ウクライナ東部、親ロシアの分離派が軍事力で実効支配している地域は、分離派の実効支配を認めた状態で休戦状態です。ウクライナは苦悩していると思います。分離派に武器弾薬を供給しているのはロシアです。ウクライナ政府軍が鎮圧しようとすると、分離派が大量虐殺の被害を受けることになるからロシアは軍をウクライナに入れて分離派を助けると言っています。
クリム半島の場合と同じように、戦争を避けるなら分離派支配地域はロシアに編入されることになりそうです。続けさまに国土を親ロシア派の分離活動でロシアにとられそうになっているウクライナは怒って西側に近づき、西側の支援でロシアの侵攻を防いでいますが、分離派が支配している状態を解決することができません。特別自治区にすることでおさまるのかわかりません。
ウクライナ東部に親ロシアの分離派が多いということが内乱の発端です。そこにはウクライナでいいと思う人もいる訳で内乱はこの地域を地獄にしてしまいました。
旧ソビエト時代にはウクライナはロシアに近い存在で、ロシア民族が大勢住んでいたと思いますが、ソビエト崩壊でウクライナが独立すると、ロシア民族はウクライナに取り残された思いになり、分離を希求するようになったのでしょう。
ロシア民族が安心するような政治が行われていたら彼らは国はウクライナでもいいと思ったでしょうが、現実は分離を希求したくなるような政治だったのでしょう。
民族混合社会の政治は非常にむずかしいと思います。