心の旅紀行

人の生き方を追及していると自然に世界に通用する法が見つかります。kiko

選挙で人々から選ばれた政治家は、人々を代弁する国の公務員

2022年01月02日 | 世界

いわゆる国家公務員は、国に採用された職員で、この職員だけでも政治は実行可能です。しかし、国家公務員だけで長年政治をやっていると人々と遊離し、職員のため、しかも特定の職員のための政治になる恐れがあります。その点、人々に選ばれた政治家は人々を代弁するので国家公務員だけの政治を人々のためになる政治に修正することが可能です。これが民主主義政治の特長だと思います。

ところがこの政治家が自分は権力者と考えると、政治が政治家のための政治になり、政治家が特権階級化します。政治家が党を組んだり、派閥を形成したりして権力を争うのは政治家本来の使命である人々のためになる政治を行うという目的を忘れたからだと思います。

民主主義国における政治家とは、言ってみれば人々を代弁する公務員です。党を組み、派閥を形成し、権力を争うような政治家は真の政治家ではないと思います。

中国の政治を担当しているのは共産主義者からなる国家公務員です。人々が選んだ政治家が政府の幹部を構成することはありません。したがって中国政府は人々から遊離した共産党員のための政治を行う恐れがあります。共産党員の会議があったとしても人々を代弁する会議にはならないでしょう。共産党会議があるからと言って民主主義とは言いません。

アメリカは、共和党と民主党に政治家が分れ、人々は政党を選ぶ形になっています。政党が争う形になり、権力争いの性格が強くなります。人々が政治家を選んでいるのですが、人々が政党争いを肯定しているので選挙に勝った政党は権力党になり、民主主義らしくなくなってしまいます。未熟な民主主義と呼んでいいと思います。

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岸田文雄内閣は「新時代リアリズム外交」の決意ができているか

2022年01月02日 | 世界

岸田文雄総理は年頭の所感の中で、『私は、未来への理想の旗をしっかりと掲げ、現実を見据えながら、普遍的価値の重視、地球規模課題の解決に向けた取組、国民の命と暮らしを断固として守り抜く取組を三本柱とした「新時代リアリズム外交」を推し進めます』と述べました。抽象的な表現で自分の考えを述べて様子を見る用心深さを感じます。

彼の思考は、一部の声の大きさに負け、流される恐れがある思考です。もう少し具体的に自分の考えを述べるといいと思います。現在の表現ですと、人も国も自分に都合がいい解釈をし、まとまりがなく、結局、声の大きい国・産業・企業・人に動かされる確率が高いと思います。

普遍的価値の重視が、大半の人々が重視する価値の重視という意味なら国民だけでなく、世界の人々に目を向けた現実的な外交ということになりますが、彼の真意は何でしょうか。地球規模課題の解決に取り組みたいという考えも、環境問題に限らず、世界平和も考えているなら新時代リアリズム外交と呼んでいいかもしれません。しかし、常日頃、彼が言う、アメリカとの同盟を強化するという考えと矛盾にしているのではないかと思います。

アメリカとの同盟は永続的な世界の分断であり、戦争の不安を解消することになりません。普遍的価値重視とは言えません。普遍的価値を実現するためには現状打破、革新的思考が必要だと思います。たとえばアメリカと中国が台湾問題をめぐって厳しく対立していること、アメリカとロシアが、新年早々、経済断交をちらつかせて火花を散らせていること、国連司法がいっこうに改善しないことなどは現在の現実です。強大国が軍事力競争をやっているのも、新時代リアリズムではなく、現在の現実です。

現代の現実を否定して新時代リアリズム外交に入るには180度外交方針転換をする決意が必要です。

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