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ずっと逢いたかった人が目の前にいる。
ずっと行きたかった場所が目の前にある。
どちらも感動のワンシーンですが、そんな感動を平戸市田平町で味わってきました
行こうと思えばいつでも行けそうな場所ですが、なかなか行くことができなかった田平(たびら)教会。佐世保から国道204号線を平戸方面へ向かい、平戸大橋手前の田平公園の近くから県道221号線を少し南下すると県立北松農業高校があり、もうしばらく行くとその教会は見えてきます。田園風景の中に突如として現れる赤煉瓦づくりの建物はとても存在感があり、ひと目で「あれだ!」と分かりました。
CMや写真などでは何度も見ていたのですが、やっぱり本物は違いますね~ ここ田平教会は明治時代に九十九島の黒島や西彼杵半島の外海地区から移住してきた信徒達が建立したロマネスク様式の教会で、大正4年(1915年)から3年の歳月をかけて建設されました。平成15年(2003年)に国の重要文化財に指定され、平成19年(2007年)には世界遺産暫定リストにも登録されており、その歴史的価値は世界的にも認められています。
教会のすぐ横にはカトリック墓地があり、たくさんの十字架が並んでいました。
この教会を設計施工したのは、五島にも数々の美しい教会を残している鉄川与助(1879~1976年)。上五島出身の棟梁で建築家でもある彼は、布教にやってきた宣教師の元で西洋建築について学び、県内外で数多くの教会建築に携わっていますが、以外にも彼自身は生涯仏教徒だったのだそうです。それゆえか、彼が設計した教会は西洋と日本の文化が見事に調和していて、正面から見ると西洋風の教会も、横から見ると屋根に瓦が使われていて日本家屋のように見えたり、装飾に椿の模様が使われていたり、本当にステキ。特にこの教会は彼自身も「自信作だ」と言うほど納得の出来栄えだったのだそうですよ。
窓にはめられたステンドグラスもとってもステキ!比較的新しいものだろうなと思って調べてみたら、やはり1998年に新しくなったのだそうです。以前はもっとシンプルなステンドグラスがはまっていたんだろうなぁ
教会の外にはなにやら窯の跡のようなものが残っていました。解説板によると、煉瓦の目づめにはコンクリートではなくアマカワ(石灰と赤土を混ぜたもの)を使っていたそうで、その石灰を作るのに信者達が各家庭で食べた貝の殻を持ち寄り、平戸や生月からも貝殻を集めてこの窯で焼いたのだそうです。その火は夜も絶えることなく交代で番をしたのだとか。教会の建立には信者さん達の熱心な信仰心と地道な努力があったのですね。
お こんなところに郵便ポストが!なんだか味があるなぁ~。ここから誰かに手紙を出してみたくなりました
平戸瀬戸を見下ろす小高い丘に立っているとってもステキな田平教会。ちょっと人里は慣れた場所にありますが、たくさんの人にその美しさを感じてもらいたいなと思いました。まだ行ったことがない方はぜひ訪れてみてください。かなりおススメです
行ってみたいところだったけど,
うちの家族はあまり景色に興味がない人がいるので行けなかったんだ・・。
今度いつか行ってみたいな。
感動できる場所に行けてよかったね。
この教会は本当にきれいだったよ
この日は例のごとく一人旅だったんだけど
感動を共有できる人がいたらもっと感動的だったかも。
今度こっちに来ることがあったら連れて行くよ。
いろいろ案内できるように他にもたくさんステキな場所を探しておくね
ちなみに教会には向きがあるんですよ、知ってました?
基本はイギリスの習いで、エルサレムを向いた東側に祭壇がおかれるそうです。
ケルンの大聖堂もたしか東向きに祭壇があります、しかも上から見ると十字架の形。
しゃれてますよね。しかし、はてな?日本の場合はどうなんでしょう?
西向きになるのでしょうか?
こういうことも興味を持つ持たないで、ずいぶん見方が変わりますよね。
この田平教会は西向きだったよ。
やっぱり聖地エルサレムの方を向いてるのかな?
私は仏教徒ながらにキリスト教の日曜学校に通っていたので
長崎のキリシタンの歴史や教会には結構興味があるんだ。
ヨーロッパの教会とは規模が違うけど、長崎の教会群も味があって私は好き。
時間があったら長崎にも遊びに来てくださいな!
kero-keroがガイドとなってあちこち案内するよ~
ドイツにも一度行ってみたいなぁ
ここ2~3年で観光客の方がかなり増えました。有名になることはいいことだとは思うのですが、教会は観光目的で建造されたのではありません。もちろん観光施設でもありません。そのことを十分に理解したうえでおいでください。昨年より、観光客のマナーが悪いので、聖堂内の立入個所をかなり制限しました。そのことに関して文句を言われる方がいらっしゃいますが(おもに団体の方)、私たちの祈りの場を守るためですので、ご理解ください。日曜日の観光は、ミサ後、婦人会が掃除をしますので10:30以降においでください。聖堂内は静かにお願いいたします。
とても大切なことをコメントしてくださってありがとうございます。確かに観光地化されてしまうと教会が本来祈りの場であることを全く意識していない人もたくさん教会に足を踏み入れてしまうことになりますよね。私も教会を訪れる際のマナーについてはきちんと理解した上で拝観させていただくことが大切だと思っています。訪れる人のマナーが悪ければ立入制限等もやむを得ないと思います。しかし長崎県のキリスト教の歴史を知る上で大切な財産でもあるとも思いますので、ここにこのままご紹介させていただくことをお許しください。これからも観光客の増加が予想されますが、立ち入る際のマナーについて公示するなどの対策も必要ではないかと思います。私も今後教会を紹介する際には必ずその点を明記したいと思います。大切なことをご指摘いただき、本当にありがとうございました