トランプ氏は、就任間もないのでウクライナ和平の方は、後回しにすると思っていましたが、どうもそうではないようです。
「口撃」を乱発してロシアをけん制し始めました。
トランプ式交渉術を見ていると二通りあるようです。
①吹っ掛けて値段を吊り上げる
例
ガザ紛争
ハマスを脅して和平合意を飲ませました。一方イスラエルにも因果を含めて合意を飲ませました。
イスラエルは戦後の復興資金がいります。武器も相当消費しましたから補充が必要です。その支援をネタに多分、合意させたのだろうと思います。
中国
高関税をネタに脅しました。中国も折れて折り合うようです。トランプ氏の出した条件に合意したのだろうと思います。
②思いっきり吹っ掛けて、値切る
ウクライナ紛争
多分、ウクライナ紛争は②のやり方をするのだろうと思います。
値切るのは、ロシアの停戦条件です。
もう少し緩くしてほしいのがトランプ氏の希望でしょう。
だから「思いっきり」吹っ掛けて、条件闘争をしようと言うのだろうと思います。
現状では、ロシアが戦場で優勢ですから普通は中々ロシアは折り合わないと思います。
⇒ロシアの条件を通す
これでは困るから、ロシアの条件を緩くしようという考えのように思います。
ウクライナの方は①で行くのだろうと思います。思いっきり脅し上げて、多少の不利は飲ませるでしょう。
飲まない場合に都合の良い状況が生まれました。
ロイター
ウクライナ向け米製兵器は欧州が費用負担、NATO事務総長表明
By ロイター編集
2025年1月23日午後 7:46 GMT+91時間前更新
https://jp.reuters.com/world/ukraine/NIC5LLUW7RL3JGI2KHUF42SJPI-2025-01-23/
③<ルッテ事務総長が、うっかり口を滑らせました。>
「ウクライナについては、米国も関与し続ける必要がある」
「もしトランプ新政権が米国の防衛産業基盤からウクライナへの供与を続けるつもりなら、そのツケは欧州が払う。私はこのことに完全に納得しており、われわれは喜んでそうしなければならない」
「ロシアが勝利しないことが重要だと指摘」
「ウクライナ支援を縮小することなく、さらに強化しなければならない」
多分、トランプ氏はこの発言を実行させると思います。武器代金はヨーロッパもちです。
アメリカは、多少資金供与する程度で済ますでしょう。
ヨーロッパの方は、①で成功しました。
この後、どうするのかは不明です。
多分、速いうちにプーチン氏と直接会談するのでないですか❓
どうも、モスクワに出かけそうな雰囲気です。
ロシアと条件闘争して、多少「おまけ」してもらって、その後ゼレンスキーと交渉でしょう。
交渉と言うより脅し上げですね。
プーチンさんも、ここまで勝てば、この後は余り熱心に戦争を続けたいような雰囲気は、ないように見えます。ロシアの条件がある程度、通れば折り合いそうな気がします。元々、ウクライナのNATO加盟阻止が一番大きな理由です。これが通れば領土的には現状での停戦で特に不満は、ないと思います。
プーチン氏と合意した内容を、有無を言わせずゼレンスキーに飲ませると思います。
飲まなければ、③にして(ヨーロッパに丸投げして)、取り敢えず一旦手を引くでしょう。
こうして最悪、アメリカはウクライナのゴタゴタから手を引くのだろうと思います。トランプ氏にすればアメリカの金が出て行かなければ、どっちでもいいでしょう。
③を見て、「一抜け」のチャンスと見たのでしょうね❓
④トランプ式交渉術その3
「ゴタゴタは人に押し付けて、逃げる」
ウクライナが折り合わなければ、「後は、勝手にしろ!」と放り投げそうな気がします。
結局、トランプ氏にしてみるとウクライナ紛争はバイデンさんの戦争ですから、多分どうなろうとそれ程気にしていないと思います。アメリカにとって、一番大切なことは、さっさと手を引くことです。ベトナム戦争や20年続いたアフガンの二の舞は、ご免でしょう。アメリカの国益とは、ほとんど関係のないバイデンさんの個人的な戦争だからです。
★ご参考
日本のマスコミの流すニュースは、米民主党寄りのメデイアのニュースばかりです。
では、共和党寄りのFOXニュースは、どんな報道をしているのか❓
スプートニク日本
【ゼレンスキーは天使ではない……紛争が終わらなかったのはこの男が原因=トランプ大統領】
2025年1月24日, 12:05 (更新: 2025年1月24日, 13:12)
https://sputniknews.jp/20250124/19524913.html
どうもトランプ氏は、共和党支持のFOXニュースに取材にこのようにコメントしたようです。
西側は都合が悪いので、多分スプートニクしか報道していないのでしょうね❓
スプートニクが、まるで捏造ニュースを流すとは思えませんから、多分本当なのだと思います。
つまりトランプ氏は、ゼレンスキーをこのように見ていると言うことだろうと思います。
※ロシア側の基本的な主張は、2022年4月のイスタンブール合意がベースだと言っています。1月24日にロシア外務次官がコメントを述べています。これが、ロシアの最低条件でしょうね。ロシアは、ここから上積みしたい。トランプ氏は、イスタンブール合意を値切りたい。この交渉になると思います。
TASS通信 1月24日 18:42
(日本語訳)【ロシアはキエフに対しNATO不参加の「確固たる」保証を求めると外交官】
【Russia to seek 'rock-steady' guarantees of non-participation in NATO for Kiev — diplomat】
1月24日 19:31
(日本語訳)【クレムリンはゼレンスキー氏が「取引」に応じる準備ができているとは考えていない】
【Kremlin does not believe Zelensky is ready for 'deal'】
(英文で検索すればTASSの記事が出てきます。Google Chromeで閲覧し翻訳機能を使えば大まかな翻訳文を読めます)
※関連日記目次
「中立の視点で見るウクライナ紛争」の目次⑧
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/e2c67e9b59ec09731a1b86a632f91b27