖ななも選 佳作
プレミアムモルツのやうに君だけが光りつつ来るカートを押して

⑧2011年10月15日 久我田鶴子選 選者賞
葉洩れ日のなかに咲きいる柿のはな乳歯のごとき光を返す

⑨2011年10月15日 小高賢選 佳作第二席
割烹着のポケットにいつも入ってた母が拾いし輪ゴムが二、三

⑩2011年10月15日 松平盟子選 佳作
新旧の石鹸ひったり貼られおり壮年の夫をわれは知らざる
                     夫=つま

Ⅲにつづく
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