1月に見つけた野草の花
ヤマアイ(山藍)
Mercurialis leiocarpa Siebold et Zucc.
トウダイグサ科 ヤマアイ属
花 期 : 12~4月
生育地 : 樹林内、林縁
分 布 : 本州~沖縄
RL指定 : なし
撮影 1月 長崎県 佐賀県
ヤマアイは、本州~九州で普通にみられるトウダイグサ科の多年草
雌雄異株(稀に雌雄同株)で、地下茎による栄養繁殖を行い群生する
古代の染色に用いられた植物とされるが、その実態はわかっていない
ヤマアイがインディゴを含まないことはわかっており、浸染で染めても藍色ではなく緑色になるので、緑の染料であったとする学説も認められる
しかし、葉緑素を含まない白い地下茎を絞った液を用いると、青色に染まる事が判明した
ただこれは数日で赤色に変化し、水洗いすると溶けだしてしまうので、染料としては不適格
辻村氏は、日光にさらしたヤマアイを乾燥後粉末化し、少量の水で浸出させた青色液は、銅媒染により青色が定着し、水洗いにも耐える事を報告している
だが、これが本来の古代ヤマアイ染めであるのかは知る由もないのであった
ヤマアイの青色成分は、シアノヘルミジン(Cyanohermidin)と名付けられ、構造は不明であったが後に同定された
シアノヘルミジンは徐々に構造が変化し赤色に変化するのだが、銅と反応して、より安定な物質へと変化するようだ
初版 2014年12月27日
画像アップロード 2024年1月13日
記事アップロード 2024年1月31日