テレビニュースでとある駅に出没しては、人に迷惑
をかけているカラスを取り上げていた。
ふっと思い出した。もう20年位前のこと。
昼間なにやら音がする。
何事かと思ったら、カラスが！
屋根に載せていたソーラー(当時は発電ではなくて水
がお湯になるシステム)パネルの上を滑って遊んでい
た。屋根の勾配にそってソーラーが斜めで滑り台に
丁度良い傾斜だった模様。
嬉々として遊んでいてあの大きい身体で羽を広げて
走り回るので、家の中に騒音となって響いていた訳
なのだ。
最初業者はカラスがソーラーパネルを滑り台にして
いるなんて信じなくて、すぐに対応してくれなかっ
た。実際、遊んでいるのを見て、ビックリしてた。
パネルに姿が写るのがいけないのかもと、カラース
プレーでスモークにしたら、ピタリと来なくなっ
た。しかし、数日後、数件先のお宅の屋根の我が家
と同じソーラーパネルの上を楽しそうにカラスが滑
っていた。
あとね、カラスもしゃべるのです。九官鳥と口の構
造が似ているらしい。
昔、鎖に繋がれている犬の近くで鳴くカラスの声
が「アホー、アホー」と聞こえて仕方なかったわ。
ってドイツの格言だと思っていたが、ドイツのある教
授の言葉で、更にこの言葉の前に「ユーモアとは」と
いう言葉が入る。
「にもかかわらず笑う」
結構難しいよ。
つらい時こそ笑う。わかるけど笑えない時もあるよね。
ここの所の私はまさに。
日々悪化する諸々の関節の痛みや咽頭違和感に悩まさ
れ続け、笑うどころではないのだが。
仕事をしているとぶすっとしている訳にもいかない。
鎮痛剤の飲み薬も塗り薬も効果がない。
毎日我慢、我慢で日が暮れる。
しんどいけど、笑っておこう。
だってしんどくて泣いて過ごしたら、あと4年以上
泣き続けなくてはいけない。
爽やかな風に誘われて夕方歩いて買い物に出かけた。
誰もいない一人の夕食。
お弁当を買って手に提げてぶらぶら歩いていたら、隣の空地をカラスのカー子(勝手に
命名)が気取った足取りで歩いていた。
お弁当狙っている？
残念だけど貴方にはあげないよ。
情報番組で芸能人が、
「酒を飲んで二日酔いでもきちっと仕事をするのがプロだ」
って言っていたけど、違うでしょ。
翌日の仕事のためにお酒を自重するのがプロでしょ。
なんだか感覚がずれてません？
仕事が終わって帰る途中、私は考え事をしていた。
突然、フロントモニター画面が真っ赤になった。
反射的にブレーキを踏んだ。数メートル先に車が2台。
追突の危険を察してシステムが作動したのだ。
一瞬で分からなかったが、「ブレーキ！」と表示されていたのだろう。
いけない、いけない。
事故にならなかったことに感謝した。悩みが多くて…。
