花追い放浪記

登山や野草観察のブログです
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名も無き信仰の岩山にてランを探す

2018-05-21 | 藪漕ぎ クライミング

(2021年9月29日 記事修正 自生地保護の為、展望画像を全て削除しました)

クロシオチドリを探して、名もなき岩山に登りました

この地域外からやって来る者に乱獲され、今では絶滅寸前となっているランなのです

林道から尾根に取りつきひたすら登る


岩場とは違い林内には特に興味深い植物はありません

どこにでも見られる、オオバノトンボソウやフデリンドウ等はボチボチ生えてますが


岩場に出たので、慎重に登り山頂を目指します


無数のイトラッキョウが自生している


岩場には沢山のダンギクも


ランを探します


かなり急峻な岩場ですので、安全な範囲を探すが見当たらない


イワヒバが多いのでランの住処としは適しているようなのですが・・・

道もない山に朽ち果てた祠が祭ってある

風化の具合いを見る限り相当昔のものである事が推測される

かつては信仰の山として里の人々のくらしを見守っていたのであろう




祠のある場所は大変な大展望

少し休憩し、次のピークへ縦走開始



途中で展望の良い岩へ到達

とてつもない強風が吹き荒れ、カメラを構えるのさえ難儀


もうすぐ2座目との鞍部というところで、驚きの光景

この尾根への侵入を阻むように、錆びついて古めかしい有刺鉄線が張ってある!

やはり、こちら側の尾根が昔の登頂ルートだったのか

有刺鉄線が張ってあるという事は立ち入り禁止の霊山という事かも


林内の岩場にはウンゼンマンネングサの群落


しばらく尾根を登ると広い岩場に出た




この危険な絶壁を右上方向に登って行くが、強風で体をあおられ超怖い


足がもつれそうになるが根性で登る



ここにも大量のイトラッキョウ


岩場の頂点に到達




岩場の頂点から20~30m林内を登ると2座目の山頂

ミヤマシキミの後ろにあるのは炭焼き場でしょう

こんなところに人が来るのか


ここから、一旦鞍部へ降りて再び登り返して3座目の山頂

この間特筆すべきものもないし、山頂にも特になにもありません


ここから、慎重にGPSで下山尾根の方向を確かめる


下山尾根は酷いありさまで、灌木が蜜に生い茂る急斜面

おまけに棘植物が多く、アウターがひっかかりビリビリに破れてしまった(≧◇≦)

涙目になりながら、ひたすら降りていくと、広い岩場へ出る





まったくこの山系はどうなってるんだ

どこの岩場にもイトラッキョウやダンギクが大量に生息している

まるで雑草のようで、絶滅危惧種だという意識が全くなくなる


岩場から下の難儀な急斜面を降りていくと枯沢へ到達


枯沢に沿って降りていくと、あちこちから水の湧き出るところがある


ここが沢の源流のようです


さらに下っていくと林道へ到着

ひたすら歩いてスタート地点に戻りました


結局クロシオチドリは見つけられませんでしたが、たぶん開花はもう少し遅い時期なのでしょう


最後に今日見たお花

アブラギリ


ギンリョウソウ


まだ咲いてるのか(*´з`)


どこにでも大量に生えているハナミョウガ


花がひょうきんで好きなので撮ってみました


ムギラン

環境省準絶滅危惧種


めちゃくちゃ小さな花です


イチヤクソウ


沢山咲いてました








林内の明るいところにはコバノタツナミ



草地に生えていたフナバラソウ

環境省絶滅危惧Ⅱ類






以上