オオサイチョウ(Buceros bicornis) Great Hornbill
激しいスコールの後、夕暮れ時のラヤ山。
スコールの間は何も活動が出来ないため山の中腹に車を停めて居眠りをしていた私達は、雨が上がった途端に鳥の気配が格段に多くなっていることに気が付き、下山しながら鳥を探し始めた。
カンムリワシが谷の上空を飛んだかと思うと、ルリコノハドリの幼鳥が鳴きながらヤブに入っていった。日本で見慣れたキセキレイは東南アジアではこのような標高の高い場所でよく見かける。よく動くクロエリヒタキは木々の間から少しだけ顔をのぞかせてくれた。
かなり標高を下げたあたりで見晴らしの良い大木にとまっていたそれは、とんでもないシルエットをしていた。
動揺を抑えきれない心を一生懸命落ち着かせながら、震える手で双眼鏡を覗くと......
憧れのオオサイチョウがそこにいた!
このオオサイチョウのオスは大木の樹冠辺りにとまっていたのだけれど、丁度その部分が私達の目線ほどにあったためオオサイチョウと目が合ってしまう。
しばらく観察を続けると、「オ゛ォ゛ッ!オ゛ォ゛ッ!」と野太く、それでいて通る声で鳴き始めた。鳴く際には頭を大きく上へ反らし、その湾曲した巨大な嘴を開くものだからものすごい迫力である。
【2010/07/30/マレーシア Langkawi,Malaysia】
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