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自然の中で見つけたステキなモノ

九千部岳ヤマボウシ登山(長崎県雲仙市)その3

2013年06月17日 | 山のお話

雲仙の春の風物詩であるミヤマキリシマの時期はもう終わりましたが、九千部岳にはまだ所々にツツジの花が咲いています。時折現れる赤い花は新緑の山に彩りを添え、私たち登山客の目を楽しませてくれます

4枚の葉が輪生した可愛らしい植物を発見茎の先端には星のような形の花(もしくはガク?)が付いています。この植物、アカネ科のオオバノヨツバムグラ(大葉の四葉葎)に似ていますが、ちょっと違うような…。もしご存知の方がいらっしゃったら教えて下さい 

九千部岳の頂上に近づいてくると、岩の間を両手を使いながらよじ登っていく急登が続きます。前日の雨で岩が滑って登りにくくなっていましたが、手足をバランスよく使って登っていく過程はワクワクの連続です

 

山頂付近で飼い主さんと登山を楽しんでいるワンちゃん達に遭遇しました~ 左はマルチーズのぼたんちゃんで、右はダックスフントのさくらちゃん。飼い主さんのお話では、このワンちゃん達は大分県の久住連山をはじめ、九州各地の山々を登頂ことのある(おそらく飼い主さんにとっての)山岳ガイド犬なのだとか。これまでも山で何度かワンちゃんに遭遇しましたが、小型犬のワンちゃんと遭遇したのは初めてです。可愛かったなぁ~

元気いっぱいのワンちゃん達と遭遇して程なく、九千部周辺の山々が一望できる岩場に到着~昨年9月に登った時(その時の様子はコチラ!)には緑一色だった山が、まるで雪でも積もっているかのように白く染まっていました なんとこれ、ぜーんぶヤマボウシの花なんです 所々にピンク色の花も咲いていましたよ

山頂よりもこの岩場からの景色の方が素晴らしいのですが、この日は私たちと同じようにヤマボウシ目当ての登山客が多かったので、早々にこの場を離れ、山頂を目指します 

ここは九千部岳山頂への最後の難所。両手両足を使って最後のひと登りです 

九千部岳山頂(1062.4m)に到着~ちょうどこの時、辺り一帯が霧で包まれて何も見えなくなってしまいましたが、山頂では可愛らしいシモツケの花が私たちを待っていてくれました

この日の山頂は登山客で大にぎわい。清掃登山で登ってきたグループもあったようです。 

山頂に咲いていたヤマボウシの花。ヤマボウシはミズキ科の落葉高木で、白い花びらのように見えるのは総苞片(そうほうへん)と呼ばれるもので、厳密に言うと花びらではなくつぼみを包んでいた葉が開いたもの。真ん中にある小さな球状のものがヤマボウシの花なのです。下界で見る園芸用のヤマボウシと比べると、葉も総苞片も大きく逞しい印象です。やっぱり自然の中にあるものは生命力が漲ってるなぁ~ 

九千部岳の山頂は狭いので、得意の三脚セルフタイマー撮影をするかどうか迷いましたが、ちょうど一瞬だけ登山客が少なくなったので、ささっとセッティングしてパパッと撮影しました 一発勝負だったけど、お目当てのヤマボウシも入ってなかなか良い感じに撮れてよかったです

九千部岳登山はまだまだ続きまーす

その4に続く 


九千部岳ヤマボウシ登山(長崎県雲仙市)その2

2013年06月17日 | 山のお話

雨の多いこの時期は(今年はあまり降りませんが…)、植物達は水分をたっぷりと含んで、山の緑がよりいっそう美しく見えるもの。山野に生きる草花たちが「見て見て!」と言わんばかりに私たちの視界に次から次へと飛び込んできます。上の写真はハナイカダ(花筏)といって、ヤマボウシと同じミズキ科の落葉低木です。この植物、なんと葉の上に花が咲くという特徴を持ち、その様子をイカダに見立ててハナイカダと呼ばれるようになったのだとか。別名をヨメノナミダ(嫁の涙)ともいうそうですが、こちらは花の後に付く黒い実をお嫁さんが隠れて泣いた涙に例えた呼び名なのだそうです植物の名前って時々こんな悲しい感じの名前があるんですよね~ 

こちらは私の大好きなユリ科のナルコユリ(成子百合)。きれいに一列に並んだ釣鐘形の花は揺するとカランカランと優しい音を奏でそうです。実際には音は鳴りませんのであしからず! 

田代原方面からの上りはなかなかの急登ですが、花を賞でたり、みんなでおしゃべりをしたりしながら登れば、なんてことありません。これが一人だったらきっともっとしんどいと思いますけどね 登山では仲間の存在はとても大きいものです。

隊長が珍しい植物を発見 これはクモキリソウ(雲切草、雲霧草、蜘蛛切草)というラン科の植物で、この辺りでは希少な植物なのだそうです。

調べてみるとクモキリソウという名前の由来は諸説あり、どれが本当か分かりませんでしたが、花の形が昆虫を連想させる形であることは間違いありません。一見すると茎に虫が集まっているようにも見えます。自然界にはおもしろい植物がたくさん存在するものですね

この大きな岩が見えたら頂上までは後少しです。九千部岳一面に広がるヤマボウシの様子はいよいよ次回ご紹介しまーす

その3に続く