グテーレス事務総長は、正義の人で、法の支配を重視しているのですが、安保理が、法の支配を堅持する上で役割をまったく果していないことを深く嘆いています。
彼は、今年1月、「私たちは、無法の支配に陥る重大な危険にさらされています。世界のあらゆる地域において、民間人が破壊的な紛争、人命の喪失、貧困や飢餓の深刻化に伴う影響に苦しんでいます。核兵器の違法な開発から武力の違法な行使に至るまで、各国は、その責任を問われぬまま、国際法をないがしろにし続けています。ロシアによるウクライナ侵攻は、人道・人権上の惨禍を引き起こし、子どもたちの世代に深い傷跡を残し、世界の食料・エネルギー危機を加速させています」と述べています。
私はすでに無法が支配していると思っています。その元凶は、安保理常任理事国のアメリカであり、ロシアであり、中国であると思います。これらの国は無法国であり、常任理事国の資格はありません。法重視の国になる気配もありません。
今年日本は安保理理事国になります。岸田文雄総理は、G7がまとまって国連司法の強化を考えると言っていますが、これまでのG7の実績から判断して世界を説得できる案を出せないと思います。
岸田総理は、防衛費増額・増税・反撃能力保有と言っています。アメリカ、ロシア、中国に張り合っています。無法国になりたいと言っているようなものです。
G7が、まとまって圧倒的軍事力を誇示しても、ロシアや中国は参ったとは言わないと思います。対立、対決が激化するだけだと思います。
強大国に張り合うのではなく、ひたすら人々が生きるのに必要なもの・サービスの提供を重視していると、自然、強大国が、軍事力競争、さらには戦争疲れして衰亡し、日本や、日本と同じような価値観の国々が繁栄しているという結果になると思います。
アメリカ、あるいはアメリカを中心とする同盟が、圧倒的軍事力で世界を支配し、法の支配を確立することはないと思います。仮に世界を統一できたとしてもアメリカが威張るだけで世界はやがて反アメリカの動きをとります。法が支配する世界になりません。
戦争放棄、生産重視が正解です。軍事力強化だ、戦争だと騒ぐアメリカ、ロシア、中国について、空しいことにエネルギーを使っているなと横目で見ることができる日本になるといいと思います。
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