植田和男日銀総裁が読むように円の価値が元へもどることはないと思います。問題は、国民の所得が上がるかです。富裕層と貧困層の格差が拡大しています。1990年以来、国内生産を軽視してきたので、大半の国民は過当競争の第三次産業にほかしこまれました。非正規雇用が増え、人の和を無視した会社経営が普通になりました。かつて優良企業が不良企業になり、消えていきます。新陳代謝で必然ですが、まだ国内生産への投資は弱々しい状態です。貧困化は続くと予想します。
大半の人はハイテク分野で生産と言っても入れません。人々が生きるのに必要なもの・サービスの提供は産業の基本です。日本は第一次産業の合理化近代化に投資し、そこに普通の人々の活躍の場を設けることがだいじです。
生きることは食べることです。食べる食文化が発達しても食料生産が遅れているようでは三流国、不安定な国です。まずは「日本は瑞穂の国」を回復しましょう。水田農業は崩壊、駄目だと考えるのではなく、土地改良に取り組みましょう。
米高騰に驚いてはいけません。輸入米急増に驚いてはいけません。国やJAの無策に驚いてはいけません。日本の円の価値は、金本位制ではなく、米本位制で問題ありません。米価格を重視した円価値が安定化することがだいじです。大半の米関係者は、生産流通の安定化を望んでいます。揺るぎない国産米食重視で日本は瑞穂の国を回復しましょう。健康にも経済にもこの方がいいと思います。水田農業の経営、生産技術改善は、組織的に行いましょう。国、JAではなく、民間資本家、事業家、仕事人が頑張りましょう。
国やJAは脱皮ができない状態です。保守であり、無力です。改善改革を期待する国民は甘すぎます。腐っているものはどうしようもありません。捨てるしかありません。
主要食料自給率100%をまずは目標にしましょう。日本の人々よ、できないと言っていないで、実行する勇気を持ちましょう。国産米を食べることぐらい実行できるでしょう。小麦食を減らすことぐらい実行できるでしょう。重ねて言いますが、日本人が自信喪失の原因は、自由自主自立の精神欠如にあります。日本が誇るべき食文化は水田農業です。日本人が2500年にわたって苦労して開発してきた水田農業を、戦後の一時的工業化の波で一気に破壊したことは愚かすぎました。戦後の工業時代は何と45年で終焉し、1990年以降、工業は空洞化し、海外生産が続いています。
日本は小麦食ではありません。米食です。体は米食に合っています。戦後100年で日本人の体質が小麦食に合うということはありえません。