木下寄席 きおろしよせ

生で落語を聴く会

11/10 第4回日本橋南光亭

2019-11-10 23:39:20 | 日記
上方落語の人気者が日本橋に来た。桂南光その人です。満員御礼です。
一 開口一番 柳家寿伴「出来心」
一 桂南光「いたりきたり」師匠枝雀の作。師匠にまつわる話を沢山聞けてラッキーでした。「いたりきたり」が出来た経緯など。特にリスナーから募って作ったショートストーリーは味わい深い。枝雀師匠自身があまり演られなかったが、南光師匠が引き継いで聞けるのは有り難いです。言葉遊びのような、得体の知れない物体のありようといい、想像すらも拒否するようなけったいな噺です。
仲入
一 桂南光「不動坊」江戸でも「不動坊火焔」と、幽霊ものとして夏場によく掛かる噺だ。上方では冬の噺らしい。元は上方の噺だろう。長屋の造りが江戸と上方では違う。江戸の長屋は江戸深川資料館で、上方の長屋は大阪くらしの今昔館で見ていただきたい。幽霊として天窓から入るには、上方の長屋の天窓でしょう。煙出しに明かり取り、大きさがかなり違うのです。大人が四人屋根に乗るのも、瓦屋根でしょう。東西噺の違いを愉しむのも楽しい。

11/10 第4回珍品噺研究会

2019-11-10 23:08:13 | 日記
神楽坂駅2番出口直ぐの、便の良い会場です。神楽坂・香音里(こおり)。若手による高座にあまりかからない、ほとんど掛からない噺です。それはそれで楽しみです。
一 立川らく人「丈長そうめん」後半部分に手を入れて、長くしている。その伸ばした部分が面白いです。免許皆伝の腕前はお聴きになってください。
一 立川志ら玉「二階の間男」紙入れと異なり、生臭さがある。暗闇のところが面白いから、高座に掛かってよい噺です。
一 立川がじら「大仏餅」袴着の儀は季節的だが、そこを替えている。座談ではもっと十分に変えることを薦められていた。
仲入
一 立川寸志「嫁の力」この噺は落語会には掛からない噺です。お座敷用でしょうか。あっけらかんとして、ばかばかしいので、演れるところがありそう。
座談「珍品」「バレ噺」の座談は、研究会こその話で楽しい。工夫次第で演れるかもといった、前向きさも少しはあって面白いです。
お座敷遊びで噺家が呼ばれたことを想像して、珍品大いに結構。形を変えた大人の遊び心があっていいし、その場所も欲しい。