別れた男など道端の石ころ
2020年1月14日
1月12日 時計の針は午前0時を近づく
1月13日に日付は変わる。
ベッドに潜り込み、壁のカレンダーを眺めた。
1月12日の日付は 胸の奥深くピンセットで
留めたまま40年の月日が過ぎては繰り返す。
彼女は67才になったのだ。
深いため息と共に明かりを消した。
男は過去の添い遂げられなかった恋をいつまでも
維持維持と引き摺る。
しかし 女は終わった恋はすっかり掃き捨てる。
男は想い出箱に忘れずに別の名前で保存する。
女は想い出箱に上書き保存する。
男女の性差は人類が生存するための必要性があるのだろう。
弊社にいるデザイナー女性は40才を過ぎて独身を継続中。
年齢を重ねても美しく気品が漂う。
何かの会話中に彼女が言った言葉がある。
「昔 付き合ってた人など想い出しもしない、道端の石のようなもの」
だけれども 全ての女性がそうとも思えない。
様々に生きてきた環境により
男女の恋は、誰もが同一ではないし、解析などできない。
サンチョパンサは何を見たか?
映画とか音楽を……
中島みゆき『タクシードライバー』/soko ピアノ弾き語りcover
日記
2020-09-06 10:58:15
映画とか音楽を話し始めると……技術論とかポリシーとか解釈の仕方迄がマニアックの領域に迷い込み不毛の議論まで発展してしまう場合が多い。
これが嫌なんである。ジャズなんかをしたり顔で話されるのはそりゃもう辟易となる。
その時過ごしていた『自分ストーリー』に嫌でも絡み付いてセットで思い浮かぶ様なニュアンスが素敵だと感じる……。
映画毎にその時一緒に観た女性がセットで甦る。何処の店で何を頼み、何を話してたか?……そういうのが一緒くたになって溢れ出て来る……胸苦しくなる郷愁とともにその女の今に想像を馳せるのである。
何時までも覚えているのがおバカな男。女は過ぎ去った男なんぞ道端の石ころほども覚えてはいない?……どなたかのブログにそう書いてあったけど……。
良いんだよ!俺は男だもの……未練たらしく女々しさこそがウリなんだからね!
ロバートデ・ニーロの『タクシードライバー』の事を考えていて……最近よく起こる『誰でも良かった的な殺人』の原型が当時のアメリカには既にあったんだ?……とふと思った。
かなり広い年代と映画の話になると……この作品に惹き付けられるのは総じて男達である。そういや……そんな殺人に至るのは男達ばかりだな?と……思った。
女の殺人も最近は過激になってるけど……動機が読み易い『私の事情からの怨念』が殆んどだなぁ……と思う……。
殺人と一言で言っても女は現実に則してる動機である。今の時代を殺伐とした世情と感じ『個の中に籠る』のは……『今』に対する男達の耐性の無さ、弱さが露呈し既に限界を迎えてるのかなぁ?……なんて事を思った。
過去を懐古趣味で振り返るんじゃなく……と言い訳がましくその理由を言うと……当時の女達の理不尽が凄すぎて僕の何故?という『当時の思考の咀嚼』が決定的に足りてなかったんだと思う。
だから時折……反芻しながら消化に努めているのが本当の所なんだと思う……。
【映画紹介】汚れた都市、失恋。孤独な主人公が狂気的な行動に【タクシードライバー】