I Love Nature

自然の中で見つけたステキなモノ

雪に願いを

2008年12月24日 | うたとことばのお話


(とある保育園の園庭に飾られたクリスマスツリー)

今日はクリスマスイブ。本来クリスマスとはキリストの誕生を祝うものだけど、キリスト教国でない日本ではそうとも限らない。

クリスマスが近づいてくると、街はイルミネーションに彩られ、あちらこちらに様々な風貌をしたサンタクロースが現れる。所々に巨大なクリスマスツリーが出現し、夜になるとカラフルな電飾が灯され、冷たい夜をあたたかく照らしてくれる。いつもとは少し違う、そんな街の雰囲気が私は好きだ。

クリスマスの過ごし方は人それぞれで、大切な人と2人きりで過ごす人もいるだろうし、家族や友人達とパーティーを開いて賑やかなひと時を過ごす人もいるだろう。誰かに想いを寄せながら、切ない夜を過ごす人もいるかも知れない。あるいは日常と変わらない生活を送る人もいるかも知れない。

私にとってクリスマスは幼い頃からちょっと特別な日だった。小さい頃は家族みんなで食卓を囲み、いつもよりちょっと豪華な夕食とケーキを食べるのがとても楽しみだった。サンタクロースの存在を信じていたから、家に煙突がないのを真剣に心配していたし、イブの夜はいつどこからサンタクロースが現れるのかとそわそわしてなかなか寝付けなかった。でも毎年朝目が覚めると枕元にプレゼントが置いてあったので、「最近は煙突の無い家も多いから、きっと別の所から入ってきてるんだ」と本気で思っていた。とにかく12月になるとその日が来るのがとても待ち遠しかった。

中学生になるとサンタクロースの存在は消え、男の子からデートに誘われるようになった。初めてのデートはグラバー園で、すごく寒くて2人でぶるぶる震えながら南山手周辺を歩いたのを覚えている。その男の子とは手を繋ぐことさえなかったが、記念すべき初デートもクリスマスだった。大人になるにつれて家族と過ごすよりも他の誰かと過ごすことが多くなっていったが、やはりちょっと特別な日であることに変わりはなかった。

当日もさることながら、クリスマスを迎えるまでの時間もちょっと特別だ。大切な人のことを想いながらプレゼントを用意したり、その人が喜ぶような演出を考えたりする時間は、人の心を優しく、そして豊かにしてくれるような気がするからだ。その間はもはや「キリストの誕生」という言葉は頭になく、その代わりに大切な人が喜ぶ顔ばかりが頭に浮かんだりするのだが、それはまさに「あなたの隣人をあなた自身のように愛しなさい」というキリストの教えを実践しているようにも思う。

自分中心ではなく、相手のことを思いやり、敬い、その人の存在に感謝すること。自分のためではなく、相手のために生きること、または生きようとすること。そう思える人がいるということはとても幸せなことだと思うし、多分人はそうやってお互いに支え合いながら生きているのだと思う。その相手は両親かも知れないし、子どもかもしれない。大切な友達や恋人かも知れないし、長年生活を共にしてきた夫や妻かもしれない。そばにいることが当たり前になってしまうと、つい相手のことを思いやることを忘れがちだけど、今の私にとってクリスマスはそれを思い出させてくれる大切な日だ。

 

みなさんはどんなクリスマスを過ごしますか?願わくば身近にいる大切な人達の存在に感謝し、その気持ちを表現する一日であってほしいと思います。最後に槇原敬之さんの『雪に願いを』の歌詞から、私が好きな箇所を抜粋して紹介します。

 

”クリスチャンでもないのに”

そう思っていたけれど

クリスマスは優しい気持ちになるための日だね

 

今頃どうしてるのか

僕にはわからないけど

今君が元気でいるなら

それでうれしいよ

 

"I wish you a Merry Christmas"

例えば一人の夜でも

君のことを思ってる人は

必ずいるから

 

TWINKLE TWINKLE LITTLE WHITE SNOW

サンタが忙しい夜

みんなに素敵な

笑顔つもりますように

 

ではでは皆さん、どうか素敵なクリスマスをお過ごしください 


4 コメント

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Unknown (kissei)
2008-12-24 17:51:40
素敵な文章、ありがとうとざいます。
ばたばたとした1日にクリスマスのことを忘れていました。そして、kero-keroさんの言葉はクリスマスを思い出すだけでなく、豊かな気持ちにさせていただきました。
 私も、大切な人が今、この時間を幸せに過ごしていることを願いつつ、そして、今ある自分がその大切な人のおかげだと感謝して、今日のこれからの時間を過ごしてみようと思います。ありがとうございました。
 どうぞ、素敵な夜をすごせますように。
 

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こちらこそ! (kero-kero)
2008-12-25 16:22:33
>kisseiさん
素敵なコメント、ありがとうございます。
私も常にこのようなことを意識して生きているわけではありませんが、
ずっと心に留めておきたいその時々の気持ちや思いはこのブログに綴るようにしています。
クリスマスだけではなく、日々このような気持ちを大切な人に表現できたら
本当は一番いいのでしょうけど、それがなかなかできない自分にとって
このブログは自分自身に対するメッセージであり、戒めでもあるのです。
kisseiさんのように共感していただける方が一人でもいるととても嬉しいです。

今日はクリスマス。
どうかkisseiさんとその大切な方に幸せの雪が降り積もりますように
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Unknown (尊博)
2008-12-29 17:07:05
今年のクリスマスは、おそらく人生で初めてプレゼントを貰いませんでした。
14才から買い続けたプレゼントを初めて買わずに、もちろんあげることもありませんでした。
『釣った魚に。。。』というわけではありせんが、お互いに気を使わずに『今年もありがとう!来年もよろしね!』と伝えあうだけなのも良いかと。。。言い訳に聞こえますかね。
ただ、数年前から家から近いところの小さな教会にゴスペルを聴きに行くようになりました。
う~ん。交ざって歌いたいけど、改宗しないといけないし、それが目的の1つというのは、不純だなと思って諦めていた1日でした。
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それ良いね! (kero-kero)
2008-12-30 22:09:48
>尊博
『今年もありがとう!来年もよろしくね!』と伝えあうクリスマス。
とっても良いと思います。
日頃から相手の存在に感謝の気持ちを示すことができれば
特別な記念日なんていらないんだよね。
プレゼントはその気持ちを表す手段の一つであって、
私は必ずしも必要だとは思わないよ。

ゴスペルのコンサートも素敵だね!
別に改宗しなくても参加していいんじゃない?
私なんか小学校の頃キリスト教の日曜学校に通ってたよ。
歌に国境も宗教もないのだ~!
来年はぜひ混ざって歌ってみて


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