先般見つけたイワレンゲ
そろそろ花が見ごろとなっているかもと思い、昨日自生地を再訪しました
ツワブキが咲き乱れる
ケカタバミ
葉の向軸面に毛が多く、背軸面には毛が密生する
青空とダルマギク
晴天に恵まれて、美しい海とダルマギクを堪能できた
ホソバワダン
シマカンギク
イワレンゲはほぼ満開
ここのイワレンゲは汚淡紅色の葯が特徴的
イワレンゲの花弁は先端が丸く、狭長楕円形で、下図イラストのbの形態が論文に示されているが、それと比較すると下図の株は、花弁の先端がやや尖り、幅広でゲンカイイワレンゲ(イラストd)に近いのかとも思われる
ただ、花弁の形態は変異が大きく、それによる区別は難しいようだ
葉の色は、淡青緑色でイワレンゲの特徴を有する
学名は
イワレンゲ O. malacophylla var. iwarenge
ゲンカイイワレンゲ O. malacophylla var. malacophylla
となっており、これらは変種関係とされる
論文名と著者は忘れてしまったが、以下に要約したものを示す
O. malacophyllusは、天山山脈から中国北部、アムール川、東シベリアを経て日本に至る地域に分布し、非常に幅広い変異が見られる
東シベリアと中国北部(タイプ産地であるDauriaを含む)の標本は、花弁が広長楕円形で、雄しべが常に花弁よりも長い
これらの特徴は、福岡県と九州の対馬で採集された標本にも見られ、ゲンカイイワレンゲのタイプとよく一致している
イワレンゲは茎、葉、苞、萼が 淡青緑色で、花弁の先端が丸く、狭長楕円形、萼片は長楕円形またはまれに広長楕円披針形、小苞は長楕円形、裂開前の葯は通常濃い黄色である
それらの点でO. malacophylla var. malacophyllaとわずかに異なる
ついでに、アキヨシアザミとモリアザミを区別するのに、腺体の有無が有用ではないかと思い撮影画像を観察してみた
しかし、素人にはアキヨシアザミの総苞片にあると言われる腺体の存在はよくわからない
ちなみに下図は、ニッポウアザミの腺体である
これは、素人にもよくわかるものである
総苞片はアキヨシアザミが8~9列で、モリアザミが6~7列なので、総苞をよく観察すれば判断できるのかもね
山口県立博物館の標本を見てみると、総苞片が明らかに反曲しているではないか(*_*;
しかし、これは標本の作製過程で乾燥により形態が変化したものかもしれない
本来、アキヨシアザミの総苞片は反曲しないとの事なのだ
葉は羽裂しない下図のような形態なのだが、モリアザミにもこのような葉を持つ個体は見られる
まぁ~ 秋吉台にはモリアザミは自生しないという事なので、悩まなくてもいいかぁ('ω')ノ