タナカさんの引っ越し計画

2020年11月26日 | 日記
今年度の自治会班長タナカさんが、歳末助け合いの集金に来た。

まあ、こういう時、タナカさんは集金だけに収まらず、何かしら近所情報を話して行く。

今日の情報は、ウチのれいの隣の母親のこと。

最近働いている様子が無いよ、いつも家に居るよということだった。どうでもいいが。

出入りしている派手な男が完全に住みついて、お金を入れているようだとか。ホントにどうでもいい。

ふとタナカさんの頭に目をやった。

地肌の見え方ハンパない。私の頭なんてまだまだタナカさんには及ばない。ホッ。

やっぱ年とるとこんな感じになっていくんだなあ。嫌だなあ。

そのうちタナカさんが小さい声で言った。

「まだ誰にも言ってないんだけどねぇ、来年1年かけて家を片付けて、再来年は息子の所に引っ越そうと思ってるの」

え、そうなんだ…

「息子さんてどちらに居るんでしたっけ?」

「愛知県」

「遠いですねー」

「ここに住んでると疲れるもの。早く引っ越したい」

ああ、確かに。

ん?まさか私が隣の家に発射した「引っ越せ、消えろビーム」がズレてタナカさんに届いたんじゃないかな。

だとしたら困るな。

もう1度隣に向かって発射しておこう。


それにしても、

ウチも引っ越したい。

お金があったら今すぐにでも引っ越したいよ。

もしも、息子がウチから通えないほど遠い所に就職したら、例えば県外とかに就職したら、

え?この家に私一人?

えー、それは寂し過ぎるー。

そうなったら本気で引っ越し考えるー!