「北の山・じろう」時事日記

内容は主に海外時事問題。時々株式投資関係の記事も交じります。

冷酷なパワーゲーム>NATOはアメリカを守る道具に過ぎない⇒不要になれば捨てる<2025・02・25

2025-02-26 16:51:12 | アメリカ合衆国

そもそもの問題として何故、アメリカはNATOを作ったのか❓
東西冷戦で旧ソ連陣営に負けないためです。結局のところ、その競り合いはアメリカの勝利に終わりました。
しかし、ここに多くの国々が誤解していることがあります。アメリカも敢えて誤解するように仕向けたのでしょうね❓
NATOは、アメリカを守るためにヨーロッパの有象無象を糾合したのであって、アメリカにとってはヨーロッパを守るためのものではありません。最悪、東側と戦争が起きれば、ヨーロッパを緩衝地帯(戦場)として旧ソ連と戦うための枠組みです。

今は、旧ソ連がロシアになりました。
しかし、旧ソ連崩壊後はアメリカとロシアは対立していません。協調関係にありました。G8を見れば分かります。
ここに再度、対立関係を持ち込んだのがブッシュJr大統領です。
2008年ブカレストNATO首脳会合で強引にウクライナとジョージアのNATO引き込みを決めました。当時はロシアとの摩擦を危惧してドイツのメルケルとフランスのサルコジは、反対しています。
それを更に強引に推し進めたのが、オバマ政権時代の副大統領のバイデンです。
2014年ウクライナ暴力クーデターを主導して、西ウクライナ(過激)民族主義者に政権を乗っ取らせました。
キエフ政府は、NATO加盟を憲法に書き込んで国是とします。

これ以前は、ウクライナは中立でありNATOとロシアの緩衝地帯です。
それを力ずくでNATOに取り込もうとしました。
こうやってバイデンがロシアを挑発して最後に仕上げをしたのがゼレンスキーです。
ロシアの軍事力行使を引き起こしてウクライナ紛争に発展しました。
バイデンさんの目的は、NATOを総動員してのロシア潰しです。

しかし、結局見込みよりロシアが強くてロシア潰しは、ほぼ失敗したと言えます。
ここで2024年米大統領選がありトランプ氏が勝利しました。
トランプ氏の政策は、戦争の終了です。
当然のことながら和平工作を始めて、ロシアとの関係修復が大分進行しました。
それが、今の現状です。

バイデンさんは、NATOをロシア潰しに利用しました。しかし、NATOの本来の目的からは完全に逸脱しています。
ヨーロッパNATOはバイデンさんに煽られて尻馬に乗ってしまいました。バイデン馬の向いていた方向は東です。

トランプ馬の向いている方向は、西になってしまいました。
アメリカの得意技の「梯子外し」が、出てしまいました。
「美しすぎるスローガン」は、単なるスローガンにしかすぎません。
都合が悪くなれば、すぐボイ捨てします。これは昔から変わらないアメリカの行動パターンです。
だからキッシンジャーは、それを「アメリカの友人になれば破滅する」と表現しました。
その意味は、「アメリカのパワーゲームに深入りすると身を亡ぼす」と言う意味です。
だから「遠からず近すぎず適度な距離感を保ち、上手く付き合え」と言う意味です。

今、それをもろに見ています。
パワーゲームは、元々そのような性質があり、プレーヤーの都合でルールが直ぐ変わります。
都合が良ければ「イケイケ!」になり、都合が悪ければ「一抜け!」になります。
トランプ氏は、「一抜け!」を宣言して、後始末はヨーロッパに丸投げしました。
あくどいことに投下資金の全額回収を目論んでいます。
そして自分は、さっさとロシアと折り合って次の金儲けの話を始めるようです。
⇒ロシア貿易とロシア・ビジネス

トランプ氏が大統領就任後、たった1か月でこうなりました。
これは事前に予想されていたことです。だって、そうすると前もって言っていましたから。
バイデン氏はヨーロッパを利用して、トランプ氏はヨーロッパを捨てました。
ウクライナなど数のうちに入っていません。

アメリカにとってヨーロッパNATOはアメリカを守る緩衝地帯です。
それは旧ソ連が強大であった時代は必要不可欠の必需品でした。
しかし、東西冷戦が終わってロシアと折り合うなら、ほとんど必要がありません。
バイデンさんが東西冷戦時代に引き戻そうとしましたが(米ロ対立)、トランプ氏はアッサリと米ロ協調路線に戻してしまいました。
こうしてNATOは、またアメリカの不用品になりました。
ヨーロッパは、NATOが永遠で絶対にアメリカに必要だ!と誤解しているように見えます。

アメリカがロシアと協調するなら、むしろヨーロッパNATOは邪魔者になっています。
そのため、ヨーロッパNATOは選択を迫られています。
①解散
②アメリカに素直に従う⇒アメリカに用心棒代を払う、ゴチャゴチャ言わない
③アメリカ抜きの自前の軍事同盟を作る
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
これを理解していない国と理解している国があります。
つまり❓
トランプ氏が、本当の意味で東西冷戦(時代の過去の遺物)を終わらせたと言えます。

今のロシアを見て危険だ!と主張する人は頭がおかしいと思います。
旧ソ連崩壊後のロシアは、拡張主義的な動きは全く見せていません。
アメリカの旧ソ連圏の侵害に対して防衛的な動きをしただけです。
旧ソ連圏以外にロシアは軍事行動をしていません。
そして、大きな侵略戦争をする程の軍事力も国力もありません。
今、そんな巨大な国力を持っているのはアメリカと中国だけです。

悪くないロシアを挑発して悪者に見せかけてバイデンさんはロシア潰しをしようとしました。
あくどいでしょう❓
その尻馬に「思いっきり!」乗ってしまったのが、ヨーロッパNATOです。
馬の降り方の一番いい方法は、アメリカのマネをすることです。

「いや、あれは前任者が悪かったんです。間違いでした!」
政権交代して、全部前任者に罪を被せて、止めてしまうことです。
そう出来ないのはウクライナです。ゼレンスキーを追放しなければ、出来ません。

嘘をついて、「よこしま!な悪事」を働けば、失敗した時責任を追及されるのは当然のことです。
責任逃れをしようとすれば、「よこしま!な悪事」を続けるしかありません。

嘘を一つ付けば、また噓を言わなければならない。これが延々と続きます。
そして、どこかで破綻(破滅)します。
そうなる前にトランプ氏は、賢く「一抜け!」したと言うわけです。
バイデンさんの手先になり下がったヨーロッパNATOは、トランプ氏に捨てられてしまいました。

そこでキッシンジャーの金言を思い出すべきでしょう❓

「アメリカの敵になることは危険かもしれないが、友人になることは致命的である」

毎回、繰り返される光景ですね❓(⇒歴史に学ばない者は滅びる)


※関連日記目次
項目「アメリカ合衆国」の目次③
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/6ea78b12b6512e36fbdc6eebd50f97ce



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