◇令和3年度(2021年)一級建築士試験問題の解説を続けます。
◇問題文を参照しながら見てゆくと分かり易いと思いますので、問題文、正答表共に、
「公益財団法人 建築技術教育普及センターのH.P.」をご参照ください。
◇下記URLにアクセスし、「Ctrlキー」を押しながらクリックすると表示できます。
問題文(学科Ⅲ・法規)
1k-2021-1st-gakka3.pdf (jaeic.or.jp)
正答表(学科5科目):
1k-2021-1st-gokakukijun.pdf (jaeic.or.jp)
◇できない場合は、グーグル等の検索システムで、公益財団法人 建築技術教育普及センターにアクセスしてください。
⇒「新着情報」のメニューの中に「試験・審査」というのがあり、
「令和3年度一級建築士試験「学科の試験」の試験問題等の掲載について」という欄があります。
〔No.25〕 次の記述のうち、都市計画法上、誤っているものはどれか。
正答 3
1.正しい。都計法42条1項ただし書き:原則、設問の場合には許可を必要とするが、ただし書きで用途地域等が定められているときは、この限りではないとしているので、許可
を受ける必要はない。
2.正しい。都計法43条1項ただし書き三号:原則、都道府県知事の許可を必要とするが、ただし書き三号において、仮設建築物の新築は、除かれている。
3.誤り。都計法52条の2第1項ただし書き一号、同令36条の8第三号:市街地開発事業等予定区域内において、木造2階建て以下の付属車庫等の建設は、許可を要しない軽易な行
為として定義されている。
4.正しい。都計法29条1項一号、同ただし書き三号、令19条の表、令21条十七号:準都市計画区域内における開発行為は、原則、3,000㎡以上のものは許可が必要だが、都計法
29条1項ただし書き三号において、許可を要しない公益上必要なものが定義されており、令21条十七号で博物館法に規定する博物館が記載されているので、都道府県知事の許
可を受ける必要はない。
〔No.26〕 次の記述のうち、消防法上、誤っているものはどれか。
正答 3
1.正しい。消防法17条1項、別表第1(8)項、同令11条1項二号、同2項:防火対象物として、別表第1(8)に規定する図書館の屋内消火栓設備に関する基準は、原則、700㎡以上の
ものを対象とするが、主要構造部を耐火構造とするなど、令2条に規定する防火措置をした場合には、規制値を3倍の数値としてよいとしているので、2,100㎡まで緩和される。
2.正しい。消防法17条1項、別表第1(7)項、同令26条1項一号:大学の場合で、避難口誘導灯の設置義務があるのは、地階、無窓階、11階以上であり、地上8階建ては規制対象外
である。
3.誤り。消防法17条1項、別表第1(2)項ロ、同(3)項イ、同(16の3)項、令21条の2第1項二号:延べ面積が1,000㎡以上「かつ」と記述されているので、床面積の合計900㎡のもの
は規制対象外である。
4.正しい。消防法17条の2の5第2項四号、令34条の4第2項、別表第1(5)項イ:適用除外される既存対象建築物から除外される(遡及適用する)特定防火対象物に、ホテルは含まれ
ている。
〔No.27〕 次の記述のうち、「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」上、誤っているものはどれか。
正答 1
※本解説文において「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」を「法」と称する。
1.誤り。法2条十七号、令5条九号、法14条1項、令9条かっこ書き:建築物移動等円滑化基準に適合させなければならない特別特定建築物である老人ホームについて、対象とす
る床面積は、かっこ書きで、増築に係る部分としているので、500㎡の増築を行う場合は、建築物移動等円滑化基準に適合させなくてもよい。
2.正しい。法2条十八号、令6条5号、法16条2項:建築物特定施設(エレベーター等)の修繕、模様替等における、建築主等の努力義務。
3.正しい。法14条1項、令9条、令15条1項:3,000㎡のホテルは、建築物移動等円滑化基準適合義務があり、同基準について令15条1項に基づき車椅子使用者用客室は、客室総
数150×1/100=1.5 ⇒ 2室以上必要とする。
4.正しい。法14条3項、同4項:条文参照。
〔No.28〕 次の記述のうち、関係法令上、誤っているものはどれか。
正答 1
1.誤り。「都市の低炭素化の促進に関する法律」第60条、同令13条:延べ面積の1/20を限度としており、1/10ではない。
2.正しい。「建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律」法律28条の2、同令12条一号:請負型規格住宅を対象とした努力基準で、一戸建ては300戸、長屋・共同住宅は
1,000戸としている。
3.正しい。「建築物の耐震改修の促進に関する法律」法律16条1項:条文参照。
4.正しい。「住宅の品質確保の促進等に関する法律」法律97条:条文参照。
〔No.29〕 以下の条件に該当する建築物の設計に際して、建築基準法又は建築士法の規定の適用に関する建築士事務所の開設者又は設計者の判断として、次の記述のうち、建築基準法又は建築士法に適合しないものはどれか。
正答 2
1.適合する。建築士法22条の3の3第1項、同三号、四号:延べ面積が300㎡を超える建築物の設計受諾契約等の遵守規定。
2.適合しない。建築基準法48条3項、法別表第2(は)項一号、同五号、同令130条の5の3、:1階の床面積の合計が500㎡以内の物品販売業を営む店舗は、特定行政庁の許可を受
けることなく建築できる(建築基準法に適合する)。
3.適合する。建築基準法35条、同令117条、同令121条五号、同令125条3項:共同住宅において、階の床面積の合計が100㎡を超えるので、2以上の直通階段が必要で、物品販
売業の店舗の避難階における出口の幅は、100㎡につき60㎝なので、400/100×60=240㎝あればよく、300cmで適合する。
4.適合する。建築基準法36条、令112条18項:共同住宅とスーパーマーケットは、異種用途区画(防火区画)の対象であり、1時間準耐火以上の床及び壁、及び開口部を特定防火
設備での区画を必要とし、設問の記述は正しい。
〔No.30〕 次の記述のうち、関係法令上、誤っているものはどれか。
正答 3
1.正しい。「建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律」法律9条1項、同3項、同令2条1項一号、同法律10条2項:条文参照。
2.正しい。都計法31条、同施行規則19条:必要とする設計者の資格は、開発区域の面積が1ha以上を対象としているので、所定の実務経験を有していない者でも設計できる。
3.誤り。「土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律」法律10条1項、同2項かっこ書き:都道府県知事の許可を受けなければならない制限用途の建築
物として、2項かっこ書きで、住宅で「自己の居住の用に供するもの」を除くとしているので、設問のものは、都道府県知事の許可を受ける必要はない。
4.正しい。「宅地建物取引業法」法律33条:条文参照。
2021年12月8日 by SHRS(シュルズ)一級建築士、建築基準適合判定資格者
◇問題文を参照しながら見てゆくと分かり易いと思いますので、問題文、正答表共に、
「公益財団法人 建築技術教育普及センターのH.P.」をご参照ください。
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問題文(学科Ⅲ・法規)
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⇒「新着情報」のメニューの中に「試験・審査」というのがあり、
「令和3年度一級建築士試験「学科の試験」の試験問題等の掲載について」という欄があります。
〔No.25〕 次の記述のうち、都市計画法上、誤っているものはどれか。
正答 3
1.正しい。都計法42条1項ただし書き:原則、設問の場合には許可を必要とするが、ただし書きで用途地域等が定められているときは、この限りではないとしているので、許可
を受ける必要はない。
2.正しい。都計法43条1項ただし書き三号:原則、都道府県知事の許可を必要とするが、ただし書き三号において、仮設建築物の新築は、除かれている。
3.誤り。都計法52条の2第1項ただし書き一号、同令36条の8第三号:市街地開発事業等予定区域内において、木造2階建て以下の付属車庫等の建設は、許可を要しない軽易な行
為として定義されている。
4.正しい。都計法29条1項一号、同ただし書き三号、令19条の表、令21条十七号:準都市計画区域内における開発行為は、原則、3,000㎡以上のものは許可が必要だが、都計法
29条1項ただし書き三号において、許可を要しない公益上必要なものが定義されており、令21条十七号で博物館法に規定する博物館が記載されているので、都道府県知事の許
可を受ける必要はない。
〔No.26〕 次の記述のうち、消防法上、誤っているものはどれか。
正答 3
1.正しい。消防法17条1項、別表第1(8)項、同令11条1項二号、同2項:防火対象物として、別表第1(8)に規定する図書館の屋内消火栓設備に関する基準は、原則、700㎡以上の
ものを対象とするが、主要構造部を耐火構造とするなど、令2条に規定する防火措置をした場合には、規制値を3倍の数値としてよいとしているので、2,100㎡まで緩和される。
2.正しい。消防法17条1項、別表第1(7)項、同令26条1項一号:大学の場合で、避難口誘導灯の設置義務があるのは、地階、無窓階、11階以上であり、地上8階建ては規制対象外
である。
3.誤り。消防法17条1項、別表第1(2)項ロ、同(3)項イ、同(16の3)項、令21条の2第1項二号:延べ面積が1,000㎡以上「かつ」と記述されているので、床面積の合計900㎡のもの
は規制対象外である。
4.正しい。消防法17条の2の5第2項四号、令34条の4第2項、別表第1(5)項イ:適用除外される既存対象建築物から除外される(遡及適用する)特定防火対象物に、ホテルは含まれ
ている。
〔No.27〕 次の記述のうち、「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」上、誤っているものはどれか。
正答 1
※本解説文において「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」を「法」と称する。
1.誤り。法2条十七号、令5条九号、法14条1項、令9条かっこ書き:建築物移動等円滑化基準に適合させなければならない特別特定建築物である老人ホームについて、対象とす
る床面積は、かっこ書きで、増築に係る部分としているので、500㎡の増築を行う場合は、建築物移動等円滑化基準に適合させなくてもよい。
2.正しい。法2条十八号、令6条5号、法16条2項:建築物特定施設(エレベーター等)の修繕、模様替等における、建築主等の努力義務。
3.正しい。法14条1項、令9条、令15条1項:3,000㎡のホテルは、建築物移動等円滑化基準適合義務があり、同基準について令15条1項に基づき車椅子使用者用客室は、客室総
数150×1/100=1.5 ⇒ 2室以上必要とする。
4.正しい。法14条3項、同4項:条文参照。
〔No.28〕 次の記述のうち、関係法令上、誤っているものはどれか。
正答 1
1.誤り。「都市の低炭素化の促進に関する法律」第60条、同令13条:延べ面積の1/20を限度としており、1/10ではない。
2.正しい。「建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律」法律28条の2、同令12条一号:請負型規格住宅を対象とした努力基準で、一戸建ては300戸、長屋・共同住宅は
1,000戸としている。
3.正しい。「建築物の耐震改修の促進に関する法律」法律16条1項:条文参照。
4.正しい。「住宅の品質確保の促進等に関する法律」法律97条:条文参照。
〔No.29〕 以下の条件に該当する建築物の設計に際して、建築基準法又は建築士法の規定の適用に関する建築士事務所の開設者又は設計者の判断として、次の記述のうち、建築基準法又は建築士法に適合しないものはどれか。
正答 2
1.適合する。建築士法22条の3の3第1項、同三号、四号:延べ面積が300㎡を超える建築物の設計受諾契約等の遵守規定。
2.適合しない。建築基準法48条3項、法別表第2(は)項一号、同五号、同令130条の5の3、:1階の床面積の合計が500㎡以内の物品販売業を営む店舗は、特定行政庁の許可を受
けることなく建築できる(建築基準法に適合する)。
3.適合する。建築基準法35条、同令117条、同令121条五号、同令125条3項:共同住宅において、階の床面積の合計が100㎡を超えるので、2以上の直通階段が必要で、物品販
売業の店舗の避難階における出口の幅は、100㎡につき60㎝なので、400/100×60=240㎝あればよく、300cmで適合する。
4.適合する。建築基準法36条、令112条18項:共同住宅とスーパーマーケットは、異種用途区画(防火区画)の対象であり、1時間準耐火以上の床及び壁、及び開口部を特定防火
設備での区画を必要とし、設問の記述は正しい。
〔No.30〕 次の記述のうち、関係法令上、誤っているものはどれか。
正答 3
1.正しい。「建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律」法律9条1項、同3項、同令2条1項一号、同法律10条2項:条文参照。
2.正しい。都計法31条、同施行規則19条:必要とする設計者の資格は、開発区域の面積が1ha以上を対象としているので、所定の実務経験を有していない者でも設計できる。
3.誤り。「土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律」法律10条1項、同2項かっこ書き:都道府県知事の許可を受けなければならない制限用途の建築
物として、2項かっこ書きで、住宅で「自己の居住の用に供するもの」を除くとしているので、設問のものは、都道府県知事の許可を受ける必要はない。
4.正しい。「宅地建物取引業法」法律33条:条文参照。
2021年12月8日 by SHRS(シュルズ)一級建築士、建築基準適合判定資格者