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知っ得・R5年一級建築士試験「建築法規」問題の要点整理⑪ 最終回

2023-11-06 09:39:18 | ビジネス・教育学習
◇R5年(2023年)の一級建築士試験の問題と正答表が公表されています。
◇本ブログでは、R5年の一級建築士試験「建築法規」問題の要点を整理していきます。
◇試験問題を参照したうえで、本ブログの要点整理をご参照いただければと思います。
◇試験問題は「公益財団法人 建築技術教育普及センター」のホームページで確認できます。

◇No.28:建築関係法令の認定基準に関する文章問題の要点整理
 1.誤り。耐震改修法5条3項カッコ書き、同法22条:「耐震関係規定」とは、地震に対する安全性に係る建築基準法又はこれに基づく命令、条例等の規定をいい、耐震
  改修法の認定制度は、これらの「耐震関係規定」に適合しないものに対して、これらに適合するように改修する計画を認定するものであり、基準を超えるもの、若し
  くは性能向上促進を誘導するものを認定する制度ではない。
 2.正しい。「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」第17条2項三号、同3項一号、主務省令114号:条文通り(条文参照)。
 3.正しい。長期優良住宅促進法第2条4項、同5条1項:法律2条4項に定める「長期使用構造等」とすることにより、認定を受けることができる。
 4.正しい。建築物省エネ法第35条1項一号かっこ書き、同省令10条:条文通り(条文参照)。

◇No.29:建築物の用途変更をした場合の建築関係法令上に関する文章問題の要点整理
 1.正しい。「高齢者、障害者等の円滑化の促進に関する法律」第14条かっこ書き:用途変更の場合も、第14条の基準への適合義務がある。
 2.正しい。令126条の4、同ただし書き二号:寄宿舎の寝室は、但し書き規定で、「非常用の照明装置」の設置義務がないが、有料老人ホーム(令19条に基づき「児童
  福祉施設等」に該当し、令115条の3第一号に基づき、別表第1(い)欄2項に該当する特殊建築物)は、当該居室に「非常用の照明装置」の設置義務があるので、設問は正
  しい。
 3.正しい。:消防法17条1項、同令6条、同令別表第1(6)項ロ(1)、同令7条2項三号:防火対象物に対して、「消防用設備等」の「設置・維持」が義務付けられている。
 4.誤り。法87条、法6条1項一号:用途変更の確認済証を交付された建築物は、完了検査申請ではなく、「建築主事への届け出」と読み替える規定になっているので、
  完了検査申請という手続きはない。

◇No.30:建築関係法令上の各規定に関するに関する文章問題の要点整理
 1.正しい。都市の低炭素化促進法第55条:条文通り(条文参照)。
 2.誤り。耐震改修法第2条2項:耐震改修の定義に、「敷地の整備」は含まれている(条文参照)。
 3.正しい。建設業法26条3項、同令27条第三号ヲ:事務所は、政令(令27条)に定める重要な建設工事に該当し、建築一式工事が8,000万円以上のものについて、専任の
  主任技術者又は監理技術者の設置を要求しており、7,000万円のものには、要求していない。(R5年4月施行の改正法問題)
 4.正しい。長期優良住宅促進法第5条6項:条文通り(条文文参照)。(R4年10月施行の改正法問題)
 [注意点] 今までの慣例だと、その年の1月2日時点の法規での出題なのですが、その年の4月施行の内容が試験問題に入ってきました。おそらく、その年の4月施行を組
  み入れるのは、初めてではないでしょうか?注意したいのは、2025年(令和7年)4月に、建築物省エネ法改正を軸としての、建築確認検査制度(構造強度の規定と関連)
  のチョットした改正がありますが、変更部分について、2025年度(再来年)の試験において、施行してすぐに、試験問題に組み入れるための、実験的な設問ではないか
  と邪推してしまいます。

2023年11月6日 by shrs(シュルズ) 建築基準適合判定資格者、一級建築士

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