◇来年度の二級建築士「建築法規」試験対策として、本年度(R5年)の問題の要点を整理していきます。
◇R5年試験問題と正答表については「公益財団法人建築技術教育普及センター」H.P.をご確認ください。
◇本ブログでの解説内容は、R5年(2023年)の試験問題の要点整理を図ります。
◇上記財団のホームページで、R5年の試験問題を一読してから、本解説をご覧いただければと思います。
◇「一般構造規定」の過去の出題傾向
・R5年は、ホルム換気計算が図形問題での出題となっています。
・この問題の類似問題がR1年に出題され、H21年は、本問とほぼ同様の図形問題での出題です。
・今年で出たばかりなので、しばらくは出ないと思いますが、重要事項であることは理解できます。
・ホルム換気計算問題は、R4年、R2年に、文章選択問題として出題実績があることに要注意です。
・あと図形問題としては、天井高計算が気になりますが、R6年度は、有効採光計算が重要と推察します。
・傾向分析表を見ても分かる通り、正答での出題は、ホルム、天井高、採光計算に集中しています。
・加えて、正答ではないが、階段の規定は毎年出題されていることに要注意です。
◇R5年の問題(No.4)のホルムアルデヒドに関する技術的基準による必要有効換気量計算の要点整理
・参照条項:法28条の2第三号に基づき「令20条の8第1項一号イ」に定める
・集会室に機械換気設備を設けるに当たり、
ホルムアルデヒドに関する技術的基準による必要有効換気量(Vr)は次式による。
Vr=nAh
n=1時間当たりの換気回数(住宅の居室:0.5、その他の居室:0.3)⇒本問では0.3
A=居室の床面積(集会室に対して常時開放された開口部を通じてこれと相互に通気が確保されている収納、玄関・廊下を含むものとする。[令20条の7第1項一号])
H=居室の天井の高さ
A=24+2+2+10=38㎡
∴Vr=0.3×38×2.5=28.5㎥/時
◇R5年の問題(No.5)の要点整理
1.適合する。法31条:条文参照。
2.適合する。法36条、令23条3項、令25条1項、同4項:高さ1.2mの傾斜路は、手すり等の規定が準用になり、幅10cmの手すりは、傾斜路の幅の算定から控除するこ
とができる。
3.適合する。法2条四号、令22条:納戸は居室ではないので、令22条の規定の適用はない。
4.適合しない。法28条3項、令20条の3第二号かっこ書き:換気設備を必要としない火気使用室の規定による、有効開口面積は、かっこ書きで、0.8㎡以上を要求して
いるので、0.7㎡では、換気設備を必要とすることになる。
5.適合する。令22条ただし書き:居室の床下をコンクリートで覆った場合には、令22条一号、同二号の規定の適用はない。
2023年9月26日 by shrs(シュルズ) 建築基準適合判定資格者、一級建築士