週末は、かつて炭鉱の島として栄えた、西彼池島に渡りました。
炭鉱全盛の頃は人口約8000人を有したこの島も、現在は150名程となってしまったとの事。
島には閉山した炭鉱の設備や、かつて大勢の人が居住していたアパート群が廃墟となって残っています。
それらの遺構や島の植物を観察しながら歩いてみようと思います。
それから島には三等三角点、「池島」が設置されている、標高114.7mの四方山がありますので、登ってみる事にしました。
歩行距離は約8Km程でした。
池島への航路はいろいろとあるのですが、私は長崎県西海市大瀬戸町の瀬戸港からフェリーに乗りました。
池島まで約30分程、料金は片道440円。車は港の近くの市営有料駐車場に止める必要があります。
オフシーズンなので乗客は少ない。
池島の港に到着。船上から早速廃墟が見えてきます。
この港は昔池だったところを海に切り開いて造ったものだという。
アロエやスイセンの花が咲いていた。
トロッコで坑道内へ入り様々な体験ができる観光コースがあると担当の方に誘われたのですが、時間の都合で止めておきました。
次回是非体験してみたいと思います。
トリンマー 石炭を船へ積み込むための重機
ジブローダー コンベアーで送られてきた石炭をかき寄せたりする設備
この島にもサツマサンキライが自生している。
黒島以上に群生しています。
いいですね~ 近くで見てみたい
廃墟となったアパート群
70棟以上もあるという
かつては大勢の人が住んでいたアパートも今は荒廃するに任せている。
池島小中学校
かつて小学生だけで1000人以上在籍していたが、現在は数名にすぎないそうだ。
学校の横の池島神社参道を登って行く。
早くも梅の花が
神社から急な細い道を登っていくと、四方山。
山頂付近の道は結構藪ってますので、気軽な服装で登るのは止めた方が良いと思います。
山頂は狭い岩場となっています。
雄大な海や廃墟が目に飛び込んでくる。
かなり印象的で素敵な風景です。
山頂岩場にはヒメカンスゲやタマムラサキが自生していた。
活気にあふれていた往時を想像する
山を下りて、「8階建てアパート」へ向かう。
アパート群の中にある展望台
海上に見える「蟇(ひき)島」には坑道の換気のための立坑がある。
坑道はあの島より先の海底にまで伸びているのだ!
人懐こいにゃんこがじゃれてくる。餌が欲しいのだろうが、なにも食料をもっていない。
餌をくれない人間にじゃれついて、骨折り損だにゃぁ~ という声が聞こえてきそうだ。
三井松島鉱業所池島鉱
九州最後の炭鉱でした
先ほど登った四方山が見える
山裾にはボタを廃棄していた様子がうかがえる
火力発電所跡
海水を淡水化していたそうです
出逢ったご老人に隣の松島では大規模な落盤事故で多くの方が亡くなったとの話を聞いた。
幸い池島では大きな事故はなかったという。
港に戻ってきました。
船着き場で再度観光担当の方とお会いし、今度はトロッコに乗せてもらいますと告げ乗船。
今はオフシーズンで、全く人気のない廃墟を味わう事ができました。
やはりこのような場所では孤独を感じながら歩くのがいいんじゃないでしょうか?
美しい海と廃墟。最高でした!