アオイガイ(Argonauta argo) Paper Nautilus ♀
これは何?と聞かれ、答えられる人はそう多くないだろう。まさかこの貝殻の中に入っていたものが “タコ” だなんて。しかもこの美しい貝殻はヤドカリのように他から借りてきたものではなく、中のタコが創り出した代物なのだ。
タコブネと並んでこのアオイガイ(カイダコ)は、現存する頭足綱の中でも一際異彩を放つ存在。こんなヤツに海中で出逢ったなら、開いた口が塞がらないに違いない。
アオイガイの貝殻はとても薄く、向こう側が透けて見えるほど。その触ったら壊れてしまいそうな儚さと、紙細工のように繊細な美しさは、「紙のオウムガイ」の意の英名が実にしっくりくる。
殻外縁には、剣竜類の背中の骨板のように、対になった突起が並ぶ。
側面は、波打つような見事な造形。
このアオガイは先日、リンク先のしんや先輩からいただきました。感謝です!
【from Ishikawa(石川県産) Japan / pick: 08th July ; photo: 05th August, 2012】